財部誠一 HARVEYROAD JAPAN オフィシャルサイト
12月29日(金)

【経済エッセイは21世紀も続きます!】

今日が20世紀最後の経済エッセイです。
21世紀の仕事初めは1月7日のサンデープロジェクトの出演です。
この日の「特集」は私が担当します。
21世紀の日本の夜明けにふさわしい内容の「特集」です。
特集班のスタッフが渾身の力で、VTR制作にいま励んでいます。

御期待ください。

私個人としては、この1年、走りに走ってきて、ちょっと疲れました。
英気を養い、21世紀にまたお目にかかります。
経済エッセイのスタートは1月9日となります。
ちょっと、お休みをいただきます。

それではみなさん、良いお年をお迎えください。

財部誠一

12月25日(月)

【「道路特定財源」に異議あり!】

Happy Christmas !

今年は本当に忙しい年で、
やっとの思いでクリスマスまでたどりついたというのが正直な気持ちです。

昨日は今年最後のサンデープロジェクトで、国土交通省をとりあげました。

もっとも建設省、運輸省、国土庁、北海道開発庁の四省庁が統合された
巨大利権官庁のすべてをたった一度の放送で語ることなどできるはずもなく、
今回は「道路」を中心に、公共投資を食い物に利権拡大をはかる
建設省ファミリーの実態を報じました。

そのなかで私はいくつかの提言をしましたが、
今日は「自動車重量税の一般財源化」についてご説明しましょう。

ガソリン税(揮発油税)と自動車重量税は「道路特定財源」と呼ばれて、
集められた税金は自動的に道路建設に振り向けられます。
ところがガソリン税(約3兆円)とはちがい、自動車重量税(約1兆円)は
その使い道を道路建設に使わなければならないという法的根拠がまるでありません。
つまり、自民党内で勝手に決められ、習慣化し、既得権化しているにすぎないものなのです。

道路は必要です。
しかし無駄な道路は必要ない。
必要なのか、必要ではないのか。
厳しい目で道路建設の是非を判定するためには、
道路建設のためのカネが「初めにありき」ではだめなのです。

特定道路財源のすべてを一般財源化しろなどとはいいません。
まずは、法的根拠のない自動車重量税を「道路特定財源」からはずし、
「一般財源」として自由に使えるようにすべきです。

ただでさえ日本は財政難なのですから、あたりまえでしょう。
それでも議論の結果、道路をつくるというならつくればいい。
しかし、法律の根拠もないまま自動車重量税を
自動的に道路建設に振り向けるのは、大間違いであることを知って下さい。

12月20(水)

【ソフト産業の皆さん!シルバーパックをお願いします】

先週の「ねっとパラダイス」でコンピューターおばあちゃんの会の様子を紹介しました。
詳しくはねっとパラダイスのホームページ、ねっパラ総研のコーナーでどうぞ。

おばあちゃんとITという一見ミスマッチですが、
じつはとても親和性の高い両者の様子を放送しました。
さて、そのなかでシルバーパックの話をしました。

パソコンソフトは安くない。
「学生パック」や「ビジネスパック」などの割引商品はじつにありがたいわけですが
なぜか「シルバーパック」が存在しません。
電車やバスのシルバーパスのように無料にせよとはいいませんが、
7割引き、8割引きの大盤振る舞い「シルバーパック」を発売できないものでしょうか。

「着物も宝石も要らないけれど、あたしゃソフトが欲しい」
コンピューターおばあちゃんの会の方がこう言っていました。

ソフト産業の皆さん、是非、実現してください。

12月19日(火)

【インターネット投票を実現しましょう】

インターネット投票を実現しましょう。
ITの専門家に尋ねてみると、インターネット投票の実現は、
技術的にはなんの問題もないそうです。

「いや、そうはいってもセキュリティの問題は残りませんか」
さらに尋ねてみると、ネットの技術に詳しい人ほど、大丈夫だといいます。
次世代のインターネット言語で世界をリードする
ハイテクベンチャー企業の経営者はこういいました。
「投票制度全体のシステムを作っていきさえすれば、
セキュリティについても、なんの問題もありません。
技術的にはまちがいなく、しっかりとしたシステム構築が可能です」

ネットで投票!
間違いなく投票率はアップするでしょう。

そこで森首相に一言。
「総選挙のおりには、若者は選挙に行かずに、
家で寝ていろといった失言をしていましたが、
まさかあなた、投票率アップに反対はしませんよね。

12月18日(月)

【12月17日のサンデープロジェクト】

昨日のサンプロには「自民党の新・四天王」が来られました。

経済産業大臣、平沼赳夫氏。
法務大臣、高村正彦氏。
経済財政担当大臣、額賀福志郎氏。
文部科学大臣、町村信孝氏。

最年長の平沼氏(61歳)いがいの3人は50代なかば。
彼らが自民党の中枢をになえばかなりの若返りになる。
たしかに4人そろった光景をみると、
なんだかかんだいわれても自民党の層の厚さは感じます。
自分の言葉ではっきりと答える彼らには、たしかに新鮮さがありました。

ただし、彼らはマーケティング感覚を恐ろしく欠いています。
「森首相」を擁護しなければならない立場であることは百も承知であり、
テレビカメラの前で森批判をするなどとは誰も考えていないでしょう。

問題は擁護の仕方です。
平沼氏にいたっては「森さんは自民党が与党に復帰した時の功労者」
「その実績をかわれて総理になったのであり、それは自民党の世論だ」
といったことを平気でのべました。
これが国民感情をどれほどさかなでするか。
そんなこともわからないというのは、感覚が悪すぎる。

じつはこういう人が自民党の支持率下落に拍車をかけているのです。
どうして、それがわからないのか。救いがたい感覚の悪さです。

国民はいま、リーダーを求めているのです。
景気が回復基調にあることは誰だって知っている。
今必要なのは「この人が首相なら日本は大丈夫に違いない」と
国民が将来に期待感を膨らませることができるだけの
「存在感」のあるリーダーを渇望しているのです。
そんな気持ちもわからず、国民感情をさかなでする自民党内部の正論を
堂々と展開する人間が自民党の新しいリーダーであるなら、
自民党というのは本当に終わっています。

私はけして「保守」を否定しません。
ことさらに自分を「革新」とする気もない。
是是非非でのぞんでいますが、
この後におよんでも国民感情をまったく理解できないなら、
自民党とは本当に消えていくしかないでしょう。

あきれはてました。

12月15日(金)

【銀行よ、郵貯批判だけするな】

三菱銀行が口座管理料(預金額10万円以下の口座は月300円)をとることをきめました。
銀行にとって小口預金者はやっかい者でしかありません。
通帳やカードを発行たりたといったコストがかかる一方で、
まったく収益のあがらない客だからです。
ですから、シティバンクなどは預金が30万円以下の客は来るな、
といわんばかりに口座維持管理手数料をとってきました。

「シティバンクのように小口客を撃退したい」
これが都銀の本音でした。
しかし、そんなことをしたら、どんな批判を浴びるかわからない。
だから誰もいいだせずにいたわけですが、
そのタブーを今回、三菱銀行が破ったということになります。
経済合理性からすれば、当然の帰結です。

銀行はこれからもどんどん収益第1に、スリム化に専心するでしょう。
いなかの儲からない支店などどんどんなくしていくでしょうし、現にやっています。
しかし、金融は社会のインフラです。
そのインフラにアクセスできない人がでてきたら、それは大変なことです。
まちがいなく金融はライフラインです。
銀行はここをどう考えるのでしょうか。
少なくとも、これだけはいえるでしょう。
「銀行よ、郵貯批判だけするな」
それはあまりにも身勝手すぎる。

12月13日(水)

【ばかげた省庁再編?】

昨日、霞ヶ関で官僚と話す機会がありました。

国土交通省の関係者いわく、
「まったくばかげた再編です。
われわれから見ても、いいことは何ひとつありません。
予想されたとおり、各省庁ごとにポストの分どりあいで凄まじい労力を使い、
引越しで税金を無駄づかいして、新しい組織作りに時間を割かれる。
無駄が増えただけです」

世の中にはいろいろな意見があるもので、どんな物事にたいしても、
必ず賛成、反対があるものですが、今回の省庁再編については
プラス評価をする人間が一人もいないという点で、稀有の事例です。
国家レベルでどうして、かくも中途半端な、
でたらめせんばんの処理が行われたのか、わかりません。

建設省、運輸省、国土庁がいっしょになる国土交通省は
公共事業の8割を所管するというウルトラ巨大利権官庁となるわけですが、
そもそも国土交通省は地方への思い切った分権が大前提でした。
大幅な地方分権を行い、中央には企画立案部門だけを残して、統合。
縦割りの弊害をなくすというのが当初の目論見だったのです。
それが地方分権をいっさいやらずに、
大利権官庁を単純に合併させたあげくに、人員合理化もナシ。
再編成などやらなかった方がはるかによかったという、悲惨な状況です。
こうなったら、1月の省庁再編は入り口としなければいけません。
これで終わりではなく、そこを本格的な行革の第一歩とするいがいに道はありません。

12月11日(月)

【12月10日 サンデープロジェクト】

昨日のサンデープロジェクトに住友銀行の西川頭取が出演されました。
それも生出演です。
私はその勇気に敬意を表しました。
「不良債権は本当に山を越えたのか」
田原さんの質問に対して、西川頭取は
「不良債権の処理はあきらかに山を越えた」と明言したうえで、
何が起こっても銀行の経営それ自体がダメージをうけないだけの
引当金を積んであるから大丈夫だと説明をしました。
まったくその通りなのですが、専門的な話ですから、
テレビを見ている大多数のヒトには、なかなかわかりずらかったかもしれません。
しかし、私に言わせれば、西川頭取がサンプロに生出演した事実そのものが、なによりの担保です。
不良債権問題によって経営不安が再燃する恐れが絶対にないからこそ、
自信を持ってでてこられたのです。
頭取生出演が放つ最大のメッセージ、それは経営の先行きに対して、
住友銀行が自信を完全に取り戻したということでしょう。

12月04日(月)

【ITは人生を楽しむための道具】

昨日、コンピュータおばあちゃんの会の忘年会
が銀座4丁目のライオンというビアホールで行われました。
最年少でも70代、最年長は90代。
意気軒昂。
高齢化社会というのはじつは明るい時代なのだということがわかりました。
ITは人生を楽しむための道具!
おばあちゃんたちに教えられます。
おばあちゃんたちがITを駆使して、人生をどのくらい楽しんでいるか。
12月16日放送のねっとパラダイス(土曜 6:30)でお伝えする予定です。
お見逃しなく。

12月01日(金)

【21世紀に必要な人材像】

21世紀に必要な人材像について取材をうけました。
基本的に私は21世紀だからといって特別、格別な思いもないし、
求められる人材像がことさらに変わるとも思っていません。
なぜならば日本経済の構造変化やそれをさらに加速するIT化の流れによって、
世の中が求める人材像はとうのむかしに変化しているからです。
では、どんな能力あるいは資質をもっている人を時代は求めているのでしょうか。
私は次の言葉にすべて集約されると思っています。
「問題解決能力」
自分の頭で考え、行動し、目の前の問題を解決していく力ということです。

11月29日(水)

【経済を語ろう再開しました】

「経済を語ろう」が再開されました。
このコーナーは私が個人的にお付き合いをさせていただいている
企業やマスコミ等の方々に、世の中が注目しているテーマについて、
自由に発言してもらおうというコンセプトで設けられた掲示板です。
しばらく休眠をしましたが、再開しました。
再開第1回目のテーマは「加藤の乱」です。
いろんな意見が寄せられてきました。
どうぞ、ご覧ください。

(※現在は掲載しておりませんので、あらかじめご了承下さい)

11月27日(月)

【『ねっとパラダイス』をよろしく!】

『ねっとパラダイス』(テレビ朝日系列 毎週土曜6:30)が始まってちょうど2ヶ月が経過しました。
ITをキーワードにした情報番組をどこまで楽しく、わかりやすく作れるか。
この間、スタッフは、文字通り、掛け値なしに不眠不休で頑張ってきました。
おかげさまで熱心な番組サポーターも少しずつ増えてきました。
先週放送した「e-お歳暮」では北海道の水産業者を取り上げました。
この日は放送の最後に、番組からのお歳暮として
「たらば蟹3杯詰め合わせセット」プレゼントの告知をしました。
そこはITの情報番組です。「お申し込みはメールで」としめくくりました。
いったいどのくらいのアクセスがあるのか?
スタッフ一同、楽しみに待っていたのですが、
いざ、ふたをあけてみたら凄まじい数のメールが殺到。
それはもう集中豪雨となって、テレビ朝日のサーバーに支障が生じるほどでした。
メール数はなんと10,000通を越えたのです。
なんとも嬉しい悲鳴があちこちであがりました。
ところが、月曜日になって、この日の視聴率が判明するや、
喜びもつかの間、いまひとつ伸びきれない数字に、ちょっとがっかりしてしまいました。
サイトのアクセス数と番組の視聴率とが思うようにリンクしません。
でも、まあ、これからでしょう。
『ねっとパラダイス』をよろしく!

11月24(金)

【モノ作りの思想】

今私は積極的に本物のハイテクベンチャー企業の経営者と会っています。
本物とはなにか。
ハイテクといういじょう、そこに求められるのは「技術」です。
たんなるアイデア商売ではなく、
技術で勝負をするベンチャー企業の経営者たちを見ていると、
日本が世界に誇ったモノ作りの思想や哲学が、
じつは若い世代の経営者たちに見事に継承され、
進化しているように思えてなりません。
彼といっしょに何ができるのか。
そんなことを考えている今日、このごろです。

11月22日(水)

【ご意見をいただきました】

昨日の経済エッセイで、加藤・山崎の乱について書いたところ、
何人かの方からご意見をいただきました。
加藤さんの腰砕けに対する怒りや落胆、
加藤紘一という政治家の器量そのものに対する不信感は、
予想以上に大きなものでした。
しばらくお休みをしていた「経済を語ろう」を再スタートしますが、
再開第1回目のテーマは「加藤・山崎の乱」にしようと思います。
組織の第一線で働くビジネスマンが「加藤・山崎の乱」に
いったいを何を期待したのか、しなかったのか。
また「全員欠席」の結末に、何を思ったか。
感想を述べてください。

11月21日(火)

【加藤・山崎の乱】

加藤・山崎の乱。
いつの代も勝てば官軍、負ければ賊軍なのでしょう。
自派をきっちりとまとめあげることもできぬまま、
革命を起こそうとした加藤氏は「甘すぎた」とのそしりをまぬがれないでしょう。
だが、加藤氏の決起が国民に与えた「期待」の大きさはまぎれもない真実でした。
自民党の野中幹事長は加藤氏の主張を「書生論」と切り捨てました。
だがいまの日本に必要なものは、じつはこの「書生論」なのです。
まじめにきちんと日本の将来についてビジョンを示し、国民にわかりやすい言葉で語りかけ、
国民の声をバックに闘おうとした加藤氏の手法は、きわめて正しい。
私はその限りにおいては、加藤氏の今回の行動はおおいに評価されてしかるべきだと思うし、
今回のことで加藤氏の政治生命が終わるなどということは
絶対にあってはならないことだと考えています。
今朝のテレビ番組で「加藤派はもともとお公家集団。
喧嘩上手の野中さんや青木さんに勝てるわけがなかった」
という解説を老醜ふんぷんの政治評論家がしていました。
ばかいうな。
この体質こそが問題なのでしょう。
だからこそ加藤の乱を多くの人たちが支持し、期待をしたのに、
そうした国民感情などまるで感知せず、
腐りきった永田町の論理ですべてを解説しようとする時代錯誤。
自民党主流派を象徴しています。
日本にとって自民党は重要な存在です。
その自民党が変わらなければ日本の政治は変わらない、
と言った加藤氏のメッセージそのものを封じ込めようという論調に
怒りを覚えるのは私だけではないでしょう。

11月17(金)

【ちょっと思い出したこと】

今日、中部電力の方の話を聞く機会がありました。
電力の大口需要先の電力消費が着実に伸びているそうです。
中部電力全体でみる平成12年度の伸びは約3%(予想)。
静岡県だけでみても約2.5%の伸びだそうです。
大口需要家とははやい話が製造業です。
つまり生産がそれだけ伸びているということです。

そこでちょっと思い出したことがありました。
「2.5%」と「3%」というふたつの数字についてです。
大手シンクタンクが予想した今年度の経済成長率は、各社まちまちですが、
じつはこの二つの数字の間に収まっているのです。
つまり弱気の予想が2.5%。
強気の予想が3%というわけです。
単なる偶然ですが、日本の景気が良くなっていることだけはまちがいありません。

11月16日(木)

【ものを見る目を養おう!】

今日はねっとパラダイスの収録でした。
ネッパラ総研ではインターネットを通じた不動産取引を取り上げました。
ITの出現によってあの不動産業界にも劇的な変化が起こっているのです。
インターネットで情報を共有化することによって、
物の「適正価格」が浮き彫りになってきます。
その際、重要になってくるのが「ものを見る目」。
その物の価値がいったいどれだけのものなのか。
正しく判別できる人こそが、得なおもいをすることができるのです。

11月15日(水)

【加藤鉱一元幹事長の造反劇】

加藤鉱一元幹事長の造反劇で大揺れの自民党では、ポスト森へと動き始めました。
それにしても、加藤氏はなぜ、突然、公然と反旗を翻したのでしょうか。
「ポスト森は加藤だったのに…」
そんな声が自民党主流派から、ずいぶんと聞かれました。
テレビの報道番組などでも、記者たちはさかんにこの点を加藤氏にぶつけていました。
これに対して加藤氏は、
「日本のためだ」
の一点張りで応じ続けました。
でも、本当にポスト森は加藤氏で決まっていたのでしょうか?
私はありえないと思います。
どう考えても符に落ちない。
そんな矢先に、ある財界人からこんな話を聞きました。
「ポスト森は河野洋平(外務大臣)。
河野で参院選を戦って、次は橋本龍太郎というシナリオが
主流派内で、できあがっていたようですね。
だから加藤さんは黙っていられなくなった」
魑魅魍魎の政界だけに、どこに真実があるのかなど、
皆目検討がつきませんが、この説はじつに説得力があります。
昨晩、森政権をあきらめ始めた主流派から聞こえてきた
ポスト森の最右翼は「河野外務大臣」でした。
それにしても自民党主流派は本当に国民をばかにしています。
森政権の支持率低さの淵源をたどっていけば、発足の不透明さにいきあたる。
党幹部5人の密談が生んだ政権を誰が支持するか。
ところが彼らはこりずにまた、同じことをやろうとしているのです。
「ポスト森は河野、橋本」
ふざけるな。
この国では議院内閣制は機能しません。
首相公選制をなんとしてでも実現しなければならない時期が来たようです。

11月10日(金)

