TAKARABE
JOURNAL本質を捉える視点

DXよりCX(コーポレート・トランスフォーメーション)

テレビドラマ不振の時代にも関わらず『半沢直樹』の新シリーズは視聴率30%超えの大反響だった。今回の舞台は破綻寸前まで追い込まれた帝国航空。
半沢直樹の前に立ちはだかったのは白井国交大臣率いるタスクフォースのリーダー、及原正太弁護士である。

私は想像した。
「冨山(和彦)さんはさぞや楽しく半沢直樹を観ているのだろうな」

冨山さんはJAL再生のためのタスクフォースを率いた人物であり、東大在学中に司法試験にも合格したほどのキレ者にして、事業再生のプロである。

JAL以前にはカネボウ、ダイエーなどの再生も手掛け、その後、株式会社経営共創基盤を起業。なんと人口減少が急激に進む地方のバス、タクシーなど交通系の会社を多数再建。絶望的とも思える地方の路線バス会社も優秀な経営者を派遣し、資本を入れ、自分事として導けば強い中小企業に変身することを証明している。

菅政権は中小企業の再編を言い出しているが、企業規模を大きくしさえすれば生産性が上がるというのは妄想だ。ようはどう再編するかが問題なのである。

「星のやも単純な企業規模拡大で生産性を上がったわけではない。優秀な経営者のもとで横展開するのが最良だ」

冨山さんのお話にはコロナ時代を生きる智恵に溢れていた。今必要なことはDXごつこではなくCX(コーポレート・トランスメーション)だという指摘は示唆に富んでいた。

エキサイティングな対談は下記で放送。
「タカラベnews &talk」
BSイレブン 10/30 20:59〜