財部誠一 HARVEYROAD JAPAN オフィシャルサイト
12月29日(月)

【こんなデタラメな道路公団改革を許すわけには行きません】

80年代の土光臨調いらい、ムダをなくし効率的な国家運営をするために、
時の政府はなんどとなく行政改革をこころみてきました。

国鉄の民営化のように劇的な成功をおさめた例もありますが、
それはレアケースで、行革の歴史は屍累々です。

既得権に異常なまでの執着をいだいている族議員と視野狭窄の役人によって、
ことごとく打ち砕かれてきたというのが実態です。

しかし、それでも、やらないよりはいい。
ひとつ歩を進めることができれば、半歩後退しても、
半歩の前進は確保できたのですから。
決定的にスピード感を欠いたとしても、
それでも前に進んだという事実をひとつずつ積み重ねことだけはできました。

だが、今度の道路公団改革はひどすぎます。

こんな醜態を私は見たことがありません。
改革ではない。改悪です。
日本道路公団を現状まま放置しておいたほうが、どれだけよかったかわかりません。
料金収入で巨額の債務を返済しながら、
赤字の高速道路を建設し続けることは不可能で、
いかなる詭弁を弄しようとも、道路公団の破綻は時間の問題だったからです。

ところが今回、政府与党協議会が決めた民営化案は、
とんでもない結論をみちびきだしました。

「無駄な高速道路は税金で作ろう」

信じられますか。
無駄な高速道路の建設に歯止めをかけようとして始まったはずなのに、
終ってみれば、未整備区間2000キロはすべて建設する、
採算がまったくとれない(つまり、走るクルマがほとんどない)路線については、
高規格道路など格下げをしたうえで、
税金で建設してしまえということになったのです。

道路公団を民営化すれば、
採算のとれない高速道路建設には自然と歯止めがかかるだろうと、
誰でも考える。だから多くの国民が道路公団民営化に期待を寄せたのに、
結果はまるで逆でした。
道路族と国土交通省の技官たちはさぞや大喜びでしょう。

最後にひとつご紹介しましょう。
国土交通省の道路関係者が私に語った言葉です。

「小泉首相は道路公団の民営化についてはいろいろおっしゃられますが、
じつのところ、道路にはまるで興味をもっておられません。
道路局の人間が高速道路の建設について首相に話をしても、無反応です。
指示もなければ、批判もない。
要するに道路についてなんの関心もないということです」

これが小泉純一郎という人間の実像なのです。

民営化というカタチにはこだわるが、中身はどうでもいい。
こんなデタラメを許すわけには行きません。
子供や孫の世代に致命的な負担を残さないためにも、
私たちは、政府に大々的な修正をせまらなければなりません。

12月18日(木)

【インチキだらけの年金問題は2点を考えてください】

「ハラワタが煮えくり返る思いだ」

経済同友会の副代表幹事である渡辺正太郎氏が発したこの一言は凄みがありました。
先週のサンデープロジェクトでのことです。
年金問題をテーマにした議論のなかで、自民党の税制調査会長に対して、
花王の元副社長である渡辺氏がなかば恫喝するごとく、
不快感をあらわにしたのです。

「とっくに破綻している年金制度を、このような改悪によって維持出来るはずがない」

渡辺氏の怒りはもっともです。
これほどでたらめな年金改革はありません。

理由はふたつあります。

第1にすでに破綻している年金制度を、根本から見直して
新しい制度を構築することなしに、
給付水準の引き下げと負担の増加というパッチワークで
問題先送りを続けようとしていることです。

人口が減少に転じたが最後、
どんな国の年金制度も破綻に追い込まれるよりほかありません。
年金の本質は、若い世代から年配者への仕送りだからです。
少子高齢化時代を迎えたというのに、
人口もGDPも拡大を続けていた高度成長期にできた仕組みが
対応できるはずがないではありませんか。

もっとも正しい選択は、従来の年金制度をいったんやめてしまい、
現実にマッチした新しい年金制度を作り上げることだったのです。

第2の理由は財源の問題です。
年金には社会保険方式と税方式の2種類があります。
社会保険方式とは、その名の通り「保険」ですから、
保険料をたくさん払えば、たくさん年金をもらえると仕組みです。

これに対して税方式は、年金の財源を税金に求める仕組みです。
カナダやデンマークなど比較的小さな国で採用されています。
税金を財源として、国民が一律に年金をもらうことができる(国民皆年金)制度です。
どちらが良いということもなく、実際に世界各国の年金制度を調べてみると、
「保険方式」の国もあれば、「税方式」の国もある。

しかし世界広しといえども、
日本のように保険方式と税方式がごっちゃになった国はありません。

費用と給付が連動する保険方式でいくのか。
それとも給付される年金の額は低くても、国民全員が年金をもらえる税方式でいくのか。
それは国民が選択すればいいのです。

従来の年金制度が破綻してしまったのだから、
これを機に、日本は矛盾だらけの制度を捨て、
まったく新しい制度を創設すべきなのです。
政府・与党はこの議論をはじめから放棄しているところにインチキがあります。
しかもパッチワークを続けていくための原資が事実上の増税だというのですから、
渡辺氏の怒りは当然のことでした。

12月12日(金)

【ものづくり日本・第3弾 取材中です】

スズキのチョイノリというスクーターに乗りました。

来年1月4日放送のサンプロで放送される特集
「ものづくり日本・第3弾」の取材で行ってきました。

国産のスクーターといえばどんなに安くても10万円はしますが、
スズキはなんと6万円を切る低価格のスクーターを実現してしまいました。

今年の大ヒット商品のひとつです。

みなが中国に行くというなら、意地でも日本国内で同じ価格レベルの商品を
作ってやるという鈴木会長の執念によって生まれた商品です。
乗ってみると、なんとも楽しい。
自転車より気楽に乗れる、気軽な乗り物にしあがっています。

