財部誠一 HARVEYROAD JAPAN オフィシャルサイト
12月01日(金)

【「観光」を日本の基幹産業にまで育てるには】

 今年最後の異見拝察はデイビット・アトキンソン氏です。英国オックスフォード大学で
日本文化を研究し、来日後はゴールドマン・サックスでアナリスト。
日本滞在歴30年の知日派です。現在は国宝の神社仏閣の修復を手掛ける小西美術工藷社
の社長です。日本人が兎角陥りがちな「外国人には日本がどのように映っているのか」
といった安直な問題意識ではなく、日本の伝統文化にどっぷりつかり、
政府の観光政策においても重要な役割を果たしている元アナリストの彼と「観光」を
日本の基幹産業にまで育てるにはどうしたらいいのかを考えていきます。
 そして2018年第1回目のゲストは元東京芸大の学長で、現在は文化庁長官を務める
宮田亮平氏です。異見拝察は多様性に満ちた番組です。もちろん2月以降も、
興味深々な経営者が登場します。ご期待ください。

11月24日(金)

【ここからの景気の蛇取り】

 日経平均の17連勝を経て、明らかに株式市場の動きは変わりました。少なくとも、
従来のボックス相場に別れを告げ、新しい展開になっています。そんなおり、
11月17日付けの日経新聞朝刊にこんな見出しが躍りました。
「デフレ脱却へ『局面変化』」
 まだまだ本格的なデフレ脱却には時間がかかると思いますが、ようやくそういう言葉
が聞かれるようになってきたことは嬉しい限りです。ただ、ちまたには景気の微妙な変化
を理解せず、超金融緩和の出口戦略を急げという人もいますが、残念ながら出口戦略を
うんぬんするのは時期尚早です。バブル景気に突っ込みそうな気配も問題なくありますが、
ここで景気の腰折れを招いたら、それこそ終わりです。ここからの景気の蛇取りが勝負
どころです。

11月17日(金)

【ここからの景気の蛇取り】

 日経平均の17連勝を経て、明らかに株式市場の動きは変わりました。少なくとも、
従来のボックス相場に別れを告げ、新しい展開になっています。そんなおり、
11月17日付けの日経新聞朝刊にこんな見出しが躍りました。
「デフレ脱却へ『局面変化』」
 まだまだ本格的なデフレ脱却には時間がかかると思いますが、ようやくそういう言葉
が聞かれるようになってきたことは嬉しい限りです。ただ、ちまたには景気の微妙な変化
を理解せず、超金融緩和の出口戦略を急げという人もいますが、残念ながら出口戦略を
うんぬんするのは時期尚早です。バブル景気に突っ込みそうな気配も問題なくありますが、
ここで景気の腰折れを招いたら、それこそ終わりです。ここからの景気の蛇取りが勝負
どころです。

11月03日(金)

【札幌に行きました】

 先日札幌に講演会に行ってきました。病後、初フライトです。
ドクターからはずいぶん前から「国内であれば何の問題もない」
と言われましたが、慎重を期し、控えていました。おかげさまでフライトは快適、
講演も満足のいくものとなりました。
 主催者の金融機関の方に、北海道の景気について尋ねた時、こんな話が出ました。
「インバウンド関連は良いのですが、やはり北海道はJRとJAが不振では厳しい」
 またJR北海道の構造的な問題として北海道市以外の都市の衰退をあげました。
「札幌圏は250万人で、次は旭川の35万人です。これでは鉄道はなりたたない」
たしかに九州とは大違い。福岡507万人、熊本県181万人、鹿児島170万人、
長崎142万人、大分119万人、宮崎113万人、佐賀85万人。
 たしかにJR北海道の厳しさは九州とは比較にならないようです。

10月20日(金)

【小池百合子らしい所作】

 この原稿を書いているのは10月22日、衆議院選挙投票日の午前中です。
人の報道の通り自民党圧勝で終わるのかどうか。選挙はやってみなければわかりません。
今晩はテレビの選挙速報に釘付けにならざるをえないでしょう。
因縁のミドル級タイトルマッチ「村田涼太VSアッサン・エンダム」も見逃すわけにはいきません。
それにしても希望の党の小池百合子代表の無責任ぶりには開いた口がふさがりません。
投開票日前日にパリで開かれる国際会議への出席を理由に出国してしまいました。
投開票日に党の代表が日本にいない!前代未聞です。敵前逃亡ですね。
希望の党には幹事長も政調会長もいない。やむなく急遽、代表代行に指名したのは、
なんと樽床伸二元衆院議員です。
2012年の衆院選以後、2回続けて落選。今回は希望の党の近畿ブロック比例名簿1位で、
当選の確率が高いことが理由だそうです。まあ、やることが腹黒いですね。小池百合子らしい所作です。
選挙後、希望の党がどうなるのか。見ものです。