【ホテル宿泊インターネット予約激安の理由】

赤坂プリンスホテルのトップページで「インターネット予約」をクリックすると、
そこには驚くべき宿泊料金が提示されています。
激安などという表現にはおさまりません。
ツインやシングルの部屋は通常料金の半額。
スイートにいたっては10万円〜12万円の部屋がなんと3万7000円です。
なぜ、こんなことがインターネットだと可能なのでしょうか。
ひとつはホテルや旅館の「部屋」が生鮮食品だからです。
休日前のスーパーに、しかも閉店時間ギリギリに行ってみると、
刺し身などの生鮮食品は激安価格で投げ売りされていることがあります。
今日中に売ってしまわないと、腐ってしまい、売り物にならなくなってしまうからです。
じつはホテルや旅館の「部屋」もまったく同じ。
空室がいっぱいあっても、その日、突然、
飛び込みでやってくるお客さんなどめったにいるものではありません。
つまり1日前、2日前に予約が入っていなければ、そのホテルの空室は不良在庫といっしょ。
なんの役にもたたないのです。
ならば宿泊料金を3割、4割値引きこうが、半額にしようが、
泊まってもらった方がどれほどよいかわかりません。
しかし、前日、前々日の空室状況に「お安くしますから…」と
ホテルがアナウンスをしたてくも、それをお客さんに伝える手段がありませんでした。
しかしインターネットならそれができる。
不特定多数の人に、ただ同然のコストで、宣伝が可能になった。
だから激安料金が出現してきたのです。
ホテルがインターネット予約を優遇する理由はほかにもあります。
都会型のホテルなどでは予約はしたものの実際には客が現れなかったということも頻繁にあります。
しかしインターネット予約の場合だと、住所、氏名、連絡先はもちろん、
多くのホテルがクレジットカード番号の記入を要求してきます。
ここまで入力する人たちは、確実なお客さんといえるでしょう。
ただ一番大きな変化は、何といっても、ホテルが不特定多数のお客さんと1対1でつながり、
ホテルと客、双方がお互いに一番いいかたちを求め合えるようなったことです。
しかし、なかにはそうした激安料金の提示に強く抵抗を感じるホテルもあります……。
(続く)

「続き」はネッパラ総研(http://www.tv-asahi.co.jp/np/html/18_souken/index.html)にあります。
どうぞ、そちらを覗いてみて下さい。
(※現在サイトは閉鎖されております)

11月09日(木)

【上高森遺跡捏造の影響】

宮城県の上高森遺跡が藤森某という考古学研究者の手による捏造だったことがわかった前日、
私の高校2年生の娘は歴史のテストを受けていました。
彼女は「上高森遺跡」と書くべき解答欄を埋めることができずにいました。
テスト終了後「そうだ、上高森遺跡だ」と同級生から正解を告げられた十数時間後、
そもそも「上高森遺跡はウソだったんだ」と告げられた彼女たち。
翌日、学校いったら、歴史の教師が彼女たちにいったそうです。
「なんといっていいかわかりません」
藤森某の罪は万死にあたいします。
教科書に記された真実がじつは捏造だったことにたいする彼女たちの衝撃は小さくありません。
教科書に対する彼女たちの無抵抗の信頼に不信感を植え付けてしまった罪はあまりにも重すぎます。

11月07日(火)

【柔道の金メダリストはひとり?】

昨日、ヤワラちゃんが森喜朗首相から総理大臣顕彰をうけました。
個人的にはとても嬉しい話なのですが、
客観的に見るとこのイベントほど森政権の底の浅さを象徴する話もありません。
そもそもヤワラちゃんへの総理大臣顕彰授与は
「マラソンで優勝した高橋尚子選手にだけ国民栄誉賞をあげるなら、
ヤワラちゃんにもあげるべきだ」という外野の声におされて実現した話です。
こんなことをいったら柔道ファンからは叱られるでしょうが、
はっきりいって柔道と陸上競技とではメダルの重さが違いすぎます。
日本人がオリンピックの陸上競技で金メダルをとることなど、
私の人生の中では「あり得ない」ことでした。
戦後初めて、陸上競技で金メダルを獲得した高橋尚子選手の功績は
まさに国民栄誉賞にあたいする、快挙いがいのなにものでもありません。
彼女に国民栄誉賞を授与した森首相の決断はきわめて当然のことです。
人気取りなどとマスコミから揶揄されましたが、
そんなことをいうマスコミが品性下劣なだけです。
人気取りというのは、ヤワラちゃんへの国民顕彰のことをいうのです。
ヤワラちゃんは頑張った。
多くの日本人が彼女の闘いに心を揺さ振られ、感動しました。
しかし柔道の金メダリストは彼女一人ですか。
二大会連続優勝の野村忠広選手、
急逝した母親の遺影を掲げて表彰台にたった井上康生選手と
ヤワラちゃんとはいったいどこが違うのでしょうか。
だから森首相は馬鹿にされるのです。
哲学なき首相のさもしさがあらわれた典型的なできごとでした。

11月06日(月)

【道路特定財源いかなるものか】

今日の日経新聞朝刊にこんな見出しの囲み記事が出ていました。
「政府税調に『組織票』殺到」
政府税調がひろく一般に意見をもとめたところ
「道路特定財源の見直し」反対の投書が殺到したという。
「道路特定財源の見直しを7月の中間答申に盛り込んだことに対して、
反対する投書が意見全体の九割を超える事態。
直近三ヶ月の投書を集めた冊子は千ページを超え、
税調委員からは『読む気にもならない』との声もでている」
道路特定財源とは道路建設をするために財源を特定する仕組みです。
たとえば揮発油税、石油ガス税、自動車重量税といった税金は、
同じ税金なのに所得税や法人税や消費税などとは一線を画し、
集まったオカネはすべて道路建設のためにふりむけられるのです。
つまりこの財源があるかぎり、必要があろうがなかろうが、
道路をつくり続けることになります。
いってみれば建設省や建設関係者の既得権そのものです。
これを見直そうという政府税調の中間答申はきわめて当然。
時宜にかなったというか、本当は遅すぎるくらいですが、
いずれにしても的を得た結論です。
ところがそこに「反対」の組織票が殺到する! ある意味ではこの現実それじたいが、
道路特定財源がいかなるものかを如実に物語っているということなのです。

11月02日(木)

【救済すべくは母親の方なのかも】

児童虐待が深刻化しています。
今朝の毎日新聞によると、全国の児童相談所に寄せられた
児童虐待の相談件数は1999年度に1万1631件、
これは、10年前に調査開始をしたときの1101件から10倍という急増ぶりだということです。
しかも驚いたことに、虐待者の58%は実の母親だというのです。
恋愛をするのも、結婚をするのも、なんでも自由だけれども
子供を産む自由は制限したほうがいいのではないか、
と言いたくなってしまいます。
しかし、そんなたわごとをいっても事態は一歩も前進しません。
ある意味では虐待される子供を救う以上に、
虐待しなければならない精神状態におちいっている、
母親に救いの手を伸ばしてあげなければいけないのかもしれません。
具体的な策はすぐには思い浮かびませんが、
インターネットを利用した育児相談などは、すぐにでもできるでしょうし、
又やらなければならないのではないでしょうか。

10月31日(火)

【トップのリーダーシップ】

日産自動車が昨日、中間決算を発表しました。
「ゴーンさんの自信に満ちた態度が印象的だった」
取材に行ったディレクターの感想を裏打ちするに充分な数字が出ました。
ゴーン氏は「今期、黒字を確保できなければ辞める」といっていましたが、
黒字の確保どころか、通期で2500億円の黒字予想を宣言するほど
状況は進展していました。
もちろん合理化だけでは会社は再生しません。
倒産の危機を回避し、踏みとどまることはできても、
日産がかつての輝きをとりもどせるかいなかは、
売れるクルマがだせるかどうかにつきます。
しかし、そうはいっても、ダイエーがそうであるように、
苦しい合理化を通じて借金を圧縮していくことは容易なことではありません。
日産とダイエー。
まさにトップのリーダーシップの差を痛感させられます。

10月30日(月)

【サッカー・アジアカップ優勝!】

サッカーの全日本がサウジアラビアを1−0でくだし、
アジアカップの優勝を決めました。
素晴らしいことです。
新しい世代ばかりで構成された全日本のメンバーの戦い振りをみていて、
つくづく思うことがあります。
「才能」です。
ドーハで死闘を演じて敗れたJリーグ第1世代とはくらべものにならぬほど、
彼らは才能に恵まれています。
だから世界で通用するチームができあがったのです。
トルシエ采配も大いに評価しますが、なんといっても才能が違う。
それだけの才能が集まった理由は簡単でJリーグができたからにほかなりません。
才能さえあれば、好きなサッカーで、メシが食える!
場合よってはスターにもなれる!
つまり才能を開花させる入れ物ができたことがすべてだったといっていいでしょう。
日本に足りないのはこうした「入れ物」なのです。
どんな才能でも、その才能をいかしさえすれば、生活ができて、自己実現できるという
多様な入れ物がないこと、そこに日本という国の生きづらさがあります。
アジアカップ優勝は日本の現実に対するアンチテーゼという、見かたもできるのです。

10月26日(木)

【たまったものではありません】

今日からON日本シリーズ再開です。
2勝1敗のダイエーが王手をかけるのか。
それとも巨人が2勝2敗の五分に持ち込むのか。
いずれにしても今回の日本シリーズの人気の高さは異常です。

私の事務所の近くに「忍(しのぶ)」という安く上手い牛タンの店があります。
夕方6時まえにはもう店の前に行列ができるという人気ぶりで
「いったい、この人たちはいつ仕事をしているのだろうか」
と疑念を抱きたくなるほどの大入り満員ぶりなのですが
日本シリーズ3日目となった月曜日、その「忍」がガラガラなのです。
店の人はもちろん、通りがかりの赤の他人までもが驚きを隠せませんでした。
「なぜ?」
どう考えても思い当たる理由は「ON決戦」しかありません。
これでは他のテレビ番組はたまったものではありません。
私が出演し、この10月から始まった“ねっとパラダイス”の放送日である
土曜日までに決着がつくことを祈ります!

10月28日(水)

【田中氏の公約に対する期待】

昨日、仕事で長野に行きました。
お目にかかった地元の商工会の方たちに尋ねて見ました。
「田中知事はどうですか?」

反応はいろいろでしたが全員に共通していたのは次の2つの意見でした。
「田中康夫がいいなんて思っていない」
しかし、
「50年間を3人の知事が独占して、既得権でがんじがらめの体制は
とにかく一度こわさなければいけなかった」
というものでした。

なるほど、そういうものなのかと私が感慨を新たにしたのは
「知事室を1階に移動して、県民が自由に話しにこられる機会をつくる」
という田中氏の公約に対する期待感の大きさでした。
「これまでは知事に話しに行くなんてことは、頭をかすめたことすらない。
 万が一会えたとしても、まともにこちらの声を聞くはずがないからです。
 しかし、今度は聞いてくれそうだ。
 だから私の周りにも県庁に行って、県南の経営者の考えを話しにいこうという
 人間がいっぱいいますよ」

長野県には南北問題という古くて新しい問題があります。
行政の中心は県北。
県南の人たちの行政面における疎外感は非常に大きいものがあります。
そんな複雑な事情を解決する糸口としても田中氏は期待されているようでした。
長野を本当に変えることができるのか。
田中氏のこれからに注目しましょう。

10月24(火)

【純和風の品々の広大なマーケット】

「盆栽」
「錦鯉」
「剣道の防具」

純和風なモノを表現したこれらの用語には共通点があります。
それは世界各地のインターネットで日本国内とは比較にならぬほどの
人気をあつめているということです。
たとえば剣道の愛好家は世界各地にいるものの、
剣道の防具は日本でしか作れず、当然のことながら新品の価格が異常に高い。
そこでカナダ人の剣道愛好家はe-bogu.comというサイトを立ち上げ、
中古防具の流通をはかったところ、これが大成功。
日本では皆無にみえる古き良き時代の純和風の品々でも、
ひとたび世界に目を見開いてみると、
そこには新たな、そして広大なマーケットが広がっていることに気づくのです。
インターネットハイテクベンチャーのためにあるわけではありません。
いやむしろ実態としてオールドエコノミーににこそ、
ITの女神は微笑んでくれることを知って下さい。

10月23日(月)

【10月21日ねっとパラダイス】

先週のねっとパラダイス(土曜PM6:30)では「ネットオークション」を取り上げました。
ヤフーのネットオークションだけで取引総額が1日に4億円という規模です。
単純計算すると、1年間に1500億円弱です。
あの東京ディズニーランドを経営するオリエンタルランドの売上が
年間1700億円であることを思うと、
オークション人気のすごさをうかがいしれるというものです。
しかもヤフーオークションは昨年始まったばかり。
わずか1年しかたっていないのです。
これからどこまで広がっていくのでしょうか。

オークションという言葉を聞いてもあまりぴんとこない方が多いと思いますが、
じつはネットオークションこそ、インターネットの真髄といってもいいくらい、
これは重大なテーマになってきます。
なぜならインターネット利用者の大多数の人たちは
広い意味でのショッピングのために、インターネットを利用しています。
直接モノを買うのは当然として、ホテルの予約から株式売買まで、
あるいはそうしたショッピングのための情報収集など、ニュアンスの差こそあれ、
大多数の人たちは「お買い物」をするためにインターネットを使っているのです。
ネットオークションの魅力は「買う」だけではありません。
そこでは「売る」こともできるのです。
つまり究極のリサイクル市場でもあるわけです。
米国eビジネスの世界でもっとも成功したといわれているのは
eBayという会社ですが、この会社は言わずと知れたネットオークションの会社です。
独自のノウハウがあったにせよeBay成功の最大の背景は
「ネットオークション」そのものの魅力につきます。
しかし「買いたい欲望」と「売りたい欲望」のマーケットには「犯罪の欲望」も渦巻いています。
ねっとパラダイスでは、オークションがらみのトラブルについても今後、追いかけていくつもりです。
ご期待ください。

10月20日(金)

【音声入力はこんなに便利!】

皆さんは「音声入力」という言葉を聞いたことがありますか。
随分、昔から言われているものですが、この数年で劇的に技術革新がすすんでいます。
「音声入力」とは文字通り、声で入力するシステムです。
パソコンで原稿を書いたり、インターネットを利用する時に、
私たちはキーボードやマウスを使って自分の意志をパソコンに伝えますが、
それができるまでにはどんなヒトでもそれなりの努力と時間がもとめられます。
年配の方のなかにはギブアップせざるを得ないヒトもいるでしょう。
しかしパソコンへの命令がすべて「声」でできるようになったらどうでしょう。
じつはもう、実用化が目前に来ています。
政府はIT国民運動とさかんにいっていますが、講習券だ講習会だのといっているよりも、
「インターネット」と声をかければ、すぐにインターネットに接続し、
「日本シリーズ」と声をかければ、またたくまに日本シリーズ関連サイトが画面に出現する(きわめて簡単!)
音声認識技術の後押しをしたほうがどれほど現実的かわかりません。
ご参考までにひとつサイトをご紹介しておきましょう。
http://www.advanced-media.co.jp/

10月18(水)

【初めてのネットオークション】

昨日初めてオークションに参加しました。
先週の“ねっとパラダイス”(テレビ朝日系列 土曜6:30pm)で紹介した
ビートルズ関連グッズのネットオークションに参加したのです。
今回の目玉はジョン・レノンが名曲『イマジン』を作曲したピアノでした。
予想落札価格はなんと2億5000万円。
ジョン・レノンのファンだった私としては、落札はとうてい無理としても、
落札までのプロセスにかかわってみたかった。
それを番組中に発言したところ、じゃあ撮りましょう、ということになってしまい、
なにがなんでもハードロックカフェ主催の本格的なネットオークションへの参加が
いつのまにか義務づけられてしまったというか、仕事になってしまったというか、
まあ逃げ道を失ったわけです。
「じゃあ、やりましょう」
と、言ったまでは良かったのですが、なんとこのオークションは英国でおこなわれるため
日本との時差を考えたら、オークション開始時間はなんと早朝4時。
3時にスタッフが私の事務所に集合して4時から撮影をはじめるというのです。
こりゃあ、たまらん。

ところが、いざ、オークションが始まってみたら、その面白さに魅入られてしまいました。
ひとつのアイテムの入札開始から落札までに要する時間は、わずか数十秒。
あっという間に次から次へと落札されていくのです。
その時の模様は是非、次の“ねっとパラダイス”をご覧ください。

10月17日(火)

【変わらない県政にNO!】

9月末に長野に出かけた。
長野駅から乗ったタクシーのおっちゃんとの私の会話である。

私:「知事選はどう?」
運転手:「お客さん、東京から来たの?」
私 :「そうですよ」
運転手:「あの田中なにがしって奴は、女の穴ばっかり追いかけてるとんでもない野郎なんだろ」
私:「まあ、その手の話をウリものにしているくらいですからね。
なるほど教育熱心で知られる長野県では女たらしは相手にされませんか」
運転手:「おらあ、嫌いだな」
私:「運転手さんは、副知事を応援するわけ?」
運転手:「いや、それもない。
だってこの県ではね、戦後60年間で知事が3人しかいないんだよ。
同じ奴20年もやってみろよ。あちこち腐り切っちまう。
だから女たらしでもいいから、新しい奴が必要だと思ったんだろ」
私:「誰が?」
運転手:「八十二銀行(長野県の地銀)の頭取だよ」
私 :「そりゃあ、凄い話だね。
地銀の頭取が副知事の候補に反旗をひるがえして田中ヤスオを担いだというわけなんだ」



変わらないことのリスクを誰もが感じ始めています。
長野県知事選はその象徴といえるでしょう。
田中氏に1票投じた長野県民は田中氏個人にたいする期待ばかりでなく、
「変わらない県政」に対する「NO」の思いを投票行動にこめたのです。

10月16日(月)

【必見!『たのみこむ』

ITをキーワードにした新番組「ねっとパラダイス」(テレビ朝日系列)がスタートし、
先週の土曜日に第2回目のオンエアがありました。
番組のなかで「たのみこむ」というサイトに注目しました。
こんなものが欲しいというわがままをきいてくれる、素晴らしいサイトです。

“わがまま”の チリも積もれば 山となる

是非みなさん一度見てください。
インターネットの登場は企業中心から消費者中心へと
パラダイムの一大転換を引き起こしました。
「たのみこむ」は一見、お笑い系サイトに見えるかもしれませんが、
じつはインターネット時代を象徴するサイトなのです。

10月11日(水)

【ダイエー鳥羽社長のインサイダー疑惑 その3】

昨晩、ダイエーは記者会見をひらき、
中内会長、鳥羽社長の双方が現役職をしりぞくかたちで御家騒動に決着をつけました。
しかし株式市場はそれをよしとはしませんでした。
ダイエー株は今日も暴落しています。
それにしてもダイエーは会社としてのていをなしていません。
鳥羽社長のインサイダー疑惑はトップどうしの誹謗中傷のリーク合戦となり、
気がつけば、御家騒動そのものと化してしまいました。
これからダイエーはどうなるのか。
株式市場の声に耳を傾けるのが一番、正しいのではないでしょうか。

10月06日(金)

【ダイエー鳥羽社長のインサイダー疑惑 その2】

ダイエー鳥羽社長のインサイダー疑惑に関して、昨日、私はこう書きました。

「鳥羽さんは辞めてはいけない」
残念ながら、私はこの言葉を撤回しなければならなくなりそうです。
鳥羽社長は、自らの意志で進退をきめられる状況ではなくなりそうだからです。
鳥羽社長は大手証券でかなり頻繁に株の売買を行っていたようです。
もちろん、株の売買じたいにはなんの問題もありません。
株というとそれだけでアレルギー的な反応をするマスコミもいますが、
資本主義の根幹である株式の売買そのものを問題視するような発言は絶対に違います。
ここで私が問題にしたいのは、インサイダーの疑惑取引が、
頻繁な株取引のさなかで行われていたという事実の重さです。
損を取り返したかったのか、それとも確実に儲けるうまい話だと思い込んだのか、
いずれにしても、子会社株の売買が営利目的に行われた可能性が高くなってきたのです。
こうした事情が明らかになるにつれ、ダイエー社内でも「鳥羽擁護論」が急速にしぼんできました。
改革派のトップが崩れたことで、
ダイエーの合理化に急ブレーキがかかることはまちがいありません。
ダイエーはどこにむかっていくのでしょうか。

10月05日(木)

【ダイエー鳥羽社長のインサイダー疑惑 その1】

経営再建のただなかにあるダイエーで大事件が起こりました。
起死回生の合理化にとりくんでいる鳥羽社長に
インサイダー取引疑惑がもちあがりました。
ダイエー再建がなるか、ならないか。
すべてがその双肩にかかっていた鳥羽社長のインサイダー疑惑はあまりにもやるせない。