正月3日の午前中に、テレビ朝日系で「ものづくり日本」の特番が放送されます。
過去に放送したものを再編集した映像を見ながら、
私が解説する番組です。是非ご覧ください
(残念ながら放送枠が首都圏に限定されてしまいましたこと、お許しください)

11月28日(金)

【国土交通省道路局の情報公開に期待します】

「高速道路建設計画で、まだ完成していない路線は
すべて建設すること前提にして、道路公団の民営化が進むことになりそうだ」
そんな記事が朝日新聞に掲載されました。

もしそれが本当なら、とんでもない話です。
これではなんのための民営化だったのか、意味がまったく失われてしまいます。

民営化されれば小泉首相は胸をはるでしょう。
「あの歴史的大事業を成し遂げたのは私だ」と得意満面になるでしょう。
また民営化推進委員会の委員のなかにも「あれは俺がやったんだ」と
勘違いをする者もいるでしょう。

しかし道路公団民営化のそもそもの目的は、
無駄な高速道路を借金によって作りつづけるのはもうやめようということでした。
ところがその目的がどこかですりかえられてしまいました。
道路公団という組織をとにかく民に衣替えしさえすればそれでよい、
とまでなってしまいました。

本末転倒です。

ここまできたら問題は民営化するか、どうかではありません。
残っている高速道路建設計画のなかで、
建設の必要性が高い路線と、必要性の低い路線とを明確に峻別することです。

じつは建設省道路局がそれを示すというのです。
必要度の高い順にランキングをつくり、情報公開するというのです。
いったいどんなものになるのでしょうか。
近いうちに公表される予定です。
ぜひご覧ください。

11月14日(金)

【中国でゼネコンが生まれるプロセスを見てきました】

中国に取材に行ってきました。
いつもながら、中国の変化には驚かされますが、
今回はコマツという建設機械メーカーを通じて、
中国の公共事業の実態にもふれることができました。

驚くなかれ、コマツは日本国内の販売価格が1000万円ほどの
油圧ショベルを中国で販売しているのですが、その価格はなんと1200万円!
日本よりも20%も高い価格で売っているにもかかわらず、
生産が間に合わないほどの売れ行きなのです。

しかしそれ以上に興味深かったのは、
コマツの建設機械を購入している主体の多くが個人だったことです。
一人親方として独立し、建設機械をローンで購入し、
いずれは油圧ショベルを5台、10台と増やしていこうと夢を描いている人たちの
エネルギー溢れる姿は、じつに印象的でした。
日本のゼネコンやサブコンもこうして出来上がっていったのではないか。
建設業界の原風景をみるような思いでした。

年内に放送できるか、来年になってしまうか。まだわかりませんが、
御興味ある方はぜひともサンデープロジェクトの中国特集第4弾をご覧ください。
放送日が確定しだい、あらためて御案内します。

11月06日(木)

【選挙、いまいち盛り上がっていませんね】

80年代の土光臨調いらい、ムダをなくし効率的な国家運営をするために、
時の政府はなんどとなく行政改革をこころみてきました。

国鉄の民営化のように劇的な成功をおさめた例もありますが、
それはレアケースで、行革の歴史は屍累々です。

既得権に異常なまでの執着をいだいている族議員と視野狭窄の役人によって、
ことごとく打ち砕かれてきたというのが実態です。

しかし、それでも、やらないよりはいい。
ひとつ歩を進めることができれば、半歩後退しても、
半歩の前進は確保できたのですから。
決定的にスピード感を欠いたとしても、
それでも前に進んだという事実をひとつずつ積み重ねことだけはできました。

だが、今度の道路公団改革はひどすぎます。

こんな醜態を私は見たことがありません。改革ではない。改悪です。
日本道路公団を現状まま放置しておいたほうが、どれだけよかったかわかりません。
料金収入で巨額の債務を返済しながら、
赤字の高速道路を建設し続けることは不可能で、
いかなる詭弁を弄しようとも、道路公団の破綻は時間の問題だったからです。

ところが今回、政府与党協議会が決めた民営化案は、
とんでもない結論をみちびきだしました。

「無駄な高速道路は税金で作ろう」

信じられますか。
無駄な高速道路の建設に歯止めをかけようとして始まったはずなのに、
終ってみれば、未整備区間2000キロはすべて建設する、
採算がまったくとれない(つまり、走るクルマがほとんどない)路線については、
高規格道路など格下げをしたうえで、
税金で建設してしまえということになったのです。

道路公団を民営化すれば、
採算のとれない高速道路建設には自然と歯止めがかかるだろうと、
誰でも考える。だから多くの国民が道路公団民営化に期待を寄せたのに、
結果はまるで逆でした。
道路族と国土交通省の技官たちはさぞや大喜びでしょう。

最後にひとつご紹介しましょう。
国土交通省の道路関係者が私に語った言葉です。

「小泉首相は道路公団の民営化についてはいろいろおっしゃられますが、
じつのところ、道路にはまるで興味をもっておられません。
道路局の人間が高速道路の建設について首相に話をしても、無反応です。
指示もなければ、批判もない。
要するに道路についてなんの関心もないということです」

これが小泉純一郎という人間の実像なのです。

民営化というカタチにはこだわるが、中身はどうでもいい。
こんなデタラメを許すわけには行きません。
子供や孫の世代に致命的な負担を残さないためにも、
私たちは、政府に大々的な修正をせまらなければなりません。

09月26日(金)