10月13日(金)

【素材の良さだけに頼らないイノベーターの鮨】

 フェィスブックの友人によれば“清水の次郎長”は「港の発展と英語教育にも尽力した人で、
静岡県人の誇り」だそうです。そんな清水市でナンバーワンの寿司の名店に行ってきました。
マグロで有名なこのお店の大将は絶えざるイノベーションを続けています。
トロのスジとスジの間をはがした「はがし」を静岡産の山葵とむらさきであえて、海苔に巻いていただきました。
素材は変わらなくても、食べ方を工夫することで、新しさを常に求めてきたといいます。
なんと今年で50周年。祇園の一力にも握りに行くそうです。素材の良さだけに頼らないイノベーターの鮨は
新鮮でした。

10月6日(金)

【希望の党の壮大な”茶番劇”】

 希望の党による民進党の乗っ取りは、小池都知事と前原民進党代表の2人によってすすめられた
ことが明らかになってきました。小池氏の側近を気取っていた若狭議員や民進党の先行離脱組の
筆頭格である細野議員は目くらましにすぎませんでした。もっとも小池―前原の後ろには小沢一郎の
影もみえます。前原氏に撮って最大の誤算は小池氏が「立候補を見送った」ことでしょう。
まだ信用できませんが、不出馬をようやく明言し始めた事は間違いありません。
衆院選で政権交代するという奇跡が起こりそうもないことを確信したからにほかなりません。
それにしても馬鹿馬鹿しいのは、希望の党は誰を首班指名するのかを「選挙結果を見て決める」と
いっていることです。しょせん小池ファーストの希望の党は壮大な茶番劇です。
最終的にどのような形で決着をするのでしょうか。
問われるのは政策ではなく日本の民度です。

9月1日(金)

【民主主義において”大切な事”】

 「アテナイの現状を嘆き、こんな衆愚政治ではどうにもならないと思う若者は、みなソクラテス
の弟子だったといっても過言ではありません。当時のポリスでは、アテナイ的な直接民主政体をと
るか、スパルタ流の少数寡頭政体をとるかという議論が盛んにされていましたが、現実のアテナイ
は、こと政治に限れば、豊かであることをいいことに、無定見な多数決でことを決定し、いわば
その場しのぎの成り行きまかせでした。デゴマークが出てきて煽動するとすぐにそれになびくよう
ないいかげんな政治になってきました。直接民主制というのはそのようなものです」
 木田元氏の「反哲学」の一節です。それは現代でも変わらないと木田さんは言います。
 「(第2次大戦前は)ちゃんと真面目に政治を考えている人間の一票と、何も考えていない人間
の一票が同じでいいのか、という認識は右翼にも左翼にも共通していました」
 ソクラテスの昔から現代まで、民主主義は不良なシステムと認識されてきたのです。しかし逆を
考えれば、それでも民主主義を越えるシステムは現れていません。大切な事は多数決が無定見な結
果にならないよう「まじめに政治を考える」ヒトを増やすことでしょう。大人はあきらめ、子供た
ちへの教育に期待するしかありません。

8月25日(金)

【買い物の”醍醐味”】

 流通大手のユニー・フャミリーマートHDとディスカウント大手のドン・キホーテHDが思い切った
資本・業務提携をすることになりました。総合スーパー(GMS)の凋落、百貨店の長期低落は、
わざわざ買い物に出かけることに、消費者が魅力を感じなくなってしまった結果でしょう。
コンビニはかろうじて踏みとどまっているとはいえ、明らかに成長の壁にぶつかっています。
買い物をする楽しさを提供し続けている数少ない流通業者がドン・キホーテです。
単なるディスカウントではなく、実際に店舗に行ってみなければ味わえない、買い物の”醍醐味”
がドン・キホーテにはあります。
 明るい未来がまったく描けないユニーの閉鎖店舗にドン・キホーテが出店し、その中にフャミリー
マートが入店する。いい補完関係が創れるのではないでしょうか。
 でも、彼らの本当の危機感はネット企業の攻勢ではないでしょうか。アマゾンのホールフーズ買収
がすべてを物語っています。ネット企業はリアル企業を買収出来ても、その逆はあり得ませんからね。