真剣に再建に取り組んできた社員にとって、
こんどのインサイダー疑惑は、あまりにも重過ぎます。
生きるか死ぬかの瀬戸際でふんばっているさなかに、
トップみずからが再建の熱気に水をぶっかけてしまったのです。
私自身も鳥羽社長こそがダイエー再建の礎だと認識してきました。
現時点では、黒か白か、証券監視委員会の調査中ですが、
マスコミの論調は2つに分かれています。
「責任とって辞任しろ」
という意見と、
「ダイエーのためには辞めてはいけない」
という意見です。
辞めてはいけない。
鳥羽さんの倫理は地に落ちました。
しかし、鳥羽さんは辞めてはいけません。
世間の非難を一身に背負いながら、ダイエー再建策を粛々と進めていかなければなりません。
それがダイエーの社員のためであり、ひいては日本のためになるからです。

10月03日(火)

【究極のお買い物】

先日、ヤフーの関係者から面白いことを聞きました。
ヤフーの掲示板へのアクセス数がダントツに多いのは「銘柄別掲示板」、
大きく水をあけられて「出会い系の掲示板」、
さらに水をあけられて、その他の掲示板が続いているというのです。
なるほど、一番人気は金儲け。2番人気は「恋人探し」。

インターネット利用の最大の動機はやはり「実利」ですねと、
ヤフー関係者にいってみたら、彼が面白い返事を返してきました。
「まあ、買い物ですよ。広い意味での買い物がインターネットを利用するヒトの一番の動機ですね」
その通り。
株を買いたい、旅行に行きたい、どんな映画が上映されているのか等々、
インターネットのエンジンは「お買い物」だったのです。
米国でもっとも成功したeビジネスの会社は
ネットオークションの会社だというのも、じつにうなずけます。
なぜならオークションこそ「お買い物」の原点だからです。
「私はどうしても、これが欲しい」
という一人一人の欲望を満たしてくれる究極のお買い物、
それがネットオークションなのです。

10月02日(月)

【10月1日 サンデープロジェクト】

昨日のサンデープロジェクトでは、めずらしく捕鯨問題を取り上げました。
それも番組後半の取材VTR中心の特集ものではなくて、
当事者をスタジオに招いて展開する田原コーナーで取り上げたのです。

それにしてもなぜいま「鯨」なのでしょうか。
いまでもそうですが捕鯨賛成派の人たちの中には鯨を文化で語る人たちがいます。
いわく「鯨を食べるのは日本人の文化だ」と。
しかし、それはもうノスタルジーの世界で、私は40代半ばなのですが
鯨など食べたくもないし、現実に食べてもいません。
鯨問題の本質は、鯨がアメリカの政治の道具につかわれていることだ。
「環境問題の保護」はアメリカでは票になります。
しかし、一言で環境問題といっても簡単ではありません。
例えば石油を掘るななどといったら、石油業界の票が減るし、
農薬を問題にすれば、農薬業界からしっぺ返しを食ってしまう。
そこにいくと鯨は最高のテーマになります。
鯨を助けるといって反対するアメリカ人はひとりもいないからです。
どこの国でもそうですが、政治が絡むとおかしくなります。
どろどろのインチキショウがあちこちで展開されるようになります。
そもそも鯨が絶滅動物だという認識じたいがかけはなれているばかりか、
条約で認められた調査捕鯨の権利を日本が行使しただけで、
クリントンが日本に対して経済制裁をちらつかせるなどでたらめ至極な話なのです。
鯨問題、少し勉強したいと思います。

09月29日(金)

【初めての撮影】

新番組“ねっとパラダイス”(毎週土曜、午後6:30〜7:00 テレビ朝日系列)がいよいよ始まります。
第1回目の放送は、10月7日です。
今日はじめてできあがったばかりのスタジオでパイロット版の撮影を行います。
ITをキーワードとした情報番組といえば聞こえはいいですが、
いったいどんな番組になるのか、まだ誰もわかっていません。
わかっていないというよりも、もう少し正確にいうと、
ここまで漕ぎ着くまでに、すさまじい努力をスタッフはしてきました。
そしてようやく、パイロット版を作るところまできたわけですが、
はっきりいって、みんな走りながら考え、考えながら走っている状態です。
誰もがそれぞれの責任と役割を果すことで精一杯なのです。
その結果、出来上がる画面がどんな画面になるのか、
正直、私もいまだにわかっていないのです。
撮影を終えて、パイロット版を見て、初めて
「そうか、こういう番組なんだ」ということになるのだと思います。
その様子はあらためてご報告します。

09月26日(火)

【新番組がはじまります】

午後3:00から東京全日空ホテルで
テレビ朝日の新番組『ねっとパラダイス』の記者会見がありました。
インターネットをキーワードにしたまったく新しい情報番組です。
FAXがわりのホームページをもっているテレビ番組はどこにでもありますが、
WEBマスター(ホームページの専属管理者)をおいたサイトとの完全連動番組です。
この番組はうちうちでは「桃太郎プロジェクト」、略して「桃プロ」と呼ばれていました。
ITが世の中の風景になりつつあるいま、テレビとサイトの両方の可能性を追求した、
情報番組が作れないかという思いを持った人たちが、
ひとり、ふたりと集まってできあがった前代未聞のプロセスを経てできた番組なのです。

09月25日(月)

【凌駕する感動を与えてくれました】

中学時代に陸上部で短距離の選手だった私としては、
オリンピックといえばやはり陸上競技です。
世界の期待のままのレースを展開した100mのモーリス・グリーンとマリオン・ジョーンズ。
華麗なまでに美しくも、力強いその走りに私は魅了されましたが、
高橋尚子選手はそれをはるかに凌駕する感動を与えてくれました。
日本の選手がオリンピックのメインスタジアム(陸上競技)に日の丸をあげることは奇跡です。
しかも高橋選手の場合は、ひたすらトップランナーの跡を追いつづけて、
最後に振りはわれて、それでも入賞といった日本的レース展開ではなく、
みずからレースを作り、みずから勝負を仕掛けての金メダルです。
素晴らしい限りです。

09月22(金)

【リニア実験線に行ってきました】

山梨にあるリニア実験線に行ってきました。
リニアモーターカーに試乗するのはもちろん今日が初めてです。
時速450キロ!
驚異的な速さで、若干のゆれはありますが、
技術的には充分、実用可能な粋に達しているとのことでした。

JR東海がいう中央新幹線構想は、東海道新幹線のいわばバイパスとして
リニアモーターカーを走らせようというものですが、実は関係者の話を聞いて驚きました。

もし国の事業としてGOサインがでたら、何年で東京−大阪間にリニアが開通するのか?
また、総工費はいくらかかるのか?

聞いて驚くなかれ。
工事期間は10年。
総工費は10兆円だというのです。
つまり年間1兆円の予算で、10年かければ、
リニアモーターカーで世界最速の交通機関が誕生するのです。
しかもリニアの技術は汎用性があります。
技術立国日本として、なにがなんでも取り組んでいかなければならない分野でもあります。

それが年間、たったの1兆円ですよ。
10兆円の補正予算を組みたいといったデタラメな公共投資のプランと比較したら、
いったいどちらに実があるのか。
議論の余地すらありません。
新しい公共投資のありかたを模索するためにも、
リニアの議論を本気でやってみたらどうでしょうか。

09月21日(木)

【重苦しいコントラストでした】

シドニーで、日本のサッカーチームが32年ぶりの決勝トーナメント進出を決めたころ、
大阪では新生日債銀の頭取が自殺をしました。
目の前の現実がすべてであるスポーツの世界と目の前の現実を隠し続けてきた金融の世界。
重苦しいコントラストでした。

09月19日(火)

【めっちゃ、悔しいですー】

「ヤワラちゃん」の金メダル獲得はどれだけ多くの日本人の涙を誘ったかわかりませんが、
競泳(400m個人メドレー)で銀メダルを獲得した田島寧子選手が
レース直後に発したコメントもじつに印象深いものでした。
「めっちゃ、悔しいですー」
4年間金メダルを取るために頑張ってきたのだから、銀メダルなんて嫌だーと
半分笑顔で答えた彼女のあっけらかんとした表情に私は感動しました。
みずから持つ日本新記録をだしての銀メダルです。
持てる力のすべてをオリンピックという大舞台で発揮しての銀メダルにもかかわず
「めっちゃ、悔しいですー」と地団太をふんだ田島寧子、19歳。
そこには世界を相手にするとすぐに卑屈になる日本人の島国根性など、
彼女にはかけらも見られませんでした。
素晴らしい限りです。

09月18(月)

【IT経済特区】

昨日のサンデープロジェクトに出演された慶応大学の竹中平蔵教授が
番組中にたいへん興味深い指摘をされていました。
「IT特区をつくるべきだ」
これはいい。
“IT特区”とは規制フリーの特別区のことである。
たとえば光通信の工事一つするにも無数の規制がひっかかってきます。
河川に関する法律、道路に関する法律・・・・。
しかもそれらの規制がいくつもの役所にまたがっているものですから、
なにをやるにも時間がかかってしまう。
そこで竹中教授はそういった既存の規制をいっさい排除した
特別区をつくってみたらと提案しているのです。
じつに素晴らしい。
ところが、ある大臣いわく「そんなことは絶対に不可能だ」。
なぜですか、というとこんな答えが返ってきました。
「役所の反対でそんなことはぜったいにできません。
あの阪神大震災後の神戸ですら各省庁の反対が強くてできなかったのですから」
しかし、よく考えてください。
あの中国ですら「経済特区」を実現させて成功しているではないですか。
IT特別区、なにがなんでも実現させたいものです。

09月12日(火)

【そごうの巨額架空取引の報道より】

朝日新聞がそごうが巨額の架空取引を通じて子会社に億単位の資金提供をしていたと
今朝の朝刊で報じています。
そのうちの一部は裏金としてプールされていたようです。
現経営陣は旧経営陣に対して損害賠償請求をするようですが、
日本では会社が倒産するたびに、この手の事件が噴出します。
腐りきった会社ばかりです。

思うにこの国では、官民とわず、組織に寄生する人間しかいないようです。
官僚はあの手この手で国に寄生し、大企業の幹部はあの手この手で会社に寄生する。
日本経済が失速した理由を経営環境の悪化だけに求めるのは大間違いです。

福沢諭吉は「学問のすすめ」のなかで
「一身独立して一国独立す」といっていますが、その通りです。
国や会社に依存する寄生虫ばかりでは国も会社も良くなるはずがないのです。

09月11日(月)

【9月10日 サンデープロジェクト】

昨日のサンプロに加藤紘一自民党前幹事長がこられました。
10ヶ月ぶりの出演でしたが、久しぶりに見る加藤氏は、
いぜんとは明らかに変わっていました。
加藤氏といえば、外務官僚出身者特有のひ弱さがどうしても抜けきれませんでしたが、
昨日の加藤氏はまったく違っていました。
「腹をきめた」ということでしょうか。
総理総裁へむけて、本気で闘う覚悟をしたということでしょうか。
いずれにしても、政治家というのはこういう風に変わっていくものなのか、という印象でした。

09月08日(金)

【省庁リーク大作戦】

省庁再編を目前にひかえ、霞ヶ関はいま機略、謀略、策略、計略が飛び交っているそうです。
1府22省庁が1府12省庁になります。
たとえば建設省、運輸省、北海道開発庁、国土庁が一緒になって「国土交通省」。
郵政省、自治省、総務庁が一緒になって「総務省」といったぐあいです。
いったい誰が覇権を握るのか?
相手の悪口やスキャンダルなどいまやリーク合戦だといわれています。
数あわせのまったく無意味な組み合わせをした
橋本内閣のでたらめのツケがまわってきているのです。
しかし、こうなった以上、お役人にはどんどんリーク合戦をしてもらいましょう。
省庁再編にともなう悪口合戦でも、
それが情報公開につながるのであれば結果オーライというものでしょう。

09月07日(木)

【情けなくて涙がでます】

衆議院議員の山本譲司の「秘書給与くすね事件」を皆さんはどう思われますか。

若手議員のなかには「それだけカネがかるんです」といったバカもいるようですが、
聞けば大なり小なり「議員は皆やっている」という。
少なくとも新聞はそう報じています。
情けなくて涙がでます。
部下の給与をくすねるような奴が国を動かしているのかと思って
目まいに襲われているのは私一人ではないでしょう。

09月06日(水)

【上海取材報告 その3】

中国名「三得利ビール」。
日本語で読むと「サントリービール」です。
日本国内でサントリービールを飲む人は、はっきり言って稀ですが、
上海ではサントリーこそがダントツメジャーなのです。
なぜ、そんな宣伝を私がするかというと、
中国という最難関の市場で国内メーカーをも押さえ込んで
30%のシェアを獲得したという事実が本当に重たいからです。

中国ビジネスで苦悶した日本企業は少なくありません。
そして彼らの多くは、中国は「詐欺師集団」の国であり
「人治主義(法治主義でなく、すべてが人的つながりで決まるという意味)」
の国だと思いこんでいます。
たしかにその通りなのですが、他人の国で金儲けをくわだてるいじょう、
相手の都合にあわせるよりほかないでしょう。
文句をいうなら、行かなければいい。
実際、中国の国内マーケットで成功している外資系企業は、
国籍を問わず、本腰をいれています。
投資の資金規模が違う。

ある邦銀の上海支店長がいっていました。
「中国で成功している外資の投資規模というのは、
100億ドルを越えることも珍しくありません。
しかし日本企業は何億ドル単位です。
桁がふたつ違う。
中国から見たら、どちが本気なのか、すぐにわかるというものです」

上海で「三得利」の経営トップ三人と会いましたが、
いずれも、海外ビジネスに精通した一流の人材であることが、すぐにわかりました。
しかも、その中の一人は上海人(サントリー入社後に日本に帰化)ですが、
日本の某国立大学を卒業するときに「史上初めて、外人で総代をつとめた」という俊英です。
またマーケティング担当の40代の方は、一橋大学出身、
米国駐在7年間という海外畑のエースでした。
最高の人材と、最大の投資。
それくらいやらなければ、他人の国でカネもうけができるわけがないじゃないの、
というのが私の偽らざる実感でした。

09月05日(火)

【上海取材報告 その2】

90年代前半、日本の産業界はチャイナバブルとでも呼んでいいほどの、
対中投資ブームで沸きに沸きました。
ところが姿、形はちがっても中国人は日本人と似ても似つかぬ民族です。
ドライで個人主義な中国人は、あきらかにアメリカ人に近い。
かててくわえて、中国は共産主義国です。
やれ「社会主義市場経済」だ、「改革開放」だのといっても、
国家を動かす原理原則が共産主義であることに違いはありません。
人間の気質も国の制度もまったく違う。
さらにいえば、国の制度は共産主義ですが、
世界をまたにかける華僑に象徴されるように、
中国人の体には「商売、商売」の血が流れています。
なまなんかな理解とあまい考えで中国ビジネスを手がけた日本企業が
大やけどをするのは必然の理だったといえるでしょう。
簡単に「他人の国でひと儲け」というわけにはいかないのです。
しかしなかには大成功をおさめている企業も少なくありません。
その代表格がサントリー(三得利)です。
なんとサントリーは上海のビール市場で30%のシェアを獲得して、
地元中国の国内メーカーはもちろん、バドワイザーやハイネケン、
さらにはキリン、アサヒといった日本のビールメーカーをもおさえて、
堂々のシェアナンバーワンになっているのです。
もちろん、そこには明確な理由があります。(続く)

09月04日(月)

【上海取材報告 その1】

昨晩、上海から帰国しました。
6年ぶりの上海でしたが、あまりの変貌ぶりに驚くばかりでした。
たしかに中国は共産主義国家ですが、
中国人の気質は「商売、商売」いがいのなにものでもありません。
モノを右から左に流してナンボという、
楽して儲けることにもっとも魅力を感じる人たちです。
政治の風景と経済の風景とがまったく異なる国なのです。
聞けば、今度、中国のハイテクベンチャー基地であるしんせんには台湾人学校ができるそうです。
台湾総統選いらい中台関係は緊張が高まりしたが、それはあくまでも政治の話にすぎず、
中台の経済関係はじつはこの半年、1年のあいだに飛躍的に伸びているのです。
政治と経済を時と場合によって使い分ける二枚舌というか、
ダブルスタンダードを理解しないと、中国という国はなかなか理解できません。

しかし、そうはいっても、上海の変貌ぶりには本当に度肝を抜かれました。
旧フランス租界地のノスタルジーを漂わすザ・バンドの対岸に建設された
金融街の高層ビル群にも驚嘆しますが、私が本当に驚いたのは、
上海で今巻き起こっている住宅購入ブームです。
今回の取材では唯一の外資系ディベロッパーである丸紅が
上海の郊外に建設した櫻園という中国人向け住宅を見ましたが、それはもう豪華。
200平方メートルを超える床面積を誇る一戸建風の住宅には、すべて車庫が完備。
現地の日本人駐在員をして「自分の家より、はるかにゴージャス」と言わしめるほど
高級感溢れるタウンハウス(中国独特の縦長3階建て住宅)なのです。
価格は日本円にしてなんと700万円。
内装費は別なので、総額で1000万円くらいという説明でした。
これほどの高額住宅にもかかわらず、第1期250戸の発売時には、
モデルルームのオープンと同時に中国人が殺到。
発売3ヵ月で完売してしまったというのです。
「いったいどんな中国人が買っているのですか?」
そう尋ねると、意外な答えが返ってきました。
「経済的なレベルでいうと中の上から上の下クラスの人たちですね」
上海の中国人はここまで豊かになったのかと、感嘆するばかりでした。

続きは明日に。

08月30日(水)

【変化し続ける努力をしない企業は滅びる】

「組織は、製品、サービス、プロセス、技能、人間関係、社会関係、
さらに組織みずからについてさえ、
確立されたもの、習慣化されたもの、馴染みのもの、心地よいものを
体系的に破棄する仕組みを持たなければならない。
要するに、組織は、絶えざる変化を求めて組織されなければならない」

これはP・Fドラッカー氏の『プロフェッショナルの条件』(ダイヤモンド社刊)からの抜粋です。
絶えざる変化を求めなかった組織、それが雪印であり三菱自動車ということでしょう。

08月28日(月)

【8月27日 サンデープロジェクト】

昨日のサンデープロジェクトではビッグプロジェクトが実現しました。
「小沢一郎VS不破哲三」の直接対決です。
自由党の小沢党首と共産党の不破委員長という、右と左のリーダーが
「日本の政治」を語り合ったわけですが、スタジオ内は驚くほど、
わきあいあいとしたムードで番組が進行したのは意外でした。

自分の意見をもたないものだから、諸外国からまったく相手にされず、
情報もらえず、国際外交の世界でまったく存在感を喪失している国、
それが日本だという点では、二人の認識は完全に一致していました。
そこで私は聞きました。
「歴代首相のなかで、この人は良かったという首相は誰ですか?」
じつは、お二人とも無言でした。
それがこの国の現実なのです。
田原総一郎さんにうながされて、不破委員長の口をついてでてきた言葉はこうでした。
「70年代は比較的面白かったですね。
佐藤(栄作)、田中(角栄)、三木(武夫)、福田(赳夫)、大平(正芳)・・・・」
一方、小沢党首からは、とうとう最後まで、具体的な名前は出ませんでした。

こんなものなのでしょうか、わが国は。
それにしても、どうしてわが国には国際的な評価にたえる
強いリーダーが誕生しないのでしょうか。
問題の本質は、歴代首相の個人的な「資質」にあるというよりも、
総理を選ぶ仕組みじたいにあるのではないでしょうか。
首相公選制を導入するくらいの思い切った制度改革をやらない限り、
この国はかわりそうにありません。

08月24日(木)

【友人の保育園での現実】

保育士をしている友人から驚くべき話を聞きました。
東京の下町で90人ほどの子供を預かっている彼女の保育園で
毎日繰り広げられている光景は、
バットで親を殴り殺したり、隣家皆殺しをはかったりという
異常な少年犯罪の光景へと直結します。
信じられますか?

