TAKARABE
JOURNAL本質を捉える視点

コロナクライシスの元凶は「2類」

たったひとつのボタンを掛け違いがコロナをめぐる大混乱の始まりだ。ことの始まりは128日、閣議で新型コロナウィルスを「指定感染症」に定めたことだ。

国は感染力や毒性の強さによって感染症を1類から5類まで類型化している。

1年間に1000万人が罹患して3000人が亡くなる季節性インフルエンザはもっとも軽度の5類に分類されている。

一方、新型コロナウィルスは毒性の強いMARSSARSと同じ2類とされ感染者は強制入院となる。だが感染の実態はインフルエンザ以下の弱毒だ。

感染しても大半が無症状であることに加えて、PCR検査で陽性判定されても、上気道にウィルスが存在(暴露)しているだけで、感染すらしていないケースも少なくない。その結果、若いコロナ入院者たちは元気をもてあまし、喫煙はするわ、UberEatsで注文するわと馬鹿げた話が頻発。なかにはその無法ぶりを病院関係者では制止出来ず、あわや警察に通報かという事態に追い込まれた病院もある。

喜劇のような悲劇だ。

これがコロナ入院者の現実である。重篤な患者もいるが、大多数は無症状、熱中症の方がよほどやばい。

もちろん新型コロナの振る舞いは専門医でも依然として未知なところも多く「コロナは風邪」だ言い切るのは軽率だが、視聴率稼ぎのために社会不安を煽り、国民を萎縮させるテレビ報道は許容できない。

いずれにせよ、この馬鹿げたコロナ騒動を終わらせるためには、感染症指定を「2類」から「5類」(季節性インフルエンザ相当)に変更するのが賢明な政策判断だ。

安倍政権の主要閣僚たちも、そうした意見が増えてきたは明確に認識している。だがそんなことをすれば政治的自殺だと思い混んでいる。go toキャンペーンだけどであれだけ叩かれるのだから、政治家の気持ちもわからないではない。

しかし「2類」をこのまま続けていれば、今年のインフルエンザ流行期は乗り切れない。

倦怠感や発熱など熱中症とコロナは区別はつきにくいが、インフルエンザとコロナはさらに判別が難しい。

さらに言えばPCRの検査数を劇的に増やせない原因も「2類」にたどり着く。「2類」は行政管理(保健所がすべて仕切る)と定められている。インフルエンザ流行期に突入したら、保健所も民間医療機関もパニックに陥るだろう。患者との接点を持つ診療医たちは声をそろえる。

2類から5類へ即刻変更しろ」

政治リスクが大きすぎて政府が決断できないなら、西村コロナ担当大臣に一肌脱いでもらうしかあるまい。西村大臣が辞任覚悟でその旨を記者会見で言えばいい。良識ある医師たちは賛同の声をあげてくれるだろう。