TAKARABE
JOURNAL本質を捉える視点

純木造高層ビルの圧巻

11階建ての純木製ビル!

柱も梁など構造体すべてが木造化されている。話には聞いていたけれど、日本初の高層純木造耐火ビルを目の前にすると圧倒され、感動した。

Port Plus

大林組の次世代研修施設だ。

いまやあらゆる企業が脱炭素を口にするが、Port Plusはその本気度を感じさせる。住宅以外の建築物の木造化、木質化を進めていくメリットははかりしれない。

鋼鉄とセメントの製造がもたらす温暖化ガス量は全排出量510億トンの10%にもなる。鉄筋コンクリートの塊である高層ビルの木造化、木質化はそれだけでも有意だが、木を大量に使用することは森林の再生にも寄与する。「使う植える育てる」という健全な循環があってこそ森林は機能する。

Port Plusはそのため第一歩だ。南海トラフに耐える耐震性を持ち、鉄筋コンクリートと同等の耐用年数を持ち、耐火性も備える木造高層ビルの室内に入って驚いたのは、得も言われぬ心地良さだった。木のぬくもりと香りが半端ではない。森林浴気分というか、まさにウェルビーングな空間であった。

今日は大林組の蓮輪(はすわ)賢治社長との対談で、当初、東京都内の本社ビルで行われる予定だったが、環境をテーマにするならPort Plusをぜひ見てもらおうと蓮輪社長が発案し、直前に変更になった。

「えっ、こんな急に」と戸惑ったが、Port Plusに来て本当に良かった。脱炭素の取組みがウェルビーングに繋がるとは思いもよらなかった。蓮輪社長によると、木造ビルは施工の過程でも良い影響をもたらし、事故の発生件数が通常よりはるかに少なかったという。

コストなど解決すべき問題は多々あるが需要が高まれば、自ずと解決へと向かう。Port Plusから始まる高層ビル木造化の近未来に大いに期待する。