「朝、保育園にやってきた時に、周囲ががまんできないほど
凄まじい異臭を放つ子供が何人もいる。
この暑いさなかに、何日もお風呂に入れてあげていないんですよ。
かわいそうでお風呂に入れてあげることもたびたびですが、
2度や3度洗ってもにおいが取れないなんてこもあるんです」
保育士の友人の話はにわかには信じがたいほど、ひどい。
「自分の家に帰れない子供もいるんです。昼間は保育園。
夕方からは24時間の託児所。それで、お母さんは浮気ですよ」
「いまの母親は子供をペットにするか、ごみ扱いするか。そのどちらかだ」
というのです。

母親からまともな愛情を注いでもらえずに育った子供たちに、
他人の痛みをわかれ、といえるでしょうか。

教育問題を私たちはこれから本気で取り上げていきたいと思っています。

08月23日(水)

【いま中国で何が起こっているのでしょう】

中国ビジネスが再び動き始めました。
90年代前半、日本企業は対中投資バブルにおどりました。
しかし結果は惨憺たるもので、投資資金の回収はおろか、
ビジネスとしてまったく成立しなかった会社が続出しました。
「中国は詐欺士集団だ」といった怨嗟の声が90年代後半には噴出しました。
しかし、ここにきて中国は「本当に変わった」という声が
ビジネスの現場から聞こえてくるようになりました。
共産主義のゆがんだ市場主義経済から、まっとうな市場主義経済へと
変わりつつあるというのです。

たしかにアジアの株式市場をみると
中国(上海)のパフォーマンスだけが突出しているのです。
97年の経済破綻から一見、回復しかけたかにみえた
アジア各国の株式市場が再び暴落しているなかで、
じつは上海市場だけがなんと新値を更新しているのです。
いったい、いま中国で何が起こっているのでしょうか。
今月末から上海に取材に行きます。
帰国後のレポートを楽しみにしていてください。

上海に関する情報をお持ちの方がいらっしゃったらメールでご一報ください。
お願いします。

08月22日(火)

【日本産業界のモノづくりの力の低下】

東京新聞という新聞には「こちら特報部」というすごい欄があります。
いま話題の事件や事故や世相など、普通の新聞が伝えた記事の続報を伝えてくれる欄です。
新聞報道が日に日に画一的で、面白くなくなるなかで、
もっとも健闘している欄だと賛辞を送りたくなる欄です。

今日の「こちら特報部」は、続々とでてくる食品メーカーの異物混入問題を特集していました。
ヤモリや蛾や蛇の抜け殻が食品に混じっていた等々、
「本来起こりえない事態が起こっている」というメーカーの言い分ですが、
国民生活センターに寄せられた異物混入の苦情件数は90年代半ばから急増しており、
実態のひどさはマスコミ報道の比ではないようです。

なかには山崎パンのようなひどい会社もあります。
「こちら特報部」によれば、なんと山崎パンは雪印問題が発覚した以降の
わずか1ヶ月半ほどのあいだに、なんと6回も異物混入事件を起こしているのです。
圧巻は8月19日です。
「パンに虫などが混入。おわびで配ったパンにも虫が混入」(東京新聞)
というのですから、開いた口がふさがりません。
しかし、こうした一連の報道に対して、企業はひるんではいけません。
異物混入を口実に企業をゆすって金品をせしめようというばか者もでてきたようですが、
異物を混入させてしまった衛生管理の問題と、悪質なクレーマーへの対処の問題とは、違う話です。
マスコミを恐れず、情報公開こそが自社を救う道だという姿勢を堅持すべきです。

それにしても一連の異物混入問題は、
日本のメーカーの力の低下をいやおうなしに突きつけています。
チョコレートの中に蛾が混入した事件と国産ロケットの打ち上げ失敗問題とはじつは同根なのです。
モノ作りの力の低下。
これはモラルの問題ではなく、日本産業界の自力の低下なのです。
だからゆゆしい、のです。

08月21日(月)

【日本はいい国】

今日、取材中に面白い話を聞きました。
中国の実業家が冗談半分に言ったそうです。

「日本はいい国です。麻原彰晃のような極悪人でも死刑にならないんですからね。
 だから中国では優秀な学生はみな米国に留学し、
 犯罪者は何をやっても死刑にならない日本に出稼ぎに行くのです」

このジョークはジョークになっていない!

08月17日(木)

【銀行員の方からご意見いただきました】

いま「経済を語ろう」のコーナーでは日本的経営のあり方について議論をしています。
この単なる経営の話ではなく、組織で生きる人間たちがどうやって生きていくのかという話です。
8月9日付のエッセイで私は「フリーター」について書きましたが、
それはまさしく、いまの日本の社会の中で
「どう生きる」ことが幸福なのかについての意見に他なりません。

そんなかである銀行員の方から「日本的経営」に関するメールをいただきました。
ここにアップしますので、「経済を語ろう」のコーナーともども、お読みください。

********************************

私は37歳の銀行員です。
日本的経営の官僚主義による無個性化にあると思います。
ソニーのような素晴らしい会社もありますが、日本の企業の大半は内向きで、
現状のまま実績主義を徹底すると再び横並びの暴走が起きるような気がします。
つまり、組織の中ばかりを見て、実績をあげる為、横並びの行動に走ると考えられます。
本当の実績主義とは、常に顧客のことを考え、
その結果ついてくるものであると思います。
それがなぜ出来ないかというと、官僚主義が企業にも蔓延し、外の社会が見えていない点にあると思います。
人間の本質というものは、今も昔もアメリカも日本も基本的には変わらないものであると思います。
この間、孫子の兵法を読み、目から鱗が落ちました。
何千年もの昔に書かれたことが、現代の社会でも充分通用するではありませんか。
今の日本は、目を外に向け、それぞれの個性を生かした上
で実績をあげていけるようなインフラが重要であると思います。
従って個々においても自分の意見をもち、
自己実現を目標とした実績をつむよう努力することが重要であると思います。

08月16(水)

【教科書だけの学習では『生きた授業』は出来ません】

7月にPHPから出版をした「出井伸之のCEO学」を読んでいただいた方からメールを頂戴しました。
東京都内にある理科系の定時制高校の先生からでした。
自分の利益しか考えない大人たちが増える一方で、
少年犯罪が激増する時代に、どんな教育をしたらいいのか。
一生懸命に考えておられる様子でした。
教師生活30年のべテラン先生は、
サンプロが放送したソニーの特集をビデオにおさめて
生徒たちに見せたこともあるそうです。
頂戴したメールの最後にはこんな一文がありました。
「今度は、この本を生徒に推奨し、その後もう一度ビデオを見せたいと思います。
教科書だけの学習では『生きた授業』は出来ません」
ジャーナリスト冥利に尽きます。

もし可能であれば、私が直接、この学校に行って話をしてみたいなとも思っています。
はたしてどうなるやら。
進展があったらご報告します。

08月15日(火)

【国を思う気持ちの強さが政治家の器量】

8月13日のサンデープロジェクトには久しぶりに中曽根元首相が出演されました。
あいにくその日は私の出演予定日ではなく、
スタジオでじかに話を伺う機会にはめぐまれませんでしたが、
その圧倒的な存在感はさすがだなと思わせるものがありました。

8月15日は言うまでもなく終戦記念日であり、
毎年、この日がくるたびに閣僚の靖国神社参拝が問題になります。
公人としての参拝なのか、それとも私人としての参拝なのか。
マスコミはそれを問題にします。

愚問です。
「公人」か「私人」かは、本人の気持ちの問題などではないでしょう。
閣僚の参拝は、本人がなんといおうと「公人」いがいのなにものでもないでしょう。
その是非を私はきょう、ここで問題にしようとしているわけではありません。
私が問題にしたいのは、戦争世代の政治家だけがもつ圧倒的な存在感です。

サンデープロジェクトという番組のおかげで、
私は日本を代表する政治家たちをまじかにする機会を得ています。
そこで常に思うことは、政治家の器量です。
存在感の大きさといってもいいかもしれません。
それはもう個人差の世界です。
その人がひとりいるだけでガランとしたスタジオ全体を
濃密な空気でいっぱいにしてしまう政治家がいるかと思えば、
何人集まってもたいした存在感を感じさせない人たちもいるのです。

そうしたなかで、他を圧倒するのが戦争経験世代の政治家たちなのです。
国を思う気持ちの強さ。
それこそが、戦争世代の政治家だけがかもしだす圧倒的な存在感。
彼らが靖国神社を参拝する姿をみるにつけ、
複雑な思いにかられるのは私ひとりではないでしょう。

08月14日(月)

【日銀の独自判断を評価したい】

日銀が政府の反対を押し切るカタチでゼロ金利の解除に踏み切りました。
その判断が経済的に妥当であったのか、否か。
それは歴史が判定してくれるのを待つよりほかありませんが、
日銀の独自判断それじたいにケチをつけるのはナンセンスきわまりない。
愚行です。
なぜなら、日銀法を改正して日銀の独立性を強化
(政府の意向に左右されずに金融当局として独自の判断を下せるようにすること)
したのはついこのあいだではありませんか。
今回のゼロ金利解除は、新しい立法の精神がまさにいかされたというにすぎません。
日銀法改正の時は、日銀の独立性を叫びながら、
日銀が独自の判断を下そうとすると「日銀はマーケットをわかっていない」
などと揶揄する者こそが、批判されるべきなのです。

08月11(金)

【友人より感想が来ました】

8月9日のエッセイについて、友人より感想が来ました。 非常にうれしかったのでアップします。
                       財部 誠一

*******************************

ご意見大賛成です。
世の中のお父さん達の意見を今こそ結集する時ではないでしょうか。
いい大学を出ても、いい会社に入っても一生安定するわけではない・・・
今それを身をもって実感しているお父さん達。
いまこそ自分自身の生き様を子供たちに伝える時ではないでしょうか。

自分自身の強みと弱みを自覚しながら、長い人生を一生懸命生きたいものです。

                              幸村

08月10日(木)

【公共投資の実体】

北海道といえば「公共投資」です。
公共投資なしには経済が成立しない地域、それが北海道です。
その北海道で興味深い話を聞きました。

「公共投資を減らせという意見に対する反論として、
地方経済を人質にとる人たちがいますが、それはちょっと違います。
たしかに北海道経済は公共投資なしには成立しませんが、
北海道に投下される公共投資のうち、
本当に北海道の業者におちる金額は全体の6割程度にすぎません。
あとは中央の業者がみなもっていってしまう。
こうしたカネの配分を変えられれば、
今よりも少ない金額で今以上の経済効果を地方にもたらすことができるのです」

公共投資という言葉を知らない人はいないでしょう。
財政破綻の日本では今、公共投資をどう考えていくかが一大テーマになっています。
ところが公共投資の全体像はいがいなほどみえていません。
公共投資の名の元に、どこにいくらカネが流れているのか。
いってみれば議論の前提すらととのっていないというのが現状です。
それを明らかにしなければなりません。
公共投資についてのご意見、情報、お寄せ下さい。

08月09日(水)

【ポジティブにうけとめています】

労働省の外郭団体が行った高校生の進路調査によると、
フリーターに「なる」ことが決まった高校3年生が全体の12%にもなるという。
フリーター志願はそれだけではありません。
すでに大学進学や就職が決まっている生徒たちの
「将来なるかもしれない」や「なりたい」まで含めると、
なんと23%、4人に1人がフリーター志向だというのでです。
この結果をあなたはどう思いますか。

就職難いがいの理由として、彼らはこういっています。
「他にやりたいことがある」(22・8%)
「自分に向いた仕事がわからない」(14・9%)
「進学費用が高い」(8・0%)
「好きな仕事ならフリーターでもかまわない」(7・2%)

お受験ママが聞いたら卒倒しそうな話ですが、
私はこの結果をかなりポジティブにうけとめています。
「いい大学に進学して、いい会社に入らなければ幸福になれない」
という劇的な大間違いを高度成長期以来、国をあげてくりかえしてきた不幸な時代が
ようやく終りをむかえつつあることをこの調査結果は示唆しているからです。
日本人がいつまでたっても豊かさを実感できない理由はただひとつ、
日本は他人と同じ生き方を強要され続ける社会だからです。
幸福の形などあるはずがないのに、
「いい大学」から「いい会社」にすすめば幸福になれるという幻想が、
どれだけ子供たちの精神を破壊してきたか。
自分と同じ人間が1人もいないように、幸福のカタチもひとつとして同じものはありません。

大学に行きたくなければ、いかなくてもいい。
他に好きなことがなくてもいい。
たんなるフリーターでもいい。
自分の気持ちと才覚で、生きたいように生きればいい。
それがたんなる自堕落なら、その責めも自分で負うのです。
その結果不幸になったとしても、
社会が勝手に思い込んでしまった幸福の幻想を追い求めたあげくの不幸にくらべたら
はるかに良質の不幸でしょう。
他人と同じであることに精神的安定を求めるのではなく、
人と違うことに誇りを持てる生き方をしてほしい。
私はそう思います。

08月08日(火)

ヤフー人気NO1の掲示板】

ヤフーにはさまざまな掲示板がありますが、もっとも人気の高い掲示板はどこでしょうか?
じつは「銘柄別掲示板」だそうです。
ダントツ1位は出会い系の掲示板であろうとの予測をくつがえし、
銘柄別掲示板が圧倒的な強さを誇っているというのがヤフー関係者の話でした。
その会社の株を買った投資家はもちろんですが、
その会社の経営陣と社員まで、そして野次馬のような人たちが、入り乱れて、
その会社に関するあらゆる情報が飛び交う掲示板です。
インターネットに棲む天使と悪魔のバトルロイヤルがこれほどわかりやすく 展開される掲示板はありません。
ヤフーのトップページの「株価」をクリックすると、個別銘柄を書き込む欄がでてきます。
そこの気になる会社の社名を書き込んでクリックすると、
その会社の株価が表示されますが、 右横に「掲示板」の表示が現れます。
今度は、それをクリックして下さい。
そこが銘柄別掲示板です。
ネット社会の現実の一端がすぐに見えてきます。
御存知ない方は是非、ご覧ください。

08月07日(月)

【8月6日 サンデープロジェクト】

昨日のサンデープロジェクトで私は初めて政治家をもちあげてしまいました。
もちあげた相手は民主党の管直人政調会長です。
くれぐれもいっておきますが、私は特定の政党と特別な関係はいっさいありませんし、
管直人氏個人との関係はと言えば、
あとにもさきにもサンプロで同席するいがいには何もありません。
そんなわたしが番組中に管氏をもちあげた理由はただひとつ、
その日サンプロに出演していた自民、民主の若手政治家にがんばって欲しいからでした。

米国、英国、ロシアという大国が
いずれも40代の指導者によってひきいられているのにたいして、
日本の指導者はあまりにも年をとりすぎです。
若ければいいとはいいません。
しかし日本はひどすぎます。
たとえば金融行政に目を転じてみると驚くべき現実があります。
宮沢大蔵大臣。
速見日銀総裁。
相沢金融再生委員長。
3人の年をあわせると240歳を優に越えてしまいます。
これでは「変化するな」といっているようなものでしょう。
30代、40代の政治家は議論がうまい。
だが議論上手は政治家の本質ではありません。
現実を動かしてこそ、政治家でしょう。
政治家としての実績をあげ、ポストを奪い取り、あるべき政策を実現しうる
30代、40代の政治家を渇望するのはわたしひとりではないでしょう。

08月04日(金)

【甘やかすにもほどがあります!】

私の住んでいるちかくのマンションは大変、安全です。
毎晩、警察官が見回りに来てくれるからです。
なぜでしょうか?
当然のことながら、私も気になっていました。
「誰かVIPがいるのか?」などと思いつつも、そのままやりすごしていました。
ところがつい最近、夜中に、もうろうとして帰宅した時に、驚くべき事態に遭遇しました。
なんとマンションの玄関にオマワリさんが座っているではないですか。
みずから持参したと思われるパイプ椅子に、オマワリさんがでんとかまえていたのです。
これには驚きました。

いったい、誰がこのマンションに住んでいるの?
輪郭だけは、後日、判明しました。
驚きです。
ある中央官庁の局長だということでした。
信じられますか?
たかが局長のために、警察官が毎晩、警備にやってくる必然性があるのでしょうか。
甘やかすにもほどがあります。
そんなひまがあるなら、一人でも多くの「助けてくれ」という声に応えるべきではないでしょうか。

08月03日(木)

【このままでは日本は凋落の一途】

夏休みも終わり、昨日から現場に復帰しました。
久しぶりに事務所にでてきたら、
ロシアに駐在していた友人から葉書がきていました。
彼は97年から約3年間、モスクワに駐在し、
1ヶ月ほど前に帰国した彼の目に、いまの日本はどううつったのでしょうか。
葉書の余白に興味深い言葉が自筆で書かれていました。

「日本に1ヶ月いると、ロシアですら立派な国に思えてくるのが不思議です」

なんとかしましょうよ、この国!

08月01日(火)

【税金救済銀行のやりたい放題 その6〜ライフは新生銀行の計画倒産!?〜】

私は7月25日から1週間ほど夏休みをとります。
その間のエッセイは「お休み」ではなく、
今週号のハーベイロード・ウィークリーで私が書いた原稿を分割して、
少しずつアップするという形式で続けていきたいと思います。
ご容赦ください。

昨日の続きです。
「会社更正手続き中の信販大手、ライフの再建問題で、
米GEキャピタル、オリックス・スルガ銀行“連合”、
米シティ・新生銀行“連合”、消費者金融のアイフルの4グループが、
買収に名乗りを上げていることが22日までに、明らかになった。
各グループとも債務弁済の負担が軽くなったライフを傘下に収めることで、
クレジットカード事業など小口金融取引(リテール)分野の強化を目指している。
日米の計6社から成る4グループは24日から順次、資産・負債の適正評価手続きに入る。
その後、事業計画や買収条件を提示し、東京地裁と管財人が9月末までに最終決定する予定だ。
旧日本長期信用銀行(現新生銀行)をメーンバンクとしていたライフは
2000年3月期決算で968億円の債務超過に陥り、
5月に9663億円の負債を抱えて会社更正法適用を申請していた」
(7月22日付 毎日新聞)

つまり、新生銀行は自分がメインバンクをつとめていたライフを支援せずに倒産させておいて、
それを後から買い取るというのです。
これだけでも許し難い行為ですが、怒髪天を突く思いにかられるのは、
あの瑕疵担保特約です。
新生銀行はライフ向けの債権の買い取りを預金保険機構に買い取れといってきているのです。
はっきりいってライフは旧長銀、つまり新生銀行の子会社です。
それをまず見殺しにします。
ライフは会社更生法のおかけで借金棒引き。
ライフは立ち直れます。
一方、ライフにカネを貸していた銀行は大損をしますが、
メインバンクである新生銀行だけは一円の損も出ません。
瑕疵担保特約にもとづいてライフ向け債権を国に買い取ってもらうからです。
救済銀行のモラルハザードは、放置できないところまできていることを知ってください。

(終わりです。いかがでしたか、皆さんの感想お持ちしております。
 明日は休み明けの財部誠一が久々に執筆します、こうご期待!)