【ホームページをリニューアルしました!】

9月22日(月)のゴールデンタイムに、テレビ朝日系で爆笑問題が司会をつとめる
『日本国民のセンセイ教えてください』という特番が放送され、
そのなかでハーベイロードのホームページで動いている
「日本の借金時計」が紹介されました。
ご覧いただいていますように、
これを機に「日本の借金時計」のデザインも含め、
ホームページ全体をリニューアルしました。

目玉は「内田裕子の財部ウォッチング」という新しいコーナーができたことです。
私の日常の活動の中から、気になることや面白かったことなど、
内田目線でエッセイに仕立て上げる予定です。
コーナーのオープンは来週になります。

ハーベイロードのいっさいを仕切る内田裕子のプロフィールも詳細に載っています。
ぜひ、ご覧ください。

09月08日(月)

【九州・筑後川で鵜飼いを見ました】

週末、久留米で初めて鵜飼いをみました。

鵜飼いというと岐阜県長良川の鵜飼いが有名ですが、
福岡県久留米市を南北に流れる筑後川でも鵜飼いは夏の風物詩になっています。

自然界で生まれた鵜と生活をともにしながら、意のままに鵜を扱う鵜匠は、
かつては宮内省に所属していたほど、
その技は日本の歴史と伝統を体現している存在です。
鵜匠がみにまとっている古風な衣装は、
宮内省時代の面影をいまにとどめているということでしょうか。

理屈はさておき、面白かったですよ。

日が落ちて、あたりがすっかり暗くなると、烏帽子姿の鵜匠を乗せた小船は
舳先に鮎を集めるための明かりを灯して川にでます。
3.5メールの手綱の先に操られた八羽の鵜たちは、
繰り返し、繰り返し、ぴょこんとお尻を天に向けては
素早く潜って鮎をくわえてもどってきます。

なんと健気なことか。

私を乗せた小船は手を出せば鵜の長い首に触れられる距離を維持しながら
伴走してくれました。船頭さんの巧みな操舵術とやる気によって、
他の遊覧船には申し訳ないほど、その日の鵜飼い風景を私たちの船が独占してしまいました。

水着を着ていたら、鵜といっしょに飛び込みたくなるほど
鵜飼いを体感、堪能できました。一度は見てみるものですね。

08月29日(金)

【財部誠一のNY日記 〜ブロードウェイ編〜】

「オペラ座の怪人」は何度観ても揺さぶられますね。
圧倒的な歌唱力で悲恋を歌い上げるファントム(怪人)は、
その歌声だけで観客の心を魅了しつくします。

お決まりの役者がお決まりで主役をとつめる日本のミュージカルとは天地の差です。

実力だけで役を勝ち取るブロードウェイの凄さを
今日もまた痛感させられました。

08月28日(木)

【財部誠一のNY日記 〜経済編〜】

NYを見る限り、米国の景気は少なくとも落ちてはいません。
五番街もSOHOでも超一流ブランドの出店ラッシュが続いています。
ただし、NYを良く知る米国在住のジャーナリストが面白い話をしていました。

「米国のアナリストは日本とは正反対。
日本では悲観論しか語られないが、米国では楽観論ばかりが強調される。
それを見ていると、少し心配になります。
でも、今現在は、たしかに悪くはなっていない。
いいところ、悪いところありますが、全体として落ちてはいませんね。
これからが見きわめどころです」

まさにこれから先、どうなるか。
米国経済の現実の変化にしっかりと目配りをすることが大切だと言うことです。

08月27日(水)

【財部誠一のNY日記 〜ナイアガラ編〜】

夏休みをNYで過ごしています。

NY大停電の時、まっさきにあがった噂は
「カナダの水力発電所がテロにあった」というものでした。
これはその後、間違いであることがすぐにわかりましたが、
じつは一昨日、見てきました。

かの有名なナイアガラの滝の上流からパイプで川の水を引き込み、
地中を通して、下流発電所に流し込むという仕組みです。
見た目にはぱっとしない、小規模の発電所に見えるのですが、
発電量を聞いてびっくりしました。
ナイアガラをはさんで米国側とカナダ側の二つの発電所があり、
発電量はそれぞれ200万キロワット、170万キロワットで、
合計370万キロワットです。

この数字がどのくらいすごいか?

あの黒部ダムの発電量はというと、これがなんと50万キロワットなのです。
つまりナイアガラの発電量は黒部ダムの7.5倍にも達し、
この発電所だけでNYの20%の電力ををカバーしているとのこと。

たしかにここがテロにあったら、大変だったのです。

08月21日(木)

【皆さん!どうかご注意下さい!】

大変ご親切な方から以下のようなメールを頂きましたので、
掲載させていただきます。皆さんどうかご注意下さい。

−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・

前略
先日、財部先生の名前を騙ったと思われるセールスの電話がありましたので、ご連絡いたします。
企業経営者のアンケートに協力してくださいというよくあるパターンではじまったその電話は、
結局、「金」のセールスのための営業だったのですが
そのセールスウーマンがいうには、世界的に金本位制が見直されていて、
日本では、「やじうまプラス」などに出演されている財部先生が積極的に金本位制の復活を主張しているというものでした。
私の勉強不足でもしもそれが事実ならば、このメールを破棄していただいて結構なのですが、
知る限りではそのような主張をされているはずもなく、
だとすると荒唐無稽というよりもかなり悪質であると判断したために、
お知らせすることにしました。
先方の連絡先などを問い質したところ、逃げるように電話を切られてしまったのですが、
上野にある会社といっていました。
役に立たず、迷惑なだけの情報かもしれませんが、
ある意味では先生の名誉に関わることと思いますので、連絡いたしました。
今後のさらなるご活躍を期待しております。草々

