阪大医学部を卒業し、医師免許を持つ野口亮さんが経営する(株)JMDC 。医療の未来が見えてきてちょっと興奮した。健康保険組合から提供された2,000万人もの医療データが蓄積されているからだ。2,000万人分のレセプトや健康診断のデータはその活用しだいで、どういう疾患の予備軍がどれぐらいいて、どういう働きかけをすれば、その予備軍の将来的は発症をどのくらい下げられるのか見えてくる。
財政難で苦しむ多くの健康保険組合の救いにもなるし、健康でいることは組合員自身の幸福だ。
じつはこの先が凄い。オムロンと資本提携したことでJMDCはオムロンの血圧計や体温計ユーザーの日々のバイタルデータを紐付けることで、来週起こるかもしれない疾患に備えることが可能になるという。
野口さんとの対談で印象的だったのはビックデータの利活用に最大の力は人間の想像力だと話していたこと。AIを最大限活用してデータ処理を合理的するのは当たり前。それより大切なことはデータで何ができるかを空想、夢想することだという。2,000万人の医療データのポテンシャルをどこまで引き出せるかは人間の想像力しだいということだ。