07月31日(月)

【税金救済銀行のやりたい放題 その5】

昨日の続きです。
「みなと銀行はみずからを『県民銀行』と標榜するようになりました。
もちろんそれは自由だけれども、それをテレビCMでばんばん流しているのです。
おそらく私たちの5倍くらいの宣伝量だと思います。
1兆5000億円も公的資金を投入された銀行が、カネにものをいわせて
まじめに自分の力で生きてきた金融機関を圧迫するなどということが許されるのでしょうか。
モラルハザードもここに極まったという思いでいっぱいです」
税金で生き返ったゾンビ銀行が、大金持になって、大量のテレビ宣伝とでたらめな金利設定で、
自力で生きる地元金融機関を圧迫するなどという事態が許されるでしょうか。
これは神戸という限定された地域の話ではありません。
新生銀行とまったく同じ構図です。
(明日に続く)

07月28日(金)

【税金救済銀行のやりたい放題 その4】

昨日の続きです。
これほど莫大な公的資金をもらったみなと銀行は、
いったいいま、どうしているのでしょうか。
じつは神戸では、いま信じられない事態が起こっているのです。
公的資金などビタ一文ももらわずに、自力で不良債権を処理し、
自力で立ち直った地元の信用金庫の足を引っ張りまくっているのです。
神戸の他の金融機関たちが大口定期の金利を
「0. 5%」にするか「0.6%」にするかという競争を演じていた昨年暮れ、
みなと銀行は周囲の度肝を抜く金利を提示しました。
いきなり1%も上乗せして「1.5%」としたのです。
公的資金がうなるほど金庫につまったみなと銀行はなんでもできます。
地元の信用金庫の理事長がこんな話をしていました。

「預金金利だけではありません。
融資の金利も私たちでは絶対に手がでないほど低い金利を提示して
取引先をみなと銀行に奪われている。
高すぎる預金金利に、低すぎる貸出金利。
普通の銀行では絶対にできないことを、みなと銀行は公的資金でやっているのです」
それだけでも驚きだが、その厚顔無知ぶりはとどまるところを知らないという。
(明日に続く)

07月27日(木)

【税金救済銀行のやりたい放題 その3】

昨日の続きです。
95年7月コスモ信用組合でとりつけ騒ぎが起こりました。
銀行倒産の幕がここから始まりました。
翌8月には木津信用組合が倒産。
同じ95年8月に、関西でもう一行、事実上の倒産に追い込まれた銀行がありました。
それが「兵庫銀行」です。

まったく同じ時期に倒産したというのに、
木津信用組合と兵庫銀行とはまったく違う道を進むことになりました。
木津信は倒産です。
ところが兵庫銀行は大蔵省の肝いりで、むりやり地元財界からの支援をとりつけ、
なんと倒産認定もないまま、新銀行としてリスタートしてしまったのです。
理由は至って簡単。
大蔵省の元銀行局長が兵庫銀行の頭取だったからです。

「みどり銀行」。
それが新しい銀行の名前でした。ところが、元々死んだ銀行ですから、
いくらうわべを取り繕っても生き長らえるはずがありません。
ゾンビ銀行といわれた「みどり銀行」が再び経営危機に陥るまでに
多くの時間は必要としませんでした。
98年5月、みどり銀行も破綻。
公的資金がつぎこまれました。
そして生れたのが「みなと銀行」です。
この間、いったいどれほどの公的資金がつぎこまれたと思われますか?
なんと1兆5000億円です。

この数字の大きさを実感してください。
預金保険機構が新生銀行から買い取らされたそごう向け債権の金額は
とてつもなく大きく感じましたが、
みなと銀行につぎこまれた税金の七分の一以下なのです。
1兆5000億円あったら、じつはそごうを丸まる救済することだってできてしまうのです
(そごうの債務の総額は1兆7000億円だった)。
(明日に続く)

07月26日(水)

【税金救済銀行のやりたい放題 その2】

昨日の続きです。
そごうに端を発した債権放棄問題をみても、おわかりでしょう。
ハザマや熊谷組の経営危機はもはや周知の事実となりましたが、
債権放棄を前提に、経営計画を立てている彼らの姿をみていると、
日本という国が、気がついたら世界に例を見ない
「甘ちゃん集団」と化していたことを思い知らされます。
借金棒引き当たり前。
税金による国の支援も当たり前。
こんなでたらめが許されるでしょうか。
モラルハザードも、いよいよ極まったかという思いがするのですが、
野村證券復活の本当の意味が分からない人たちというのは、
モラルハザードの蔓延が日本の企業社会をどれだけ虫食んでいるかという問題に
まったく反応できずにいるだけなのです。
現状認識の悪さと危機を危機と感じられない致命的な不感症に陥っていることの証なのです。

みなさんは「みなと銀行」という銀行をご存知でしょうか?
関西いがいの方は、銀行名を聞いてもぴんと来ないかもしれませんが、
じつはこの銀行は大変有名です。
神戸を本拠地とするこの銀行は、その昔「兵庫銀行」と呼ばれていました。
これが究極のモラルハザード銀行なのです。
(明日に続く)

07月25日(火)

【税金救済銀行のやりたい放題 その1】

ウィークリーレポートでもすでに報じたように、
7月初めのサンデープロジェクトで野村證券の復活劇を特集しました。
私自身は、証券業界のトップブランド7月初めのサンデープロジェクトで
野村證券の復活劇を特集しました。
私自身は、証券業界のトップブランドの社長が
初めてテレビ出演をした事実だけでも大きな意義があったと考えていたのですが、
何人かのマスコミ関係者から「あれは、誉め過ぎだ」という指摘を受けました。
誉めすぎ?
私はそうした感想に驚きを禁じ得ません。
そのような感覚は、はっきりいって時代錯誤です。
時代認識が明らかにずれていると言い換えてもいいと思います。
二度の証券不祥事と10年のながきにわたった株式不況。
これだけでも塗炭の苦しみであったというのに、
98年秋には、最後の切り札として登場した氏家社長のお膝元
ニューヨークで起こった2000億円もの巨額損失事件が発覚。
さしもの野村證券もこれで万事窮すかという事態まで迎えた野村證券が、
この三月決算で、バブル以来の高収益をあげて完全復活を印象づけたのです。
そのバックグラウンドを客観的に報じて、評価をすることが
なぜ「誉めすぎ」になってしまうのか私にはさっぱりわかりません。
というよりも、そのようなステレオタイプの批判をする人は、
日本の社会で今起こっている事態がまったくわかっていないことを
みずから露呈しているようなものなのです。

大手銀行はどのようにして経営危機を乗り越えたのでしょうか?
そう、公的資金です。公的資金で日本の大手銀行は救済されたのです。
では大手証券はどうだったでしょうか。
90年代最後の経営危機を乗り切るために大和証券は住友銀行から、
日興証券は外資から資金支援を受けました。
だが銀行にくらべたらはるかに筋がいい。
彼らはびた一文たりとも、国のやっかいにはなっていないのですから。

そうしたなかで、野村證券だけが公的資金はもちろん銀行や外資にも頼らず、
自力で生き残ったのです。
当たり前といえば当たり前ですが、金融メジャーのなかで、
誰からも資金援助を受けずに立ち直ったのは野村證券だけだったのです。
それだけでも、野村復活の事実を報じることの意味がおわかりいただけるでしょう。
(明日につづく)

私は7月25日から1週間ほど夏休みをとります。
その間のエッセイは「お休み」ではなく、
今週号のハーベイロード・ウィークリーで私が書いた原稿を分割して、
少しずつアップするという形式で続けていきたいと思います。
ご容赦ください。

07月24日(月)

【800億円の情報公開を求む!】

沖縄サミットを海外メディアはどのように報じたか?
23日付けの朝日新聞朝刊のコラムを読んで
落胆のため息をついたのは私一人ではないでしょう。
「サミットは宴会旅行」というタイトルをつけられたコラムは次のような書き出しで始まります。
「キャビアをさかなに貧困国の債務を協議(タイムズ紙)―― 
英国メディアは22日、九州・沖縄サミットの『あまりのぜいたくぶり』を批判する記事を一斉に報じた。
日本政府のサミット開催費用約800億円は過去最大の規模。
(中略)BBC放送によると、バーミンガム・サミットの費用は11億円で、
ケルン・サミットは約7億円ですんだという・・・」

98年  英国 バーミンガム・サミット 11億円
99年   独  ケルン・サミット     7億円
2000年  日本   沖縄サミット     800億円

  私は今回のサミットで議長国日本に、形骸化したサミットの改革案を出して欲しかった。
しっかりとした日本の外交哲学を世界に示す絶好のチャンスだったのですから。
でもそんなことは初めから無理な相談だったのでしょう。
だって、この国には「哲学」など存在しないのですから。
ないものを示すことはできません。
600兆円を越える借金地獄にあえぎながら、
その一方で800億円の大盤振る舞いを行ってしまう国、日本。
朝日新聞のコラムは次のよう記して終わっています。
「『サミット費用でガンビアの債務が帳消しにできた』
『このお金があれば貧困国の1200万人の子供を学校にやれるのに』
という非政府組織(NGO)幹部の声も報じられた」

800億円の中身は何だったのでしょうか?
情報公開を求めたいものです。

さて、私は明日から1週間ほど夏休みをとります。
その間のエッセイは「お休み」ではなく、
今週号のハーベイロード・ウィークリーで私が書いた原稿を分割して、
少しずつアップするという形式で続けていきたいと思います。
ご容赦ください。

07月21日(金)

【沖縄=基地のイメージを打破すべき!】

今日から沖縄サミットです。
それしてもこの盛り上がりのなさは何に起因しているのでしょうか。
沖縄以外の日本人にとって、今度のサミットは、いったいどんな意味をもつのでしょうか。
米軍基地反対の人の輪ばかりが新聞・テレビで報じられていますが、
基地問題とサミットは別の問題です。
私はこうした報道のあり方には違和感を感じます。
先日、沖縄で開かれた経済シンポジュームにおいて、こう言いました。
「大切なのはサミットではなく、ポストサミットだ」と。
サミットのテーマのひとつでもある「IT」は、地理的に不利な沖縄にとって大きな力になりえます。
抜けるよう空と青い海に囲まれた沖縄に、日本のシリコンバレーを作れたら
これといった産業のない沖縄にとって大きなブレイク・スルーになるはずです。
「沖縄よ、ソニーになろう」と私はいいたい。
ところがいつでも、沖縄といったら「基地」ばかり。
あまりにも一面的、画一的な沖縄報道は、沖縄の足を引っ張るだけではないか。
私にはそう思えてなりません。

07月19(水)

【消え去るのか?イチキュッパ】

2000円札が発行されました。
42年ぶりに新しい額面のお札が発行されました。
沖縄サミットにちなみ、表は守礼門、裏は源氏物語絵巻の一場面の
絵柄がデザインされています。
といっても私はまだ実物を見ていません。
2000円均一セールが行われたり、
2000円福袋などが売られるなどの動きもあるそうですが、
果たしてどれほどの経済効果があるものやら。
ふと、こんなことを考えてしまいました。
これまで「1980円(イチキュッパ)」で売られていたものモノは
いくらで売られるのでしょうか。
やっぱり2000円になってしまうのでしょう。
20円の値上げです。
なるほど、これが2000円札の経済効果だったのか!

07月18日(火)

【いまさらなのか?瑕疵担保特約問題】

相手先が倒産すればするほど肥えていく新生銀行。
その魔法のランプが「瑕疵担保特約」ですと、これまで何度も書いてきました。

これに対して、匿名の抗議が来ました。
「瑕疵担保特約については長銀譲渡時にすでに報道されており、
その時は何も言わずに、いまになって大騒ぎするのは御都合主義だ」
ということでした。

そごうの債権放棄問題を通じて、マスコミが事の重大さに気づき、
それを厳しく糾弾することじたいはごく普通のことです。
いったい、どこに問題があるのでしょうか。

瑕疵担保特約をめぐる今回の問題の本質は役人の御都合主義にあるということを
匿名氏はまったくご存知ないのでしょう。
ですからこのようなおかしな意見になってしまうのです。

破綻銀行処理の歴史、それはもう悲惨です。
根本的な問題解決をはかろうとした役人はただの一人もいませんでした。
役人のエネルギーは、目の前の批判をかわして、
いかに上手に問題を先送りするかだけに注ぎ込まれてきたのです。
銀行破綻のはじまりは東京協和と安全という2つの信組の破綻から始まりましたが
「優良債権だけを残した」といって作られたブリッジバンクは、
半年ももたずに、債務超過であることが明らかになってしまったのです。
住専問題もそうでした。
また破綻銀行を処理する日本版RTCの歴史もまた問題先送りによる失敗が露見するたびに、
組織の形を変えて、国民の目をあざむきつづけてきた歴史です。
そして長銀譲渡でも、また、同じことを繰り返したのです。
なぜ、旧長銀は、1年も持たずに「瑕疵担保特約」の実行にいたってしまったのか。
ここが問題なのです。
昨年9月の時点で、いったい、誰がこんなデタラメな自体を想定できたでしょうか。
4兆円も税金をつぎ込んで、きちんとしたから譲渡すると再生委員会はいったのでしょう。
本来なら、その時点で、じつは長銀の中身はめちゃくちゃで、4兆円ではたりません。
もっと税金を使わせて下さいといわなければいけなかったのです。
そのつけがそごう問題で噴出してしまったのです。
国民への説明義務を、外資への特約ですませてしまったところに問題があるのです。
少なくとも昨年9月の時点では、日本人の多くは
瑕疵担保特約がすぐにつかわれるなどという事態は想定しませんでした。
今度ばかりは、役人もきちんと対応したと思ったからです。
それが1年と持たずに火を噴いてしまった現実。
また先送りだったのか。
それがわかったから、私もマスコミも、騒いでいるのです。

07月17日(月)

【瑕疵担保特約はどうなるのか】

今日、関東甲信越地方も梅雨明けとなりました。
「何をいまさら」という気もしますが、これで名実ともに夏を迎えたことになります。
先週末、自民党の亀井政調会長の電撃作戦によって、
そごうは「税金による救済」から民事再生法による「倒産」となりました。
亀井さんの動機がどこにあるにせよ、今回の措置は正しかった。
これによって、新生銀行から融資をうけている経営破たんゼネコンなどに対する
安易な債権放棄がなし崩し的に行われる心配はひとまず消えました。
これは良いことです。
しかし、もろ手を上げて「良かった」「良かった」と連呼している場合ではありません。

「瑕疵担保特約」によって、融資先の経営がおかしくなるたびに
国は新生銀行からその債権を買い取らなければならないのです。
債権放棄をしようがしまいが、新生銀行の融資先が倒産した場合は、
損は全部が私たちの税金で埋め合わされることになります。
この「特約」をどうするのか。国会でも大論戦になること必至です。
そごう問題では、野党の反応はきわめてにぶく、
亀井政調会長の一人舞台となりましたが、
国会ではこの「特約」をめぐって与野党の激しい攻防が期待できます。
注目しましょう。

07月14日(金)

【和歌山ラーメンを…】

和歌山ラーメンをご存知ですか。
こってりとしたとんこつ醤油味のラーメンです。
ラーメンといえば和歌山というのが今のトレンドなのだとも聞いていました。

そしてつい先日、和歌山市に行ったおりに、はじめて食べました。
たしかにうまい。
それにしても、なぜ、和歌山ラーメンが忽然と話題になったのでしょうか。
ついこの間まで、ラーメンといえば東京ラーメンを中心に
福岡のとんこつラーメン、札幌ラーメン、福島の喜多方ラーメンというのがメジャーどころでした。

なぜいま、ここにきて和歌山ラーメンなのか。
地元で聞いてみました。
すると意外な返事が返ってきたのです。
「きっかけは、あの毒物カレー事件ですよ」
「えっ?」
「東京から来たマスコミが夜中にラーメンを食べに行ったら、独特の味だ。
これはうまいじゃないか、ということで全国区になったんですよ」

なるほど。

07月12日(水)

【急転直下、そごうが…】

急転直下、そごうが倒産しました。
ことの経緯にかかわらず、税金による民間企業救済というモラルハザードに
歯止めがかかったことは大いに評価すべきです。
しかし、だからといって国民負担がゼロになるわけではありません。
そごうが倒産したことで、結果として、
そごうからの国に対する債権放棄要請は消滅しましたが、
新生銀行がもっていたそごうへの2000億円の債権は、
そっくりそのまま国が買い取っているわけですから、
そごうの倒産によって国は大きな損をこうむります。
でもカネより大切なものがあるのです。
国が大義名分を失ったら終わりなのです。
ただし、そごう問題は氷山の一角に過ぎません。
再生委員会が旧長銀を米国のリップルウッドに譲渡した時の
契約そのものに問題があることを忘れないでください。
(この点については7月6日のエッセイを参照してください)

07月11日(火)

【雪印乳業大阪工場が製造した…】

雪印乳業大阪工場が製造した乳製品による集団食中毒事件は、
日を追うごとに、雪印のずさんさを拡散させるばかりの展開になってきた。
そして昨日には、雪印の大阪工場が返品された乳製品を
再利用していた事実がまた明らかになった。
法律上は、出荷されずに工場内の冷蔵庫に残されていた製品や、
出荷後に返品された製品を原料として再利用しても、
それだけで違法というわけではない。
だが大阪市によれば
「品質保持期限が切れた製品も再利用されていた恐れもある」という。
今日の夕方までに、雪印は事実関係を確認して公表するとのことだが、
ここまでくると雪印のブランドイメージは2度と回復しないだろう。
かりにできたとしても、いったいどれだけの時間がかかるのか、予想もできやしない。
だが雪印の場合は、衛生管理の実態もさることながら、経営陣の質の低さが目立った。
雪印の広報対応は、社長以下、もはや会社としてのていをなしていなかった。
経営者がいかに企業にとって重大な存在であるか。
雪印食中毒事件は、期せずして、それを物語ってしまった。

07月10日(月)

【昨日のサンデープロジェクトに…】

昨日のサンデープロジェクトに中川秀直官房長官がいらっしゃいました。
田原さんの鋭い切り込みに、淡々と、しかし率直に答えておられた姿は印象的でした。
いっさいテレビに出てこなかった前官房長官との違いは歴然です。
在庫一掃内閣と揶揄される弱小内閣の将来はこの人にかかっているといっていいでしょう。
要注目です。

07月07日(金)

【『Newsweek』誌が…】

『Newsweek』誌が「大統領をめざす女たち」という特集をしていました。

「1936年、ギャラップ社の世論調査に初めて、
『十分な能力があれば、女性でも大統領に選ぶか』という質問が登場した。
回答の65%が『NO』だった。
当時は女性有権者でも女性大統領を受け入れる用意があった人は
男よりほんの少し多い程度だった。
以来、状況は大きく変わった。最近の世論調査では、
男性も含めたアメリカ国民の90%が、女性の大統領をよしとしている」
(Newsweek7/12号)

ひるがえって日本ではいま、田中真紀子氏を首相候補にという動きがでてきました。
果たして田中真紀子氏が日本の首相にふさわしいのか、どうか。
現時点では、それはわかりません。
国民になんの期待感も抱かせない内閣を発足させる感度の悪さ。
森首相に日本を任せるわけにはいきません。
政治的な閉塞感を打破するためにも、
そろそろ日本でも女性が本気で総理をめざすべき時代がきたのではないでしょうか。

07月06日(木)

【そごう債権放棄問題の本質は…】

そごう債権放棄問題の本質は、再生委員会の大失敗につきます。
金融再生委員会は万死にあたいするのです。

なぜ、国民の税金を使ってそごうを救わなければならないのでしょうか。
答えは単純です。
再生委員会がとんでもない譲渡契約を
米国のリップルウッド社との間で結んでしまったからです。
「カシ(瑕疵)担保責任」などというバカな条項を
契約書の中に入れさせられたことがすべてだということを知ってください。
法律でもなんでもなく、再生委員会の事務局の無責任な役人どもが、
「旧長銀から引き継いだ債権が値下がりしたら、国が買い取りますよ」
というとんでもない契約をしてしまったことがすべての始まりなのです。