−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・

以下、その方への返事です。

>  たいへん重要な情報をたいだきました。
>  心から御礼申し上げます。
>  お知らせいただいた「金」取引については、
>  まったく預かり知らぬところであり、悪質きわまる商法です。
>  私の名誉もさることながら、万が一、そのような商法によって、
>  被害をこうむる方がでてしまうことが、心配です。

>  ただ問題の業者が特定できないとなると、対応も限られますが、
>  取り急ぎ、私のホームページでこの件について、警告を発するつもりです。

>  このたびはご好意あふれる対処をしていただき、本当にありがとうございました。
>  重ねて御礼申し上げます。 財部誠一

08月19日(火)

【NY大停電その1】

NYで大停電が起こった直後、
なぜ、あれほどの人が道路に溢れかえったのでしょうか。
午後4時です。まだ日は暮れていません。

NY在住ジャーナリストである知人の解説です。
「どこでも、ただちに外に出ろという館内放送が流れたんですよ」

9.11のトラウマです。
人々はいっせいにビルから飛び出しました。緊迫感が一気に高まった瞬間です。
ところが1時間ほど後にNYのブルムバーグ市長が「テロではない」と連呼した結果、
緊迫した空気が一気に和らいだそうです。知人が興味を引かれたのは、
そのときブルムバーグ市長が同時に「家に帰れ」と言い続けたことでした。

「どうせもう仕事はできないし、明日も休みだから、家族と一緒にいなさい」。
そんなニュアンスで多くのNYは市長のメッセージを受け止めたようです。

タイムズ・スクウェア周辺では、交通渋滞で帰宅を早々にあきらめて若者たちが、
ホットドックなど路上のスタンドで売っている食べ物を買い占めて、
ビールで酒盛りを始めるといった光景も見られたそうです。

それを象徴するな話があります。

知人いわく、
「停電当日の犯罪検挙者数はNY市で800人ほどでした。これが多いのか、少ないのか。
調べてみると、ふだんは900人くらい。
停電当日はふだんよりも犯罪が少なかったということで、当局は胸を張っているようですよ」

わからないものですね。

08月12日(火)

【サンプロ『モノづくり日本・番外編』見ていただけましたか】

先週のサンデープロジェクトで、久しぶりに特集を担当しました。

『ものづくり日本特別編〜カイゼンで赤字工場が蘇った』

これまで毎年、年頭に放送してきた「ものづくりシリーズ」の
いわば番外編として位置付けられるものですが、
その中身は、トヨタとリクルートによる合弁会社“OJTソリューションズ”による
中堅・中小企業再生のドラマです。

一般的にコンサルタントといえば、それは会議室でのやりとりに終始しますが、
OJTはその名の通り(on the job training)、ものづくりの現場でコンサルをおこないます。
トヨタ自動車の現場で40年近く、あるいは40年以上叩き上げられた生産管理のプロと
若いリクルートの営業マンがペアを組んで、工場の現場に半年間はりついて、
ものづくりの基本を教え込んでいくという、前例のないコンサルタントです。

しかし実際に取材をしてわかったことですが、
現場の問題はじつは経営の問題そのものだということです。
現場の課題は経営判断を仰がなければ解決できないことが多いという意味もありますが、
私の実感は、もっとストレートなものでした。

現場は経営そのものだということです。

現場の生産性が上がらない理由は、人件費が高いからではなく、
経営者が現場を知らないからであり、
経営者が現場に無関心であるからにほかなりません。

現場が腐っているのは経営が腐っているからなのです。

リクルートの役割はここにあります。
現場を知らない経営者を現場に引きずり出し、
「じつはあなたが悪いから工場がだめなんですよ」
と、気づかせる役割です。

興味深い、新ビジネスです。

08月05日(火)

【サンデープロジェクトのご批判に対して】

先週のサンデープロジェクトでの私の発言に対して、多数のご意見をいただいています。

株式市場の先行きに対して、まったく異なる見通しを持っている、
2人のエコノミストによる対論のコーナーにおいて、
弱気の見通しを披瀝されたエコノミストに対して、
叱責するような厳しい物言いをしたことに対するご批判です。

株価の先行きに対して意見が分かれることは当然でありますし、
マーケットは常に変化しています。
先行きを常に正しく予測できる人間がいるはずがありません。
相場の分析がどれほど難しいか、私は知っているつもりです。

したがって、私と意見が異なるからという理由で、
誰かれを批判するなどということは絶対にありえないのです。
くりかえしますが、結果として分析後の結論に違いがでることは当然であり、
そもそもマーケットというものは多様な意見がなければ成立しないものです。

私が番組の中で問題にしたのは、
4月末から7月上旬までのわずか3ヶ月で日経平均が3割も上昇した要因に対して、
常に先行きをネガティブにとらえているエコノミストの、
「あれは『マネーゲーム』だったにすぎない」という発言でした。

マーケットを語る人間には絶対に踏み外してはならない大原則があります。
いかなる場合でも、マーケットに真摯に向き合わなければならない、ということです。
なぜ、株が暴落しているのか?
なぜ、株が高騰しているのか?
マーケットが発信する声に真摯に耳を傾け、そこから発信されるメッセージを読み取り、
それを広く一般に伝えていくのがマーケットを語る人間の責務だと私は考えています。

今年の3月、日本の株式市場は暴落しました。
その当時、経済の専門家と呼ばれる人たちは、株価暴落の意味を克明に語りました。
「不良債権処理の遅れだ」、「デフレ克服の手立てが見えない」、
「持ち合い解消で売り圧力ばかりが増加する一方で買い要因が見当たらない」等々、
マーケットから発進されたメッセージを誰もがテレビや新聞、雑誌などで語っていました。
だから日本経済はこれからもダメなのだという強烈な根拠としてマーケットが使われたわけです。