8月4日(金)

【内閣改造の注目点】

 今回の内閣改造の一番の注目点は、穏健保守の岸田派(宏池会)を重用したことでしょう。
森友問題や稲田前防衛相問題は「保守」の枠をはるかに逸脱、思い切り右旋回した安倍首相
の右友達問題です。その反省と修正が支持率アップに繋がったのでしょうか。
 そもそも安倍首相は思想信条にこだわるイメージがありますが、じつは良くも悪くも現実
主義者です。かつて靖国神社への参拝にあれほどこだわったのに、ひとたび中韓への外交上
の配慮優先となれば、靖国の「や」の字もなくなってしまう。
 野田聖子総務相が就任直後に発した「君子豹変」はまさに言いえて妙でした。

6月9日(金)

【今週のひとりごと】

 6月3日土曜日に恵比寿駅東口の「恵比寿新橋商店街」で恒例のフェスティバルが開かれ
ました。じつはそのー角を借りて、熊本復興支援のチヤリティー販売が行われました。主催
は「熊本弁ネイティブの会」。会長はインフォテリア株式会社の平野洋―郎社長です。「熊
本弁ネイティブの会」は熊本地震直後から、被災地の産品を独自に買い集め、日比谷公園や
代々木公園のイベントにブースを出し、熊本産品の販売会をおこなってきました。その心意
気には感銘を覚えます。昨年、内田裕子は日比谷公園のブースに駆けつけ、くまもん姿で奮
闘する平野社長を取材しました。
 私もいつか行ってみたいと思っていたところ、事務所からもそう遠くない恵比寿での開催
を知り、行ってきました。大変印象的だったのは「熊本弁ネイティブの会」のメンバーのエネ
ルギッシュな姿でした。今日も東京は暑かったですが、彼らはもっと熱かった!

6月2日(金)

【今週のひとりごと】

 2016年、日経BPオンラインで「帰還」というタイトルで短期集中連載をしました。
脳梗塞で入院してから初台リハビリテーション病院を退院するまでの記録です。非常に
社会的関心の高いテーマであったのでしょう。このテーマでの単行本などの執筆依頼が
複数ありましたが、月刊「文芸春秋」での対談以外は、時期尚早との思いから、すべて
お断りをしてきました。「帰還」の連載からはや1年。編集者からの強い勧めもあり、
今度は日経ビジネスオンラインで「脳梗塞からの帰還」を連載することになりました。
 もっともこの連載を始めるきっかけは、築地市場の豊洲移転を決定した当時の東京都知事、
石原慎太郎氏の記者会見での次の一言でした。
「私は脳梗塞でひらがなすらも失った」
 手や足の麻痺だけではなく、脳梗塞には言語や記憶など脳の機能に影響を及ぼす
「高次脳機能障害」があるのです。しかし世間では石原氏のこの言葉は「初めから逃げを打つ」
ものだと捉える人が少なくありませんでした。
 脳梗塞という病気をもう少し広く社会に、正確に、知って欲しい。それが連載執筆の偽らざる動機です。

4月14日(金)

【今週のひとりごと】

Googleやメルセデスが数年前から始めている自動運転車の公道での実証実験がようやく日本でも始まります。
早ければ今年の夏にもスタートするようです。一般の道路を走るには越えなければならない問題が山ほどあります。
事故を起こした際の責任は誰にあるのかは、最大の問題でしょう。
しかしそれ以前に、日本の自動運転の技術は欧米と比べてどの程度競争力があるのでしょうか。
人工知能研究の第一人者である東大の松尾豊准教授は、日本の自動運転技術に疑問を呈しています。
あらかじめプログラミングされて走る日本の自動運転は、勝ち目がないと言います。
日本経済の最大の牽引車である自動車産業が自動運転技術で欧米に遅れをとるようなら、由々しいことになります。
日米欧の自動運転技術には実際どの程度の差があるのか、ないのか。近いうちに取材に行ってこようと思っています。                       

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