もう一度繰り返します。
これは法律ではない。
再生委員会が、リップルウッドとの間で交わした、
たんなる契約にもとづいているだけなのです。
それを知ったら、誰でも、こう思うでしょう。
「役人にそんな権限があるのか?」
私はないと思います。
もちろん法律に基づいて、国有銀行を民間企業に譲渡する権限を
彼らが持っていることは間違いありません。
しかし「融資先がおかしくなったら、国民の税金でみんな買い取りますよ」などという権限を、
再生委員会などがもっているわけがないでしょう。
そんな契約をするなら、まず、情報公開でしょう。
少なくとも彼らには、国民に対して説明責任の義務があるはずです。
それをしなかったばかりか、自民党の野中広務幹事長も
「事前に知っていたらそんなものを認めるわけがない」と言っているように、
与党幹部にすら報告をせずに契約してしまったのです。
そんなものが認められるか。
再生委員会とリップルウッド社とが結んだ契約のなかに
「瑕疵担保責任」の条項があるいじょう、
新生銀行から国への債権買取請求は延々と続きます。
債権放棄をするかどうかにかかわらず、この条項がある限り、国は買わざるを得ないのです。

考えて見てください。
こんなバカな話がありますか。
新生銀行は貸出先の経営がおかしくなればなるほど、それを国に買い取らせる。
すると新生銀行は、その分だけ、自分の不良債権が
どんどんきれいになっていくという仕組みです。
そうなると、新生銀行には融資先を支援しようというインセンティブは消えます。
融資先がダメになればなるほど、自分が儲かる銀行。
そんなデタラメな銀行に対して、都銀に勤める私の友人たちも怒り心頭に達しています。
こうなったら選択肢はひとつしかありません。
リップルウッドとのデタラメな譲渡契約を無効にするのです。
もちろんそんなことをしたら、リップルウッドは契約不履行を理由に
損害賠償請求をしてくるでしょう。
どうぞ、やってください。
「いったい、どんな損害なのか」
それを裁判で争えばいいじゃないですか。
リップルウッドにしてみれば、世界でも例がないであろう、
常軌を逸した好条件で結んだ契約を無効にされたらたまりません。
しかし、それはすべて国民負担で裏書された手形なのですから、
とにかく、いったん契約を無効とし(つまり、旧長銀を再度国有化する)た方が、
どれ だけ国民のためになるか。
少なくともこのままなし崩し的に、物事を進めては断じてなりません。

07月05日(水)

【そごうの債権放棄問題は…】

そごうの債権放棄問題は絶対に許してはなりません。
そもそも、誰が一番悪いのかといえば、それはデタラメ経営を続けてきたそごう自身です。
再建計画もでたらめです。
はっきりいいましょう。
そごうは絶対に再生しません。
無理です。

なぜか。
百貨店業界の方に聞いてみてください。
「キーパースンはとっくにやめてしまった」
「実力のある連中はもうそごうにはいないよ」
こんな意見ばかりがでてくる会社が再生するでしょうか。
しかも今回の再建計画を評価することはどこからも聞こえてきません。
そごうは倒産させるべきです。

今日は時間がありません。
明日、そごう問題に関する私の提言をまとめますので、明日また見にきてください。

07月03日(月)

【昨日のサンデープロジェクトでは…】

昨日のサンデープロジェクトでは、私が特集を担当しました。
テーマは「野村證券 ガリバー復活の本当の理由」です。
この3月期決算で野村證券は、業績的には完全復活を果しました。
3000億円を越える経常利益はバブル期をほうふつとさせるものがあります。

完全復活の最大の理由は、マーケットが劇的に回復したことです。
しかし野村復活の背景には2度の不祥事のなかで起きた
宮廷革命というか、無血クーデタがありました。
酒巻社長が総会屋への利益供与によって逮捕された97年。
氏家政権誕生のきっかけとなったのは、
現場の部長、支店長クラスが起こした旧体制払拭への凄まじい反乱であった。
ここから野村復活までの長い道のりが始まっていく。
サンプロではこの過程を克明に描いていったわけですが、
私が番組の中で、語りきれなかったことがひとつあります。
重大なポイントです。
それは「なぜいま野村證券をとりあげるのか」という疑問への答えでもあります。
みなさん、日本中の金融機関を見回してください。
90年代の金融破綻のなかから、自力で立ち直ったのは何を隠そう、
野村證券ただ1社なのです。
銀行は公的資金によって救ってもらいましたし、
野村以外の大手証券も銀行や外資系証券などからの資金提供によって
最悪期を脱したという経緯があるのです。
ただひとり、野村だけが自力更生した事実。
だから野村證券だったのです。
国がそごうを救済する時代だからこそ、
野村の自力更生は取材対象としての意味を持つにいたったのです。

06月30日(金)

【今日わが社はボーナス支給日です。】

今日わが社はボーナス支給日です。
頑張った事務所のメンバー全員で(といっても3人しかいませんが)、
ご苦労様の意味をこめて特別なランチをしました。
東京は四谷、事務所近くの、大変有名なフランス料理店Kにいったのです。
常にグルメ本の上位にランクされる、本当に有名なフランス料理店なのです。
みな楽しみにしていたのですが、残念ながら、惨憺たるランチになってしまいました。
厨房と扉一枚はさんだ狭い店内に、根性の悪そうなシェフの怒鳴り声が、
何度も何度も響き渡ったからです。

「バカ野郎」
「この野郎」
「バカ野郎」
延々とこれが続いたのです。

しかも怒鳴りつけられているのは、料理人の卵ではない。
お店をひとりで切り盛りしている女性に対して、
あらん限りの悪口雑言をあびせ続けたのです。
おかげでランチのムードはぶち壊し。
店内は彼女への同情と、最低のシェフへの怒りで包まれてしまいました。

そうだ、わすれていました。
なんと、料理もまずかったのです。
グルメ本はどこを見て「K」に最高級の格付けを与えているのでしょうか。
格付けはつねに見直しが必要だということでしょう。

06月29日(木)

【今回の選挙で涙をのんだ自民党の閣僚経験者…】

今朝の朝日新聞に今回の選挙で涙をのんだ
自民党の閣僚経験者5人に対するインタビュー記事が掲載されていました。
なかでも与謝野馨前通産大臣(東京1区)、深谷隆司通産大臣(東京2区)、
小杉隆元文部大臣(東京5区)、島村宜伸元農林大臣(東京16区)の4人は
いずれも首都、東京に吹き荒れた逆風のなかで沈没をよぎなくされた人たちである。
彼らの落選の弁には共通点がある。
誰ひとりとして、対立候補個人に負けたという意識をもっていない。

彼らの整理はこうです。
敗因は2つ。
ひとつは、度重なる森首相の失言。
もうひとつは公明党との連立の矛盾です。
「神の国」と「国体」ですでに瀕死だったところに、「無党派は寝ていろ」発言ですから、
地縁、血縁と利益誘導で動く田舎の選挙ならともかく、
道理がそれなりに重みを持つ都会の選挙では、
自民党議員はたまったものではありません。
かててくわえて、公明党との関係です。
これはもう矛盾の極みでした。
島村氏の発言のなかに、前回選挙で徹底的に公明党、創価学会攻撃したために、
突然選挙協力をといってもそれは無理、
その一方で従来の支持者だった立正佼正会等の宗教団体の支持は消失。
連立のプラスは享受できずに、マイナスばかりがでてしまったという感想は
今回の選挙の矛盾を象徴していました。

しかし、これらはあくまでも議員の視点です。
見方を選挙民の視点に変えると、矛盾はさらに拡大します。
連立与党のおかしな選挙協力によって生じた選挙権の侵害には
はなはだしいものがあります。

自民党支持なのに、公明党の候補者しか立候補していない選挙区。
公明党支持なのに、自民党の候補者しか立候補していない選挙区。
これは最悪です。
あきらかに選挙権の侵害です。

でもこれは連立の矛盾によるだけではありません。
小選挙区固有の大問題なのです。
じつは今回、私は選挙に行きたくありませんでした。
なぜなら、投票したいと思う人間が一人もいなかったからです。
もちろん相対的にいい人に投票するしかないというのが選挙の本質でしょう。
そんなことは百も承知です。
私が普通のサラリーマンであったら、今度の選挙は棄権していたと思います。
選択肢が少なすぎるのです。
今度の選挙では投票率の低さが、また問題になりました。
無党派は寝てろとまでいわれても投票率は62%。
前回につぐワースト2の低さでした。
理由はいくらでも考えられるでしょう。

だが私は小選挙区の制度的欠陥だという気がしてなりません。

じつはいま私は石川県の金沢にいます。
そうです、森首相の地元です。
石川県初の総理大臣への期待は絶大です。
しかし、首相公選制にしたら、この人が総理に再選されることはありえないでしょう。
日本の選挙制度全体について、抜本的に考え直す時期が来たと思います。
政治家の視点ではなく、選挙民の目線で、どんな選挙制度がいいのか。
考え直すべき時期がきたと思います。

06月28日(水)

【日銀がさかんにゼロ金利解除のタイミングを…】

日銀がさかんにゼロ金利解除のタイミングを見計らっているようにみえます。
ある金融関係者が怒り心頭に達した様子で、こんな話をしていました。

「日銀にはゼロ金利が構造改革を遅らせているという考えがある。
金利が上がったら即倒産という会社は必死で構造改革をしなければならないのに、
金利がいっこうに上がりそうにないものだから、
構造改革を先送りしているんだという考えです。
そんなあほうな経営者いるんですかねえ」

もし日銀が本当にそんなことを考えているのだとしたら、
あまりにも現実ばなれした空理空論もいいところです。
いまどき「金利が低いから安心して問題を先送りしていられるんだ」
などというのんきな経営者がいるわけがありません。
しかもいま国はそごうに対して、債権放棄をしても救済するという意志を
表明しているのです。
すぐに公的資金がそごう救済に使われるわけではありませんが、
そごうの再建計画が頓挫したが最後、税金でそごうを救済する可能性はいっきに高まります。

さて、そこで考えて下さい。
いま金利をあげたらどうなるでしょうか。
債権放棄の効果も半減。
金利引上げはそごうを直撃するでしょう。
いや、そごうの前に、銀行がアウトになります。
選挙が終わったらゼネコンの整理が進むという観測も、
たんなる観測のままに終わってしまうでしょう。
とにかく国の政策が別々の方向に向かうのは最悪です。
ゼロ金利解除を焦る必要はないのです。
しかも景気の微妙なニュアンスを指摘しておくと、足元はよくありません。
私が信頼するエコノミストは
「4月〜6月の景気は軟調で、その後から本格的な景気回復軌道にはいっていく」
としています。
ゼロ金利解除はそれを確認してからでも遅くはないのです。

06月27日(火)

【毎日新聞にこんな囲み記事】

毎日新聞にこんな囲み記事が出ていました。

通産相経験者五人も落ちた(大見出し)
「省が地盤沈下」? 職員ら重苦しく(小見出し)

「現職の深谷隆司氏(東京2区)、前職の与謝野馨氏(東京5区)、
元職の中尾栄一氏(山梨1区)、佐藤信二氏(山口2区)、松永光(埼玉1区)の3氏の
計5人の大臣経験者が落選するというショックな結果に。
『通産省の政策が否定されたわけじゃない』(同省幹部)といいながらも、
省内には重苦しい空気が流れた」(本文から抜粋)

しかし通産省の落日は誰が見ても明らかでした。
橋本政権下の省庁再編当時すでに、業界育成、護送船団行政の担い手としての
通産省の役割はもう終わったと言われていました。
ところが橋本元首相との関係の強さからか、
通産省は「経済産業省」と、完全なる焼け太りに成功したのでした。

でもこの選挙結果をみれば、
通産省がいかに存在感のない役所になってしまったかがひしひしと伝わってきます。
橋本政権が拙速に進めた省庁再編は、これから始まります。
本当に日本の新しいカタチに対して、どんどんものを言っていきましょう。

06月26日(月)

【梅雨空そのものでした。】

梅雨空そのものでした。
こんなすっきりとしない選挙もめずらしい。
誰が勝って、誰が負けたのか。
38議席も議席を減らしたものの、与党3党で絶対多数を確保した自民党と、
33議席も議席を伸ばしたものの政権交代をせまるレベルにはまるで手が届かなかった民主党。
森首相の度重なる失言という敵失に助けられてもこの程度だったのです。
民主党の勝利というには寂しすぎます。

寂しいといえば、投票率です。
62・49%は、史上最低となった前回(59・65%)を上回りはしたものの、ワースト2の記録でした。

なんともやりきれない気分です。
与党3党が全否定されたわけでもなく、さりとて民主党政権の足がかりができたわけでもない。
本当にやりきれない気分です。

なぜ、やりきれないのかといえば、このままでは、何も変わらないからです。
昨日の選挙速報番組に出演した自民党の小泉純一郎さんが
「政党というのは野党になって初めて変わるんですよ」といっていたが、
まさにその通りでしょう。
今回、下野せずにすんだ与党3党は何も変わらないのでしょう。

でも日本の現状は、変わらずにすませられる状況ではとうていありません。
日本はいますぐに、二兎を追わなければならないのです。
景気と財政再建の二兎を追うという高等テクニックが要求されているのです。
それをどこまで政府に迫っていけるか。

サラリーマンのみなさん、どうぞサイレントマジョリティなどと呼ばれないでください。
インターネットを通じて、どんどん発信していきましょう。
当ホームページの「日本の借金時計」も動き出しました。

利益誘導だけが景気対策だなどと信じ込んでいる勘違い政治家の目を覚まさせるべく、
インターネットを通じて大いに発信していきましょう。

06月23日(金)

【日銀がゼロ金利解消の世論作り】

日銀がゼロ金利解消の世論作りに動き出しました。
たしかに日銀にしてみれば、ゼロ金利は屈辱のきわみでしょう。
1日にも早くそこから抜け出したいと考える気持ちもわからなくはありません。
しかし、いまこのタイミングで金利引上げをにおわせるというのは
あまりにも無責任、身勝手な話です。
現実離れした優等生集団らしい、子供じみた、
日銀特有の倫理感のなせるわざだなあという感想をいだかざるをえません。
この件について、ソニーの出井さんが朝日新聞のインタビューの中で、
金利引上げの前にデフレ懸念は払拭されたという宣言を先に出せという意味の指摘をしています。
まったくそのとおりです。
「景気回復」を唯一の政策として日本の政府が進んでいる時に、
金融政策だけは 別方向でいきますというのは国全体のありかたからすれば、
こんなデタラメはないということになります。
もちろん公定歩合は日銀の専管事項ですから、日銀が独自の判断で決めればよいことです。
ゼロ金利をやめるのも自由です。
しかしそれをやるなら、景気はもう大丈夫ですよ、と宣言をしなければいけません。
「景気底入れ宣言は怖くてできません。でも、金利だけは上げさてもらいます」
こんな無責任な態度だけは絶対に許されないということを、
日銀幹部は肝に銘じてほしいものです。

06月22日(木)

【百貨店そごうを救うか…】

百貨店そごうを救うか、救わないか。
その判断を国がせまられるかもしれない事態になってきました。
経営不振に陥っているそごうグループが新生銀行(旧長銀)に対して
2000億円の債権放棄を申し出ました。
ところが新生銀行は、旧長銀から引き継いだ債権が二割以上値下がりしたときには、
その債権を国に買い取ってもらう契約になっています。
これは、このまま事態が推移していくと、新生銀行が持っているそごうへの債権を、
国が肩代わりするという可能性が出てきたということです。
もし、そうなったら、どんな事態になるのかというと、
そごうは国に対して「借金棒引きしてくれ」と願い出ることになります。

その時、国はどんな判断を下すのでしょうか。
考え方はいろいろあるでしょう。
だが、これ以上のモラルダウンは日本のために絶対になりません。
当時、税金で銀行を救済したのは、「日本の金融システム」を
なにがなんでも守らなければならないという必然性があったからです。
しかしそごうについては事情がまるで違います。
まんがいち税金でそごうの債権放棄に応じるようなことがあったとしたら、
その時は住宅ローンが払えなくなった個人のみなさん、
政府に肩代わりを願い出ましょう。
そうでなければ不公平すぎます。

国がでたらめな判断をしないことを願うばかりです。

06月21日(水)

【ホームページをご覧になった方から…】

ホームページをご覧になった方からメールをいただきました。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の方からです。
FPは金融商品や経済に関する基礎的な知識は持っていますが、
マーケットのことは一切知らないという人が少なくありません。
いってみれば商品説明ができるということと、
マーケットの流れに応じた投資判断ができるということとはまったく違うのです。
たとえば日経平均に連動する株式投資信託は安全でしょうか?
それともリスキーでしょうか?
じつは正解はありません。そんなものはいつ買うか、によって
まったく違ってくるからです。
日経平均が大きく下げた後なら「きわめて安全」だし、
上がり続けている時は「きわめてリスキー」なのです。
ことほどさように、金融商品情報と投資情報とは、じつは似て非なるものなのです。
メールを送ってくれたFPの方は、
投資経験がほとんどなかったり、マーケットというものをまるで知らないFPが、
世の中の投信ブームを煽りつづけいてる状況は、
バブル時代の「猫も杓子も株式投資」時代とそっくりだと
警鐘をならしてほしいといってこられたのです。

まったくその通りです。
金融商品知識を持っているだけで、人に投資の指南をするというのは大間違いです。
マーケットの現実に裏打ちされた投資情報を提供できる人だけが
一人前のFPであることを、投資家はもちろんFP自身にも知って欲しいものです。

06月20日(火)

【18日のサンデープロジェクトは…】

18日のサンデープロジェクトは、選挙直前ということで、各党首のみなさんに出演していただきました。
選挙戦の真っ只中ですから、スタジオではなく、
遊説先や党本部などから中継というかたちになりました。

印象的だったのは社民党の土井たか子党首だけが、街頭からの中継だったことです。
ほかのみなさんはスタジオや党本部で話をされたのですが、
土井さんだけが遊説先の街頭からの出演でした。
憲法は絶対に改正しないという土井さんにたいして
「首相公選制」もだめかという質問を私もしました。
この質問は3週間前にスタジオに土井さんがいらしたときにもおたずねしましたが、
土井さんの答えは「NO」でした。
国民に選ばれた議員によって政治が行われる
議院内閣制の仕組みにそぐわないというのが土井さんの主張でした。
その時、コメンテーターの高野孟さんが
「首相候補を国民が選ぶという方法もあるなら議院内閣制の仕組みと矛盾しないのではないか」
という提案をされ、土井さんもそういう方法であれば可能かもしれない
といったニュアンスの答えをされていました。

さて、今日、私は札幌に来ました。
偶然にも行きの飛行機で、土井さんと一緒になりました。
あまり言葉を交わす時間はなかったのですが、
日曜日のサンプロ出演にたいしてお礼を申し上げました。
すると土井さんは開口一番、こう言ったのです。
「この間のサンプロは街頭だったので、音がうるさくて、
あまりよく聞こえなかったんじゃないですか。
申し訳ありませんでしたね」
土井さんの人柄を感じさせる一言でした。

06月19日(月)

【このホームページ上で…】

このホームページ上で長いこと「工事中」であった
「日本の借金時計」がようやく動き出しました。
専用回線を敷き、専用のサーバーを事務所内に置き、
なおかつ「借金時計」の計算式を根本的にあらため、
デザインも一新するという、大変な作業でした。
当事務所にはWEBサポーターがいます。
彼らの凄まじい努力と執念によって、このサイトは支えられています。
その結晶ともいうべき「日本の借金時計」どうぞご覧になってください。

今度の日曜日は久しぶりの衆議院選挙です。
景気対策は当然ですが、これほどまでにふくらんだ日本の借金に対して、
どのような考えをもっているのかも、今度の選挙では重要なポイントのひとつです。
景気対策よりも財政再建を優先させろなどといっているわけではありませんが、
財政再建についてどのような見識を持っているかは
国政を担う人間としての資質をみきわめるためのひとつのモノサシとなるでしょう。
「借金時計」を見ながらよく考えてください。

06月16日(金)

【ソニーに関する単行本が…】

ソニーに関する単行本がようやく手を離れます。
今週末に校正を終えれば、あとは本ができるのを待つだけです。
タイトルは
『出井伸之のCEO学 〜ITビジネスの未来が見える〜』です。