ところが、4月末以降、状況が一変して、日経平均が急騰するや、
専門家と呼ばれる人たちの口からは論理的な解説はいっさい語られなくなりました。
それどころか、急激な株高現象に対して「根拠なき狂奔だ」とか
「理由もなく上がっただけ。だからすぐに底なしに下がる」といった、
まるで中身のない解説がおびただしいほどマスコミを通じて流されました。

そんな態度がありますか。

いやしくもマーケットの変動を経済解説の重要なファクターとして語るのであれば、
上がろうが下がろうと、株価変動の背景と意味をきちんと語るのが、
経済の専門家と呼ばれる人間の責任ではないでしょうか。
そういう問題意識を私は強く、もち続けてきたし、いまもそれは変わりません。

そんな私の目の前で(先週のサンプロで)、今回の株価急騰は「マネーゲームのせいだった」と、
証券会社に籍をおく人間が言ったのですから、
私としては、看過することができなかったのです。

自分の予測の当否にかかわらず、景気の見通しのいかんにかかわらず、
マーケットについて言及する人間は、マーケットの現実を受け止め、真摯に向き合い、
それから自説をかたらなければいけません。

今の日本は、そんな基本すら守れないのです。
それが私には本当に残念でなりませんでした。

マーケットに真摯に向き合った結果として、どのような結論がでるかは
本当はどうでもいいことなのです。
私の発言の真意は、株価変動に対してあまりにも言いっぱなしの、
無責任な発言が横行している現状の危うさを明らかにしたいという一点にあったのです。

そんな思いが強すぎたあまり、ゲストに対して言葉がすぎてしまったわけです。
そんな思いをみなさんにご理解いただけたらと思い、この文章を書きました。

(応援メールもたくさん頂きました。勇気づけられました。ありがとうございました。)

07月15日(火)

【株価急騰をめぐる論評の多くに疑問】

7月13日放送のサンデープロジェクトでも発言しましたが、
この1ヵ月半の株価急騰をめぐる論評の多くには大変疑問を感じます。

ひどいものになると「根拠なき高騰」とか「間違って値上がりしている」といった類になると、
ひどいというよりもデタラメせんばんといわざるをえません。

なぜ、株が上がったのか。

目の前の現実をどう分析するかという態度を放棄し、
現実そのものを否定するような人間に経済を語る資格はありません。
日経平均が上がった理由は明らかでしょう。
この3月決算で上場企業の業績が飛躍的に回復し、
さらに今期にも業績アップの流れが引き継がれることが明らかになってきたからです。
日経平均とは代表的な上場企業225社の株価の修正平均であり、
日経平均を左右する最大の要因は上場企業の「業績」につきます。

03年3月に70%増益となった上場企業の経常利益(金融を除く)は、
04年3月も15%と予想されています。
今期の増益を引っ張るのはエレクトロニクスです。
自動車と並ぶ日本経済の2本柱のもう一方が復活してきたのです。

しかしそれだけではありません。

驚いたことに、1970年代までに全盛期を迎え、
その後衰退の一途をたどっていたはずの重化学工業までもが、
この2年ほどのあいだにV字型の業績回復を果たしているのです。
新日鉄の粗鋼生産量は21年ぶりの高水準となり、経常利益は倍々でふえています。
国内の建設投資が減る中で、建設機械のコマツや日立建機も利益倍増ペース。
2年前に債権放棄で生き長らえた千代田化工建設も
クリーンエネルギー需要の高まりを背景に黒字回復。

完全に復調しました。

エレクトロニクスばかりか、一度は終わった重化学工業までもが
業績を急回復させている事実。
これが株高の背景です。

もっともここに政府はいっさい関与していません。
民間企業自身の壮絶な自助努力と中国市場のおかげです。

小泉政権はまさに漁夫の利を得たのです。

07月07日(月)

【株価急騰の理由】

株が急騰しています。
この意味をみなさんはどのように理解されているでしょうか。

日経平均の動きは尋常ではありません。
4月28日の7607円を底に、5月以降、日経平均は凄まじい勢いで上昇してきました。
わずか1ヵ月半後の6月18日には終値で9000円を突破(9092円)。
6月26日には8923円まで落ちたものの、押し目らしい押し目もないまま、
再び上昇に転じた日経平均は7月3日には9896円の高値を記録。
1万円台の回復は時間の問題となりました。

年内の株価の上限を8000円あるいは9000円と予測していたエコノミストや学者たちは
なんと言い訳をするのでしょうか。情けない限りです。

日経平均のこの程度の上昇は、予想の範囲です。
上場企業の業績をみれば当然の結果であり、この先も相当な上昇が見込まれます。

なぜでしょうか。

大企業の構造改革が利益を生み出す段階までついにたどり着いたからです。
私は相場観を語っているわけではありません。
株価を通じて、日本経済の変化の実相を明らかにしようと試みているだけです。

07月01日(火)

【りそなの手形】

いま大阪では本物の“りそなショック”が始まっています。

「大口預金の流出に歯止めがかからない」
あるりそな関係者は地元大阪の有力取引先が次々と預金を取り崩し始めたと言います。

「たとえば学校法人のように、銀行との取引について
機関決定が必要となる取引先がどんどん逃げている。
なぜりそなと取引しなければいけないのか。
必然性がなければ、皆やめますよね」

しかし本当に深刻なのはいい取引先ほど逃げ足が速いことです。

「これまでりそな銀行をメインバンクにしてくれた企業のなかには、
りそなの手形を切ること自体に違和感を覚える取引先が少なくありません。
じつはいい会社であればあるほど、りそなの手形など使いたくない。
三菱東京だって三井住友だってあるわけですから、
りそなの当座預金を使いつづけなければいけない特別の理由でもあるのかと、
勘ぐられるのは誰でも嫌ですからね」

