東電・柏崎刈羽原発の再稼働を、新潟県知事がついに「容認」。それにしても西日本はすでに14基も再稼働しているのに、東日本は女川3号機だけと大きく遅れたのはなぜか。
最大の理由は 原子炉タイプの違い にあります。
西日本はPWR(加圧水型)でタービンを回す蒸気に放射性物質が入らない構造だ。そのため新規制への対応がスムーズだったのです。
一方東日本のBWR(沸騰水型)は
炉内で直接お湯を沸かす方式なので、蒸気に放射性物質が含まれる。福島第一原発事故時の「圧力逃し(ベント)」が致命傷になりました。
BWRはその対策が超難しい。巨大フィルターベントなど大工事が必須で、時間がかかったとのです。
つまり“原発”とひとことで言っても 中身はまったく別物。
関電、九電など西日本の電力会社の原発はウェスチングハウス技術を採用して三菱重工が製造。
東電など東日本の原発はGEの技術で日立・東芝連合が製造した。
構造が複雑でコスト高だが「安全性」により重きをおいたPWR。「経済性」優位のBWR。原発のその設計思想の差が再稼働のスピードに大きな違いを生んでしまったのである。