出版社はPHP研究所。発売予定日は7月6日です。

是非、ご購読を。

今日のエッセイは宣伝になってしまいましたね。(笑)

06月15日(木)

【今日の株式市場も…】

今日の株式市場も日経平均、TOPIXともに大幅続落でした。(1万6338円70銭・1507.43)
さて、株式投資で財産を築いた人はまずいません。
ほとんどの人が売買を繰り返したあげくに大損をするというのが
日本の個人投資家の歴史といっていいでしょう。
90年代は個人投資家にとっても「失われた十年」でした。
そして迎えたミレニアム。
今度こそと思ったのに、またもや株式市場には、
IT株大暴落で大打撃をこうむった個人投資家であふれかえっています。
なぜこうなってしまうのでしょうか。
理由は簡単です。
人と同じ事をやるからです。
日本人はとかく他人と同じであることに安堵感をいだいてしまいますが、
マーケットではこの安堵感が死に直結します。
インターネット証券の登場によって、個人投資家の情報環境は10年前と比べたら天地の差です。
本気で情報を探しに行けば、いくらでも情報が手に入る世の中になったのです。
欲の皮をつっぱらせずに、インターネットを通じて、しっかりと情報収集を行い、
投資の基本をきちんと学んでいけばブームにのせられてひどい目にあうという
「毎度のおなじみ」の失敗パターンから必ず抜け出せます。

インターネットは情報の民主化です。
今日も日本株は大きく下がっていますが、こういうときほど、嘆いていないで、勉強しましょう。
資産形成に必要なのは情報と勉強です。

06月14(水)

【歴史的な南北対話実現を…】

歴史的な南北対話実現をある有名テレビキャスターは「感無量」ですといったそうです。
あまりにもノーテンキな感想に驚きました。
北朝鮮は日本列島にむけてミサイルを撃ち、
日本人を拉致して知らぬ存ぜぬというデタラメきわまる国です。

テレビ画面に通じて映し出された、南北対話初日の金正日総書記の姿は
じつにじょうずに演出されていました。
しかし、空港から首脳会談の会場までの25キロの沿道を埋め尽くして、
まるで何かにとりつかれたかのように、市民が一心不乱に歓迎の花を振り続ける様子は、
北朝鮮が世界に例のない独裁国家であることを何よりも能弁に物語っていました。

金正日の最大の思いはどこになるのでしょうか。
私はただひとつしか考えられません。
それは「現体制の維持」にほかなりません。
北朝鮮が目指すのはあくまでも共産主義なのです。
現状では南北統一など、まったく夢のまた夢にすぎません。
韓国とその後ろにひかえる米国からどれだけ経済支援をとりつけるか。
金正日の目的はそれしかないでしょう。
南北統一を現実にする大前提があります。
それは北朝鮮が共産主義を捨てた時なのです。
それいがいには、ありえないでしょう。

06月13日(火)

【今日は歴史的な日】

今日は歴史的な日になりました。
朝鮮半島が南北に分断されてから55年目にして、
はじめて南北首脳の対話が実現したのですから、その意義は小さくありません。
ただひとつ気になることがあります。
平和ボケ日本では、物事をあまりにもノーテンキに受け止めすぎることです。
南北対話が実現したら、すぐにでも
「南北統一はまじか!」といったムード一色になりがちですが、
ここはしっかりと現実を直視すべきです。

アジア問題に精通している大学の先生がこう言っていました。
「歓迎ムードはおおいにけっこう。でも南北統一がすんなりいくと思ったら大間違いです。
そもそも北朝鮮の最大の目的はなんでしょうか。
それはいまの体制を維持することです」
では今回の南北対話で北朝鮮は何を得ようとしているのだろうか。
この教授いわく、少なくとも南北統一などではないという。
「対米関係改善のきっかけにしたいというのが北の本当の目的ではないでしょうか」
ここがベルリンの壁が崩壊して、東西ドイツが統合された当時と決定的に違うところです。
共産主義の独裁国家が次々と破綻をしていったことが
大きなバックグランドとしてあったのです。

ところが北朝鮮は違う。
共産主義・独裁体制を維持することこそ国益にかなうと本気で思っている国なのです。
こうした現実を直視せずに、平和ムードだけをもちあげるのは
あまりにもお粗末といわざるをえないのです。

06月12日(月)

【週末に十数年ぶりに…】

週末に十数年ぶりに高校の同級生と会いました。
小規模な同窓会といったところでしょうか。
私のよう仕事をしていますと、
とにかく人と会うことが仕事そのものといっていいくらい連日、連夜、人と会います。
しかし、人間、40歳も半ばにさしかかってくると、
幸か不幸か、付き合う人たちがだんだん利害関係者ばかりになってきます。
どんなに親しい人たちと会っていても、
やはりそこは「社会人としての節度」というものが無意識層のなかにあって、
「今日はのんびり楽しもう」と思っても心のどこかで緊張の糸がピンと張ってしまうのでしょう。
完全に弛緩することはなかなかできないものです。
しかし、週末に会った同級生たちとの飲み会は違っていました。
なかには本当に高校卒業以来会った友達もいましたが、
瞬時にして、高校時代にもどれてしまうというのはすごいものだなと思いました。

すると、そこでもメールの話になります。
アドレスを教えあって連絡をとりあおうということになりました。

そういえば、ついこのあいだ、私と同世代のイベント関係の方がこんな話をしていました。
「インターネットなんかやっているから、
人と人とのふれあいがなくなるのだという批判がありますが、
あれほどナンセンスな話もありませんよね。
私は昔、バイクで日本中を走り回っていて、
全国各地で知り合ったバイク仲間がいたのですが、
結婚して、子供が生まれてという間に、まったく疎遠になってしまっていました。
ところがひょんなことからメールのやり取りが始まりました。
すると、会いたくなる。
メールをやるとじつは人に合う機会が逆にふえるんですよね」

その通りです。
インターネットが人間を引きこもらせているというのは大間違いです。
引きこもりの人にもコミュニーションの手段を与えたのがインターネットなのです。
インターネットで昔の友人に声をかけ、同窓会をやりましょう。

06月09日(金)

【小渕首相の葬儀が…】

小渕首相の葬儀が行われた昨日、私は沖縄であるシンポジウムの進行役をしていました。
その日、集まった中堅・中小の経営者たちは、前総理の冥福のために黙とうをしたという。
沖縄ハーバービューホテルで会ったある財界人がこんな話をしてくれた。
「昔このホテルで小渕さんと会ったんですよ。今度、衆議院に出馬する人ですよと」
生前の小渕さんが「学生時代から私は沖縄が好きだった」といった時、
私は素直にその言葉を受け入れることができませんでした。
でも昨日、くしくも小渕さんの葬儀の日に、彼が沖縄サミットにかけた思いのいったんを知ることができました。
ご冥福を祈ります。

06月08日(木)

【私はいま沖縄にいます。】

私はいま沖縄にいます。
もちろんバカンスにきたわけではなくオンビジネスです。
こちらは梅雨明けまでもう少しというところ。
したがって暑い上にじめっとしています。

さて、沖縄サミットを来月にひかえ、沖縄の財界人は何を思っているのかと、
聞いてみると、いがいなほどみなさん落ち着いていました。
「問題はサミットではなくて、ポストサミットです」
その通りですね。
ポストオリンピックの長野の惨状をもちだすまでもなく、
お祭りはしょせんお祭りにすぎません。
「祭りのあと」というのは、いいしれぬ淋しさがこみあげてくるものです。
ただし、夏祭なら「祭りのあとはさびしいね」ですんでしまいますが、
ポストサミットではそんなことは許されません。
沖縄にとってサミットは20世紀最後にして、最大のイベントです。
こんなチャンスは2度とこない。
私は沖縄は「SONYになろう」を隠れキャッチとして提案します。
沖縄といったらIT。
ITといったら沖縄というイメージを創り出せるか否か。
勝負どころはここでしょう。
さいわいにして今度のサミットはITサミット。
今から、そんな提案をしようと思っています。

06月07日(水)

【民主党が「課税最低限」の引き下げ…】

民主党が「課税最低限」の引き下げを主張しています。
たしかに米国とくらべると日本の課税最低限は非常に高いです。
米国では245万から所得税がかかりますが、
日本では368万4000円からでないと課税されません。
しかも税率は米国が15%なのに、課税最低限の収入の人にあてはめられる税率は10%です。

日本の課税最低限は高すぎて良くないのか、だから日本はいい国だと考えるのか。
考え方は分かれると思います。

でもその結果、国の税収は恐ろしく変わってしまいました。
米国は98.5兆円(99年度実績)。
これに対して、日本はわずか18.7兆円(2000年度予算案)。

米国は人口で日本の2倍。
GDPは日本の1.6倍です。
どう考えても日本の税収は少なすぎます。

課税最低限を下げるのか、下げないのか。
いずれにしても日本の税収構造は真剣に見直さなければならないところまできています。

06月06日(火)

【御茶ノ水駅で…】

御茶ノ水駅でこの夏に封切られる映画のポスターを見ました。
「スチュアート・リトル」という映画です。
昨年暮れに、ソニー取材で渡米した折に見ました。
ソニー・ピクチャーズが肝いりで作った映画です。
コンピューター・グラフィックス技術の粋を集めて作った
ネズミの主人公がじつにかわいいのです。
その表情、そのしぐさ。
ネズミが本当にしゃべっているようなのです。

デジタルネットワーク革命の中で、もっとも大きく変わるものは何か?
じつはエンタテインメントなのです。
映画、音楽etc

「スチュアート・リトル」は子供向けの映画ですが、けっこう大人も楽しめます。
ご覧になったらいいかがでしょうか。
もっとも私は「ミッション・イン・ポッシブル2」を心待ちにしています。
「グラディエーター」も面白そうです。

06月05日(月)

【私は今、姫路にいます。】

私は今、姫路にいます。
午後、5時をすぎたところです。
単行本の締め切りがまにあわず、
このところ「経済エッセイ」も毎日更新の原則から大きく逸脱している状況が続き、
これはいかんという思いでいっぱいです。

さて昨日からサンプロも選挙モードに突入しました。
7党の政調会長が出席して、「神の国」発言から選挙の争点まで、
白熱した議論となったわけですが、
視聴者に強烈にアピールする政策をうちだしている政党がはたしてあったのかとなると、
はなはだ疑問です。
心に響く言葉がまったくないのです。
「なるほど、これはいい」
といった説得力のある言葉が聞かれなかったのは、私だけだったのでしょうか。

選挙の争点いろいろあると思いますが、やはり「景気」を抜きには語れないでしょう。
景気回復を確実なものとできるか、どうか。
いまは最終局面にはいっています。

ここで大切なことは、公共投資のバラマキではありません。
地方経済に対する非効率だが、直裁的な投資もある時期は必要だと思います。
それを効率性だけで否定するつもりはありません。
しかし、公共投資による需要の創出から民需へのバトンタッチを
確実なものにできるかどうかのいまはちょうどさかいめに日本はいます。
ここで重要なのは地方ではない。
都市です。
極論をすれば東京なのです。
じつは地方経済の多くは東京にかなりの部分をいぞんしています。
たとえば愛媛県の小さな漁村の経済は東京しだいなのです。
鯛とひらめの養殖が大きな産業であるこの村では、
東京の需要がなくなってからというもの大打撃を被っています。
では、東京をはじめとする都市を元気にするにはどうしたらいいでしょうか。
それはサラリーマンです。
サラリーマンを元気にする政策が必要なのです。
たとえばサラリーマンに必要経費をみとめたらどうでしょうか?
パソコンやスーツや本を買ったら、それを必要経費として、
源泉された所得税から還付してあげるのです。
「消費」をしたら「税金がかえってくる」のです。
まちがいなく個人消費をおしあげます。

こういう考えをなぜ、政治家はもてないのでしょうか。
公共投資が必要か、無駄かの議論はもう必要ない。
もうすこし、現実にふみこんだ景気論議をしてもらいたいものです。

04月30日(日)

【今日のサンデープロジェクトに小沢一郎さんがきました。】

今日のサンデープロジェクトに小沢一郎さんがきました。
自自公連立からの離脱をきめた瞬間、
自由党の半数は小沢一郎氏からの離脱を決め、保守党を立ち上げました。
「これで小沢も終わった」
そんな非難のなかでの小沢氏登場となったわけです。

なぜ離脱をしなければならなかったのか?
なぜ自由党の半数が小沢さんを離れていったのか。
小沢氏の説明はわかるようでわかりませんでした。
ましてや、私がもっとも知りたかった、
「なぜ、小沢さんの周りから、有能な政治家が次から次へと
離散していかなければならないのか?」
「小沢さんの独断専行にはもはやついていけない、という
かつての側近たちが異口同音に非難する小沢的手法について、
あなたはどう思うか?」

この点について、質問しました。
だが明快な答えはありませんでした。
それは大変、残念なことでしたが、私にとってさらに残念だったのは、
小沢さんの存在感がどことなく軽くなったことでした。
小沢一郎氏といえば、サンデープロジェクトにやってくる国会議員の中でも
存在感の大きさという点で群を抜いていました。
小沢さんがスタジオにやってくるだけでスタジオ内の空気は一変し、
濃密な空間へと瞬時にして変貌するほどの、圧倒的な存在感を
この政治家は持っていたのです。

でも、今日の小沢さんには、それがありませんでした。
もしかしたらそれは私ひとりの認識違いなのかもしれませんが、
あのうむをいわせぬ圧倒的な存在感はなかったように思えてなりません。

私の気のせいなのか。
それとも、小沢氏自身のせいだったのか。

それはわかりません。
ただ、かつての小沢さんと今日の小沢さんは、明らかに違っていたのです。

04月28日(金)

【昨日、少年法の改正案が審議未了、廃案となりました。】

昨日、少年法の改正案が審議未了、廃案となりました。
会社分割制度を創るための商法改正案の審議をしたためです。
もっとも私はここで商法改正と少年法改正をはかりにかけるつもりはありません。
ただ日ごろ、あまり意見を言う機会のない少年法について、少し、
私の考えを述べてみたいと思っただけです。

今回の少年法改正案はじつは「少年審判の事実認定手続きの見直し」が柱になっていました。
具体的にはつぎの3点がおおきな論点です。

1. 少年審判に検察官の出席を認める
2. 少年の身柄拘束期間を延長する
3. 検察官に抗告権を与える

こうした措置の必要性は認めますが、私はもっと抜本的な改正をのぞんでいます。
刑事犯罪をおかした未成年者を成人との量刑格差をなくせ、ということです。
高校生であろうと中学生であろうと、他人を殴る、蹴る、
あげくのはてに日常的に恐喝行為をくりかえすような連中には
厳罰を持ってのぞめということです。

たとえば名古屋の中学生による5000万円恐喝事件。
被害者の少年を集団で脅し、暴力の限りを尽くし、骨を折り、
あげくのはてに入院先にまで恐喝に行く。
こんな連中の将来の更生の可能性のために、
被害者は延々いじめぬかれることを現在の少年法は認めているわけです。

早い話が少年法という法律が犯罪を誘発しているのです。
「何をやっても未成年なら大丈夫」
この安心感こそが少年犯罪をどれだけ助長しているか。
これではヤクザ同然の無法者たちのターゲットにされた被害者はたまりません。
「被害者の人権」に関する議論がようやく起ってきたようですが、
被害にあってしまってからでは遅すぎます。
いじめられる側の論理こそを優先させる時期にもうきています。
近頃の少年犯罪の凶悪化を、少年法はまったく想定していません。
時代の現実にまったくそぐわなくなった穴だらけの人権主義を修正すべきです。

守るべきはいったい誰の人権なのか。
他人になんの迷惑もかけず、ごく普通の日常を送っている少年と、
ヤクザ顔負けの暴力行為を繰り返す少年の人権を私はイコールだとは思えません。
ましてや被害者の人権が加害者の人権よりも劣後してしまう現状は
どう考えても納得がいきません。
しかも少年法が犯罪の抑止力となるどころか、
犯罪誘発の原因になっているという恐ろしい現実は許し難い。
少年法の改正が先送りされたのを機に、
抜本的な少年法の改正にまで議論を広げて欲しいものです。

04月27日(木)

【光通信の重田康光社長のインタビュー】

今日の朝日新聞朝刊に、光通信の重田康光社長のインタビューを掲載していました。
光通信は携帯電話の販売で急拡大してきた会社です。
昨年、東証一部に上場。おりからのIT株ブームにのって株価は25万円まで急騰しました。
ところがITバブルの崩壊で光通信は壊滅的な下げを強制されてしまいました。
業績の悪化とその公表の遅れ。
マスコミによる悪質販売の糾弾キャンペーン。
重田社長みずからの自社株の不正取引疑惑……等々。
どこからみてもまともな会社とは思えない疑惑が次から次へと報じられるなか、
光通信の株価は連続売り気配のまま下げ続けました。
1ヶ月前に25万円だった株価が、なんと今日現在、たったの13,800円です。
たった1ヶ月で20分の1になってしまったわけです。

この間、重田社長は沈黙し続けました。
マスコミのあらゆる批判(そのなかには事実もあれば、噂話もあれば、
悪意に満ちた作り話もあるでしょう)に対して、口を閉ざし続けました。
おそらく批判の大半は事実なのでしょう。
光通信は素晴らしい急成長をしましたが、はっきりいって企業としてのていをなしていません。
あらを探せばいくらでも出てくるでしょうし、
ミニ孫正義を気取ったお調子者の重田社長のビヘイビアは穴だらけでしょう。
株価操作や自社株が値下がりする前に売り抜けたといった
証券取引法違反の疑惑が取りざたされたりもしています。

しかし重田氏がIT時代のヒーローの一人であることはまちがいありません。
伝統的な企業の経営者たちが、変化を恐れ、変化を避けて、
悪いことはすべて「不況」のせいにしながら、問題先送りをしている時に、
積極果敢な行動で新しいビジネスをたちあげ、
曲がりなりにも一部上場まではたしたのですから、
なにからなにまですべて悪いと、重田氏を全否定するのもいかがなものかという気がします。

ましてや若い世代の起業意欲に冷水をぶっかけるような論調はゆるしてはなりません。
リスクをとって頑張って、成功した人を正当に評価する国に、日本はなれないのでしょうか。

その意味で私は今日の朝日新聞の記事は興味深く読みました。
記者は光通信の悪評判について淡々と質問をし、重田氏も淡々と答えている。
おしむらくはもっと早く、重田氏はマスコミに話をすべきでしたが、
それでもこの渦中で、朝日の取材に応じたことは評価出来ます。

投資家にとって一番怖いのは、わからないということなのです。
マスコミが一番疑うのは取材に応じない人なのです。
全部のマスコミを相手にしろなどとはいいません。
自分が信頼出来ると思う媒体だけでいいですから、
経営者は何かあったら自分の考えをいつでも公言すべきでしょう。
会社が一番苦しい時に経営者が話をすることこそ、本当のディスクロージャーなのです。

04月26日(水)

【「不動産の証券化」について…】

「不動産の証券化」について、いま勉強しています。
直接的なきっかけは「不動産の証券化」に関するシンポジウムの
コーディネーターを引き受けたことでした。

「やはり、少しは勉強しておかないとまずいだろう」

そんな危機感から始まった勉強でしたが、専門家の話を聞けば聞くほど、
面白くなってきました。

今日も午前中からレクチャーを受けてきました。
そのなかで大変面白い話を聞きました。
「不動産の証券化」とは直接関係のない話なのですが、
なるほどと思わせるものがありました。

たとえば投資信託の運用担当者の立場に立ってみましょう。
資金を運用するためには、運用担当者は株や債券を買います。
これからは投資対象として不動産もくわえられるようになります。
しかし“株”や“債券”と“不動産”とはまるで違うというのです。

「株や債券は買ってしまえばそれで完結します。
値下がりしたり、値上がりしたり、動きますがおしまい。
ところが不動産は買ってからが問題なのです。
つまり何を買うかだけではなく、買ったモノをどういかしていくかが問われてしまうのです」
(大手不動産会社 中堅幹部)

たとえば東京、渋谷の駅前に東急プラザというビルがあります。
若者に人気のファッションビルですが、
このビルのオーナーである東急不動産は、店子からの賃貸収入で稼ぎます。
賃貸収入には2種類あり、
@ ごく普通の賃貸料と、
A歩合制の賃貸料
です。
歩合性の賃貸料というのは、ようは店子の売上が増えたら、
賃貸料もその分増えるという形式のものです。

だから東急プラザは一生懸命にビルの宣伝をします。
それによってお客さんの数を増やし、店子の売上増をはかろうというわけです。
ただビルを作って店子から賃貸料をとっていればいいというのではなく、
オーナーみずからがビルの宣伝をし、ビルじたいの魅力を高めることによって
集客数を増やし、個々のお店の売上を増やそうという考え方です。

なるほど。
まさに、ここが「不動産の事業性」といわれるところです。
ですから東急プラザに勤務している東急不動産の社員のなかには、
ファッションについて専門家と互角にわたりあえるくらいの
専門知識をもっている人も少なくないそうです。

つまり不動産は買ってしまえば終わりではなく、
買ってからどのように運用していくかによって価値が決まっていくということです。

04月25日(火)

【イトーヨーカ堂銀行は本当に成立するのだろうか?】

イトーヨーカ堂銀行は本当に成立するのだろうか?