たしかにりそな銀行の行名が印刷された手形を振り出すこと自体が
ブランドイメージの低下に直結します。
いい会社ほどりそなから逃げたくなる。

大口預金と優良貸出先の流出。
早急に手を打たないと、りそなは収益の源泉そのものを失いかねないのです。

06月27日(金)

【ローソンで大量の顧客情報が流出】

ローソンで大量の顧客情報が流出するというニュースが昨晩、流れました。
56万人分の顧客データが社外に漏れ、ダイレクトメール会社に渡ったとのことです。

新聞各紙が伝えるところによると、この事故はローソン自身が発表していました。
私はここに新浪剛史という若い経営者の卓越振りを感じます。

雪印の例をだすまでもなく、いまやコンプライアンスは企業経営の絶対的課題です。
不祥事の隠蔽によって会社が倒産してしまう時代なのです。

ローソンの対応は見事です。

6月9日に顧客から「おかしなダイレクトメール」が来ているというクレームがきたことが事の発端ですが、
それからわずか2週間のうちに問題のありかを絞り込み、
顧客へのおわびとして一人500円の買い物券を送ることを決め、
自ら不祥事の全貌を記者発表するという対応。
これは誉めてやらなければいけません。

顧客情報の流出じたいは絶対にあってはならない大失敗ですが、
事故を起こした後の対応については、これまでの日本企業には見られなかったものです。

06月24日(火)

【ローソンの新浪社長と対談をしました】

ローソンの新浪剛士社長とテレビ仕事(「サタデー総合研究所」)で対談をしました。

三菱商事出身の44歳。
昨年の社長就任いらい、コンビニ業界にどっぷりつかったライバル企業の経営者を
あっと言わせる新機軸を打ち出しつづけている人物です。

なかでも郵政公社との電撃的な提携は出色でした。
少子高齢化時代をむかえて、コンビニ業界ではいかにして中高年を取り込むかが
大きなテーマになる中、郵便局とのコラボレーションに活路を見出そうという試みは目を引きます。

セブンイレブンの出店戦略が都市部中心なのに対して、
ローソンは日本全国にひろく出店をしています。
地方への出店が多い分だけ、地方に根を張る郵便局とのコラボレーションは
大きなムーブメントを起こす可能性を秘めています。

そんなローソンの新浪社長とはどんな経営者なのか。
自分の目で直接たしかめてみたい。そんな期待をもって、お目にかかりました。

結論をもうしあげましょう。
新浪さんという人物はなかなかのものでした。
ビジネスの基本をしっかりともっているうえに、
経営者として欠かせない強い信念も持ち合わせているように私には見えました。
しかも性格が明るい。
もしかしたら、経営者として大化けするかもしれません。

ローソンはこれからどうなるのか。興味津々です。

06月18日(水)

【ボブ・サップ氏と対談しました】

ボブ・サップ氏と対談しました。

Beast(野獣)のキャラを演じるK-1格闘家であり、
バラエティ番組からテレビCMまでひっぱりだこの人気者となったボブ・サップ。
経済産業省の起業家育成事業のイメージキャラクターにまで引っ張り出され、
6月16日には平沼赳夫大臣を表敬訪問するといったことまでやっていました。

私が会ったのは、その日の晩でした。

番組のテーマは大ヒット商品『ボブ・サップ』はいかにして作られ、これからどうなるのか、です。
Beastを演じるボブ・サップではなく、等身大のボブ・サップを伝えることができると思います。

「1年後“大ヒット商品ボブ・サップ”はどうなっていると思うか?」

私の問いに彼は間髪をいれずに答えました。
「大切なことは変化だ。
ハリウッド映画への出演といった新しい付加価値がプラスされる。
1年後もなんの心配もない」

その通り。
大切なことは変化です。

1年後にまたインタビューしたいものです。

06月10日(火)

【奇跡の復活・三協アルミ】

じつは先週、三協アルミの川村人志社長にお目にかかりました。

三協アルミについては、「奇跡の復活銘柄」として触れたことがありましたが、覚えておられるでしょうか。
常々、取材に行きたいと考えてきましたが、それがようやく実現しました。

青木建設が破綻した一昨年、建設業界では「次は三協アルミだ」などという噂が流れ、
三協アルミの株価は一時は額面を割り込んだばかりか、30円代にまで突っ込みました。
市場から退場すべき事実上の倒産会社のリストとして有名になった『30社リスト』にも、
三協アルミは載せられてしまいました。

それがいまや株価は200円台を回復。
完全復活です。

どこに転機があったのか。

近いうちにレポートしたいと思っています。
ひとつだけポイントを御紹介しておきましょう。
一番良かったことは、川村社長が外様であったことでしょう。
三協アルミの本拠地である富山とも無縁、創業者一族とも無縁。
それが良かったのです。

しがらみがないこと。
これが企業再生の必要条件ですね。

04月09日(木)

【台湾取材を断念しました】

4月6日から3日間、台湾取材に行く予定でしたが、熟慮のうえ今回は断念しました。

理由はSARSです。
中国の広東省や香港で猛威をふるっている新型肺炎のSARSです。
先週の土曜日は、アポイントをいただいていた台湾の経営者や
現地の日本人の方々への連絡に終日追われました。

その2日後のことです。
取材予定先のひとつであった東元電気の黄茂雄会長(台湾の経団連会長)からお電話を頂戴しました。
直前になってのキャンセルを私がさぞや気に病んでいるのではないか、
との親心からのお電話でしたが、
黄さんによれば「台湾はいまSARSのピークだ」とのことでした。

台湾ではまだ死者はでていませんが、感染の広がりという点ではいまがまさにピークで、
ここからは終息に向かっていくのではないかという見通しを話しておられました。

2月に広東省から香港を経由して台湾に帰国した時、
黄さんは香港の事情がかなりシリアスなものであったこと、
東元電気の役員の中にもSARSを疑われて一時、隔離された人物がでたことなどから、
2月以降、全社を上げてSARS対策を講じてきたそうです。
台湾政府の取組みも早かったといいます。

「それに比べて、日本は遅いね」

黄さんの言葉です。

「今ごろ成田で健康状態を紙に書かせるというんでしょ」

台湾のSARSは「今がピークだ」と言い切れるほど、
現状を把握している黄さんのような経済人がいる台湾。

日本はあらゆる面で緊張感がなさすぎると思いませんか?

