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9月1日(金)

【民主主義において”大切な事”】

 「アテナイの現状を嘆き、こんな衆愚政治ではどうにもならないと思う若者は、みなソクラテス
の弟子だったといっても過言ではありません。当時のポリスでは、アテナイ的な直接民主政体をと
るか、スパルタ流の少数寡頭政体をとるかという議論が盛んにされていましたが、現実のアテナイ
は、こと政治に限れば、豊かであることをいいことに、無定見な多数決でことを決定し、いわば
その場しのぎの成り行きまかせでした。デゴマークが出てきて煽動するとすぐにそれになびくよう
ないいかげんな政治になってきました。直接民主制というのはそのようなものです」
 木田元氏の「反哲学」の一節です。それは現代でも変わらないと木田さんは言います。
 「(第2次大戦前は)ちゃんと真面目に政治を考えている人間の一票と、何も考えていない人間
の一票が同じでいいのか、という認識は右翼にも左翼にも共通していました」
 ソクラテスの昔から現代まで、民主主義は不良なシステムと認識されてきたのです。しかし逆を
考えれば、それでも民主主義を越えるシステムは現れていません。大切な事は多数決が無定見な結
果にならないよう「まじめに政治を考える」ヒトを増やすことでしょう。大人はあきらめ、子供た
ちへの教育に期待するしかありません。

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