銀行嫌いの人いわく、
「庶民のために、なにがなんでも成功させなければいけない!」

銀行業務に精通している人いわく、
「融資もせず、決済業務(ATMを使った送金や現金引き出しの手数料)
だけではまったく儲かりません。
あれだけでたらめなビジネスモデルでは銀行として成立しませんよ!」

イトーヨーカ堂に詳しい人いわく、
「ヨーカ堂は銀行業で儲からなくてもよい、と言っています。
集客ができればそれでよいということです」

某都市銀行の最高幹部いわく、
「銀行業単独で利益はだせない、という先に免許はおろせないでしょう」

私が聞いたところによると、ヨーカ堂は当初、東京三菱銀行と組もうとしていました。
その後、東京三菱が距離を置きはじめ、いれかわりにさくら銀行が主役となりました。
ところが最近、ヨーカ堂は別の都市銀行にパートナーの打診をしたようです。
もしそれが本当なら、イトーヨーカ堂銀行の先行きはきわめて、
見えにくくなってきたといえます。

しかし、あれだけ大々的に打ち上げてしまった以上、
イトーヨーカ堂も、引くに引けないでしょう。
これからどうなるのか。目が離せません。

04月24日(月)

【昨日のサンデープロジェクトは田原コーナーが二つ…】

昨日のサンデープロジェクトは田原コーナーが二つありました。
前半は政治で、与党三党の幹事長(自民・野中氏、公明・冬柴氏、保守・野田氏)が出演。
後半は経済で、堺屋経済企画庁長官と慶應の竹中平蔵教授のお二人が出演しました。

経済コーナーでは、先週、はげしく乱高した米国の株式市場にたいして、
二人とも「米国経済の堅調」を理由に、動揺する必要はないという趣旨の話をされました。
私もその通りだとおもいます。

ただし、問題はその先なのです。
米国の景気予測をみると一目瞭然です。
野村総合研究所の予測はこうです。

99年度 4.1%
2000年度 4.6%
2001年度 2.7%

つまり今年度は4.6%という凄まじい成長をする反面、来年度はガクンと落ちます。
金利の引き上げによる景気減速がはっきりと現われると予測しているわけです。
もちろんそれはソフトランディングシナリオですが、
もし、それが現実のものとなるなら、株式市場はこの秋くらいには、
それを折り込みはじめるでしょう。
景気拡大のスピードが半減するのですから。

ということは、米国株は年央から調整局面にはいるかもしれない、
という予測がなりたつわけです。

「ここを堺屋長官はどう考えるか?」
あるいは、
「米国株と日本株の連動性はあるのか、ないのか?」
といったことを番組の中で私個人としては明らかにしたかったのですが、
残念ながら、この日は時間がなく、そのままになってしまいました。
いずれ、どこかで明らかにしたいと思います。

では私個人はどう考えているかといいますと、私は楽観派です。
米国のマーケットは景気のスピード調整とともに、
なんらかの調整局面をむかえざるをえないと思います。
しかし「米国が下がれば、日本も終わり」あるいは「米国株が下がれば世界同時株安」
といったシナリオを私はまったく想定できません。

短期的には米国株下落の影響を受けると思いますが、
基本的には、米国株の下落は日本への資金流入圧力となり、
影響一巡後は、逆に日本株は上がりやすくなるのではないでしょうか。
少なくとも、現時点では、私はそう考えています。

04月21(金)

【住友銀行とさくら銀行が合併の時期を…】

住友銀行とさくら銀行が合併の時期を1年前倒しして、
2001年にするという記事が今朝の新聞にでました。
新聞に出ただけで、現時点では、私自身がウラをとったわけではないので、
あくまでもその記事が真実だとすればという、前提で今日のエッセイを書きます。

1年前倒しで合併するという結論は正しい判断です。
時代遅れの銀行経営の常識に照らせば、まさに英断、ということになるのでしょう。
しかし、世の中の変化のスピードを考えれば、きわめて当然の結論といわざるをえません。
そもそも来年どうなるかもわからぬほど、変化の激しい時代に
3年先の合併計画をたてたことそれじたいの愚かさを、
今回、修正したというにすぎません。

私が目をみはったのは、じつは合併の前倒しなどではなく、
合併後の新しい銀行名でした。
新聞記事によれば、新銀行名は「三井住友銀行」だそうです。

これはいい。
こういうのを英断というのです。
デジタル時代の最大の武器はブランドアイデンティティです。
みなさん、ぜひ、つぎのふたつの銀行名を見比べてみてください。
「さくら住友銀行」
「三井住友銀行」
いったいどちらに、あなたはより強いブランドイメージを感じるでしょうか。

誰が見ても後者でしょう。

日本を代表する「三井」と「住友」が手を組んだ、
最強の銀行というイメージがストレートに伝わってくるではないですか。
「さくら住友銀行」では逆立ちしても、
これだけのブランドイメージを放つことはできません。
じつによく練られた銀行名です。
そこには経営の明確な意志が感じ取れます。
三井と住友のブランドイメージを最大限に活用して、
新しい合併銀行に圧倒的なブランドイメージをもたせようと
いう周到な計算があります。
旧三井銀行と旧太陽神戸銀行が合併して誕生した「さくら銀行」の内部事情を考えると、
新銀行名に「三井」の名前だけが復活することへの抵抗感は小さくなかったと思います。
時計の針を逆戻りさせるようなものですから。
そうした内部のあつれきを承知の上で「三井住友銀行」としたのですから、
なかなかのものです。
戦略的稚拙さばかりがめだつ銀行再編劇のなかで、
突出した存在感をしめしたといえるのではないでしょうか。

私は今、名古屋に向かう新幹線の中です。
時間は21日の午後1時30分ですが、ほんの少し前に、
サンプロのディレクターから電話が入りました。
「午後3時から住友とさくらの共同記者会見がある」とのこと。
新聞記事の報道内容が事実と違うようなら、
またあらためて、この件について、筆を執ろうと思います。

04月19日(水)

【山一証券につとめていた知人から…】

山一証券につとめていた知人から、久しぶりに電話がありました。
転職後の仕事が思うようにいかず、
職を転々としている山一OBが少なくないとのことでした。

そういえば先月(3月28日)、粉飾決算の責任者として
証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)と商法違反(違法配当)に問われていた
元会長の行平次雄(68)、元社長の三木淳夫(64)両被告に対する判決が言い渡されましたが、
三木元社長については執行猶予もみとめられず、なんと実刑判決がだされました。
事の是非はともかく、この手の経済事件で実刑判決が下されたのは初めてのことです。

対照的なのは、生残った大手三社です。
山一が自主廃業に追い込まれた97年11月以降、野村、大和、日興も
なんどとなく経営危機に見舞われました。
ことに大和と日興については、住友銀行や外資系証券からの資金注入によって、
経営危機を乗り越えてきたという現実もあります。
しかし、株式市場の急激な回復とともに、大手証券の業績は急拡大。
いまやバブル時代をほうふつさせるほどの好業績です。
野村證券にいたっては、この三月決算でなんと3000億円の経常利益がでると予想されるほどの回復です。
大手証券が全滅するのではないかと心配されたことなど、
まるで夢の中のできごとであったかのようです。

だが、山一には春は来なかった。
死んでしまったら終わりです。
企業は倒産してしまったが最後、何も残りません。
企業は生き残ってこそ、捲土重来もあるのです。
山一の知人たちのことを思うと、いまさらながらに、そんなことを考えてしまいました。

04月18日(火)

【東京三菱銀行と三菱信託が統合する…】

東京三菱銀行と三菱信託が統合するというニュースが流れました。
私はとてもいいことだと思います。
かつて東京三菱銀は三菱グループの金融機関の大連合という
お粗末な計画をたちあげようとして大失敗したという経緯があります。
東京海上、明治生命、三菱信託、そして東京三菱の四社が大連合を組もうと
ぶちあげたのですがシナジー効果など絶対にあり得ない形だけの大連合構想は、
東京海上などがまったく相手にされず立ち消えとなりました。

銀行の文化は「見栄」の文化です。
五十、六十のおやじになっても、相手の出身大学を聞かないと落ち着けない
形式主義の見栄っ張りの文化こそ銀行界の文化なのです。
ですから誰かが合併して大きくなったら、なにがなんでも「うちも合併だ」という
究極の横並び文化圏のなかにあって今回の東京三菱の選択は意義を感じます。
とりあえず、規模の追求競争には参戦せず、質の追求、個性の追求をしたという点は
おおいに評価出来ます。
「それいがいには選択肢がなかったからだろう」などといやみを言わず、
素直に評価してあげるべきではないでしょうか。

04月17日(月)

【米国の株が暴落をした。】

米国の株が暴落をした。
すると某経済新聞は小躍りして、世界経済の全滅シナリオをにおわす記事を書く。
週刊誌のように堂々と危ない記事をのせるのではなく、
いかにも良識のメディアであるふりをしながら、
米国株が大きく下がるたびに「世界経済破滅シナリオ」をにおわせる。

無責任というか。

自虐的というか。

いずれにしても情けない限りです。
一日も早くウォールストリートジャーナルの日本語版が発刊されることを願うばかりです。

04月16日(日)

【「三国人」発言で渦中の…】

今日は午前中、自宅でサンデープロジェクトを見ました。
「三国人」発言で渦中の石原都知事の出演と、
朝銀への公的資金投入の問題点を果敢に攻めた須田慎一郎氏らの特集を
11時半までみたところで自宅を出発。
午後2時から始まるサンプロ特番「世界に挑むソニー戦略」に出演のためテレ朝に向かいました。
今日の一番のハイライトはいうまでもなく、ソニーの出井伸之社長のスタジオ出演でした。
14日の「経済エッセイ」でも書きましたが、
私としては、ピカピカのITブランドイメージと等身大のソニーとの間には
じつは大きなギャップがあること、
そのギャップを埋めているのはじつは卓抜した経営であることを
訴えるつもりで本番にのぞみました。
なぜなら日本経済をとことんまでだめにしたのは、
日本には優秀なサラリーマンはたくさんいますが、
優秀な経営者はほとんどいなかったからです。
優秀というよりも、経営のプロがまったくといっていいほどいなかったからです。
変化に対応できなかったのはじつは社員ではなく、経営者だったのです。
舵を切るタイミングの遅れと、スピードのなさによって
傷口がここまで広がってしまいました。
経営は経営のプロがあたらなければいけないのです。

番組の中で印象深く残ったのは次の言葉でした。
「CEO(最高経営責任者)は才能ですか、訓練ですか」
という私の質問に対して出井さんは少し間を置いてゆっくりとこたえました。
「才能でしょう」
それからこう付け加えました。
「それと忍耐です」
まさにその通りです。

それからもうひとつ「ハードとソフトのシナジー効果などない」という発言も大変興味深かった。
一般的には次のようなデタラメがあたりまえの真実としてまかり通っています。
「ソニーにはミュージックや映画などのソフトがある。
こうしたソフトとハード(製造業)のシナジー効果が大きい」
だが「そんなものはない」とソニーの社長みずからが明言してくれました。
残念ながら、今日の番組だけでは、等身大のソニーをあぶり出しながら、
その一方で出井伸之という経営者のプロフェッショナリティの何たるかを
明らかにするという目標を十分達成することはできませんでしたが、
このテーマについてはホームページはもちろんのこと、
雑誌や単行本など活字メディアなども使いながら、
引き続き取り組んでいきたいと思っています。

04月14日(金)

【次の日曜日にサンデープロジェクトの特番があります。】

次の日曜日にサンデープロジェクトの特番があります。
午前10:00からの通常の放送にくわえて、午後2:00からサンプロ特番(90分)をやります。
内容はこれまで私が担当してきた企業シリーズのいわば拡大バージョンであのソニーをとりあげます。
当日は出井社長が生出演するということもあり、
スタッフはもちろん、私自身もいつもとは違う緊張感のたかまりを感じつつ、
最後の追い込みにはいってきました。
ソニーといえば、いまや日本のIT革命の旗手であり、
日本経済復活のフロントランナーのように思われていますが、
そうした素晴らしいブランドイメージの裏には、きわめて厳しい現実があります。
ソニーは後にも先にもエレクトロニクスのメーカーです。
オールドエコノミーとニューエコノミーという分け方をするなら、
ソニーはオールドエコノミーの会社いがいのなにものでもありません。
売上の大部分が今も昔も、ハードのメーカーとしての売上にささえられているのです。
ところが本業中の本業であるエレクトロニクスの分野だけみると、
あのソニーですら売上は急減、利益は激減という状況が続いています。
利益でみるとソニーの一番の稼ぎ頭はなんとゲーム部門になってしまったのです。
もちろんんこの数字にはプレイステーション2はカウントされていません。
それはそうでしょう。プレイステーション2は、
DVD機能までついて4万円を切る定価で売っているのですから当然赤字です。
量産効果によるコスト削減で爆発的な利益がでてくるのはもうしばらく先です。
ところがソニーの株価は昨年だけで3倍にもなりました。
しかもイメージは最高! 
なぜなの?
ここを考えなければいけません。
ただソニーを礼賛するのは大間違いです。
「等身大のソニーとピカピカのITブランドイメージ」
このギャップを埋めているのは何なのか?
私の問題意識はこの一点につきるといってもいいくらいです。

その答えは社長が「経営のプロ」かどうか。
これに尽きると、私は考えています。

04月13日(木)

【私の事務所に松川さんという方が…】

今日、四ツ谷にある私の事務所に松川さんという方がいらっしゃいました。
私と机を並べている新人ジャーナリスト内田裕子の知人です。
つい最近まで大手証券で外国株をリサーチしていた方で、松川行雄さんといいます。

私は取材で海外にいく機会が少なくありませんが、
そのたびに嫌というほど思い知らされることがあります。
それは日本にはまともな海外情報がまったくといっていいほど存在していないということです。
現地にいってみると、いつも驚くほど事情が違う。
もちろん取材とはつねにそういうもので、だからこそ現場にいくわけですが、
それにしても日本のマスコミが伝える海外情報はデタラメといっていいほど違い過ぎる。
もちろん日本の新聞やテレビが嘘を報道しているとはいいません。
しかし10ある事実をすべて伝えられればなんの問題もありませんが、
10のうちと1番目と2番目だけを伝えた時と、8番目と9番目とを伝えた時とでは、
おのずとニュアンスが変わってきます。

たとえば「米国の株が上がった」あるいは「米国の株が下がった」という報道はインチキなのです。
なぜなら米国株の代表的なマーケットには
「ニューヨーク証券取引所」と「ナスダック」の2つがありますが、
このふたつがいつも一緒に上がり、下がりしているわけではありません。

にもかかわらず、日本の新聞が「ナスダックが暴落」と書いたらどうなるでしょうか。
「そうか、米国の株は暴落しているのか」と思う人が少なくないでしょう。
ところが現実はまったく違うということがありえます。
つい最近もナスダックは暴落していましたが、
その一方でニューヨーク証券取引所は大きく値上がりしていたのです。
つまり事実は「米国株が暴落した」のではなく
「ナスダックは暴落したが、NY市場は高騰した」となる。
つまり、米国の株式市場全体が崩れたわけではなく
、オカネの流れがナスダックからNY市場に変わっただけなのです。
というように、何をどう伝えるかによって、
読み手がうけとる「事実」はいくらでもかわってしまうという現実を
しらなければなりません。

そんなことを考えていた時に、松川さんがやってきたのです。
彼は日本でも屈指の米国株通です。
具体的な企業の値動きから、マーケットの空気がどう変わってきたのかまで知り尽くしている方で、
少なくとも私はこれほどの米国市場通にあったことがありません。
正直、感動しました。

日本経済にとって米国市場がどうなるかは重大関心事であることは誰もが感じていることです。
ところが、日本ではこの肝心かなめの情報がまったく手に入りません。
NY市場やナスダックが上がったか、下がった程度しか伝えられません。
マーケットの空気がどう変わったのか。

人気銘柄がどのように移り変わっているのか、いないのか。
こうしたディテールがわからぬままに、米国市場を語り、
さらには日本経済の先行きについてまで一喜一憂する記事が氾濫する
日本の現状はブラックジョークのようです。

さて、その松川さんが株式の学校をやっています。
純粋に個人投資家の啓蒙、勉強のためのサイトを開いています。
これはためになる!
一度、ご覧になってみてはいかがでしょうか。
http://www.stockcampus.com/)

04月12日(水)

【外出先からもどると…】

外出先からもどると、私のデスクの上にメモが置いてあった。
「また電話をします」というその伝言の主は大手銀行の人だった。
伝言主は三行統合によって誕生する世界最大の金融機関となる"みずほ銀行"の関係者である。
「何か言っていた?」と電話をとった女性に尋ねてみると、
「特別な用件はない」ということだった。

だが私には先方の用件は手に取るようにわかった。
その日の夕刊紙に掲載された私の原稿が原因である。
興銀、第一勧銀、富士の三行が統合してできる「みずほ銀行」のトップ人事に関する記事を書いた。

記事の趣旨は明快である。
みずほ銀行には3人のCEO(最高経営責任者)をおくというから、
そんな愚かなことは止めた方がよいと書いた。
これからの銀行経営は本当に厳しい。
うちの銀行はどこで稼いでいくのか、どの分野で生きていくのか。
まさにマネジメントひとつで銀行の将来がどうにでもなってしまうという、決定的な時を銀行はいま迎えているのである。
そんな時にマネジメントを複線化するというのは、これ以上はないという、究極の愚行だ。
銀行の経営者がいかにマネジメントの「ど素人」であるかが露呈されたといってよい。
ということで、私としては「3人の頭取が勇退して、
3行とは無縁の経営のプロフェッショナルをトップにすえるべきだ」と書いたのである。

すると、案の定、関係者から電話がかかってきた、というしぎである。
「いやあ、お久しぶり。なんか電話をもらったそうですね。」
こちらから電話をかけてやった。
「あの記事の件ですか?」
そういうと、先方が
「ええ、まあ…」
ともたついたので、すかさず嫌味を言ってしまった。
「いい記事だったでしょう」
すると、意外な反応が返ってきた。
「財部さんがおっしゃる通りです。3人のCEOは、ばかげていますよ。
 まちがいなく見直しがあると思いますよ」
本当か?
完全に疑念を払拭することは出来ないが、三行統合の成否はまさにここにかかっているといってよい。
CEOは
「三人」
なのか、それとも、
「一人」
なのか。
みずほ銀行の未来をこの一点に集約されている。
それにしても、今日の電話はいい電話だった。

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