03月27日(木)

【人の命に軽重をつける傲慢な米国!】

この数日、テレビでは米英によるイラク攻撃が、
国際法上、正当であるかいなかという議論がずいぶんとおこなわれていました。

まったくナンセンスです。

鉄砲の弾ひとつ飛んでこない安全な場所に身をおいた人間が、
いまこの瞬間にも次から次へと人が死んでいく戦争の正当性を論じあうという行為そのものが
私には人間の尊厳に対する冒涜とうつってなりません。

法律上の解釈をめぐって口角沫を飛ばしている閑があるなら、
この戦争をどうしたら中断させることができるかについて議論をしろ、と言いたくなります。
犠牲となった米兵の映像が流されたことによって、
米国内の世論には動揺がうまれているという報道もありますが、
もしそれが本当なら、こんな理不尽はありません。

イラク人の死はやむえをえざる犠牲とする一方で、
米国兵の死は地球のように重く受け止める米国の世論。

命の重さに軽重をつける米国に、もはや正義はありません。

03月07日(金)

【戦場のピアニスト見ました】

『戦場のピアニスト』を見ました。

ポーランドの首都ワルシャワを襲った
ナチスドイツによるユダヤ人虐殺の悲劇を描いたものです。
1939年、ワルシャワを包囲したドイツ軍は、
周囲をすべて壁でおおったユダヤ人居住区(ゲットー)をつくり、
50万人ものユダヤ人をわずか403ヘクタールのなかに押し込め、財産を没収し、
飢えと伝染病に苦しむユダヤ人に対して
ナチスドイツは無差別殺人を繰り返すという悪魔の行為に及びました。

1942年にはユダヤ人の収容所送りが始まり、
ゲットーのユダヤ人30万人が家畜用の貨車に乗せられて
トレブリンカ絶滅収容所に送られました。
1945年、ドイツ軍がワルシャワを撤退したときに
市内にいたユダヤ人は20人しかいなかったといいます。
(詳しくは『戦場のピアニスト』のホームページをご覧ください)

この壮絶な時代を生き抜いたポーランド随一のピアニストの
数奇な運命をたどったのがこの映画ですが、
そこに流れる美しいピアノ旋律は、命をもてあそぶドイツ軍の狂気と、
もてあそばれるユダヤ人の絶望を際立たせます。

米国が問答無用でイラクに戦争をしかけようとするいまだからこそ、見て欲しい映画です。

02月26日(水)

【築地魚市場に行って来ました!】

今週の月曜日に築地の卸売市場に取材に行きました。

東京魚市場卸協同組合の理事長さんとお話をする機会があり、
見学をさせてもらうことにしました。

当日は、朝4時30分集合。
朝なのか夜なのか、午前3時過ぎにはベッドから起き上がり、
這うようにして行ってきました。

ところが市場のなかにはいったとたん、カッと目が見開きました。

巨大なマグロがコンクリートを整然とならべられ、
広い市場の中では魚と魚の間を、
大人がひとり立ったまま操縦する築地独特の電動式荷車が
「ひかれた奴が悪い」とばかりに暴走していました。
当然「ぼけっ」としてる人はひとりもいません。

素人の私の目には、活気にあふれた市場、と映ります。
しかし築地市場はいま「日本でもっともおくれた市場」といわれるほど、
古い体質のなかで改革派と守旧派がバトルをしているといわれています。

豊洲への移転が決まった築地市場。
これからどうなるのか。
調べていくつもりです。

02月17日(月)

【宮沢喜一氏は違っていました】

今週のサンデープロジェクトは
政治家の言葉がここまで軽くなったか、という思いを強くさせるものでした。

査察のさらなる継続を決めた国際世論が高まる一方で、
イラクへの武力行使の姿勢を崩そうとしない米国は孤立感を深め、
その一方で、核の暴走を続ける北朝鮮の脅威は
もはや看過できないところまでやってきました。
そんななかで日本が進むべき道は、経済政策同様、ナローパス(細い道)です。

「どうする日本?」

そんなメッセージを掲げて始まった今週のサンプロでしたが、
出席した与野党幹事長の発言は、
テレビを見ている人たちにどれだけ説得力をもつことができたのでしょうか。
はなはだ疑問です。

言葉に力がない。

ところが、番組の最終コーナーで、
宮沢喜一元総理がでてくるや、スタジオ内の空気は一変しました。
議論の中身もさることながら、宮沢さんの言葉には質感があり、
おだやかななかに重量感がありました。
インフレターゲットに強く傾いた小泉首相に方針転換させたのが、
宮沢さんであることは有名ですが、
その宮沢さんがもっとも恐れている事態は、
じつは「国債の暴落」であったこともわかりました。

多くの政治家はこれを見て見ぬ振りですが、
さすがに宮沢さんは違っていました。

02月12日(水)

【湾岸戦争のトラウマ】

今週のサンデープロジェクトは川口外相と貴乃花親方という異色の顔ぶれとなりました。
もっとも両人とも、話がよくわかりませんでした。

引退会見の凛々しい話しぶりから、
貴乃花はけっこうしゃべれるのではないかとスタッフの多くも期待していたようですが、
残念ながら、そうはいきませんでした。

一方、通産官僚、サントリー役員、環境大臣をへて
外務大臣に就任した川口氏はプロの話し手であるはずです。
ところが、米国のイラク攻撃に対する日本の対応がどうなっているのか、という
重大テーマに対する川口大臣の説明は本当にわかりませんでした。

外務省の本音は明らかで、よくも悪くも米国追従です。
ならば英国同様、初めから米国支持を旗幟鮮明にすべきですが、それはしない。
さりとて、フランス、ドイツのように、
米国の姿勢に対して断固としてNOを表明することでもできない。
川口大臣は「いまここで日本が態度を鮮明にすることが、国益に適うとは思えない」
と言いましたが、はたしてそうでしょうか。

それで大失敗したのが、湾岸戦争ではなかったのか。
旗幟不鮮明だったばかりに、90億ドルものカネをだしながら、
日本はクウェートからも感謝されませんでした。

これほどの理不尽がありますか。

日本は米国の便利国とはまさに言いえて妙。
日本人には湾岸戦争のトラウマがあります。
それにどう答えるか。
川口大臣はここがまったくわかっていないようでした。

01月28日(火)

【信濃のゴーン】

昨日、テレ朝の「サタデー総合研究所」(毎週土曜9:55〜 首都圏ローカル番組)の取材で
長野県田中康夫知事と会いました。

テーマは「しなの鉄道」です。

「しなの鉄道」は長野新幹線の開業にともない
JRから経営分離された平行在来線(旧信越本線、軽井沢〜篠ノ井間)をひきつぎ、
97年10月1日に開業した「第3セクター」の鉄道です。

第3セクターといえば「赤字」が常識のこの世界で、
しなの鉄道はわずか半年で黒字化にメドをつけました。
そのきっかけとなったのは旅行業界のベンチャー、HIS社でした。
田中知事から再建の要請をうけたHISの沢田英雄社長が送り込んだ人物は、
HISの開発管理部長だった杉野正氏でした。
鉄道業は右も左もわからぬ杉野氏でしたが、それが良かった。
「しがらみ」のない人物こそ、改革の旗手となりうるのです。

杉野氏はいま「信濃のゴーン」と呼ばれるようになりました。

関東近県の方は2月8日の放送をぜひごらんください。

01月20日(月)

【今年の知事選は面白くなりそうです】

三重県の北川知事が3選不出馬をきめたあと、
その後継者として、真っ先に名乗りをあげたのはなんと財務官僚でした。

拙著『再生か死か』でも紹介させていただいた村尾信尚(むらおのぶたか)さんです。
財務省から三重県総務部長として出向し、北川改革の一番の理解者として、
改革の尖兵として、三重県の行政改革を実現させた功労者のひとりです。

その後、財務省にもどってからも主計局、理財局で改革を彼はやってのけました。

たとえばこの3月から発売される「個人向け国債」などは
村尾氏がたった1年間の国債課長時代に行った、
常識破りの法律改正によって実現したものです。

銀行ばかりが大量に国債を買っている現状はあまりにも危険です。
買い手を分散する仕組みをいま作っておかなければ、
金利が上がったときに、国債マーケットが大混乱するおそれがあります。

村尾さんは先送りを絶対にしない役人でした。

村尾さんとは行政改革のシンポジウムで初めて会いました。
その折に、彼が印象的な発言をしていました。
「世の中には官僚は2つのタイプしかいません。改革が必要だというときに、
できない理由を数え上げる役人と、やってみようという役人だ」

いうまでもなく彼は後者でした。

彼は既存政党の支援をうけずに、市民派として出馬することをきめたようです。
果たして当選できるのかいなか。
それはわかりませんが、国の改革が遅々として進まないのとは対照的に、
地方の改革は動き出したという実感が年々強くなってきました。

今年の知事選は面白くなりそうです。

01月14日(火)

【財政の本、書きました!苦労しました!】

財政の入門書を書き上げました。
今日、初稿ゲラがでてきたところです。

中学生にもわかる入門書の入門書というコンセプトで書き始めましたが、
政治そのものである財政の話をわかりやすく書くという作業は簡単ではないですよね。

苦労しました。

しかしこれからの日本を考えた時に、最も重要なことは、
国の将来に対してどれだけ多くの国民がそれを自らの問題としてうけとめることができるか、です。
国の将来に対して本気で責任を感じられる人間がどれだけいるか。

そんな問題意識で書いた本です。

日本の年金財政はすでに赤字転落しており、来年の見直しにむけて
今年は「年金」「財政」といったテーマがクローズアップされる年になるでしょう。

御興味ある方はぜひご覧ください。

01月08日(水)

【やっぱり今年も『モノづくり日本』で始まりました】

今年最初の放送となった1月5日のサンデープロジェクトは、
昨春にひきつづき「モノつくり日本」の第二弾となりました。

圧倒的な技術力を背景に素晴らしい収益をあげている
岡野工業、樹研工業、吉田カバンの3社をとりあげましたが、大きな反響がありました。

その放送のなかで樹研工業の松浦元男社長が話していた
「やっても良い競争」と「やってはいけない競争」をフリップにまとめて説明したのですが、
このフリップに対するとい問い合わせが番組終了後に殺到しました。

下に記しておきましたので、ぜひ、みなさんも自らの組織にあてはめて検討してみてください。
少なくとも今回の特集でとりあげた3社には、そっくりそのままあてはまっていました。

今年もよろしく!

良い競争       悪い競争
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・技術         ・規模
・財務内容      ・品揃え

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