財部誠一 HARVEYROAD JAPAN オフィシャルサイト
5月10日(木)

【コンビニ、カット野菜の進化】

ゴールデンウィーク明けの最初の仕事は北関東で広く野菜の生産と大規模な野菜工場を展開している富士食品工業の取材でした。
じつはこの会社、もやしの生産日本一。
全国のデパート、スーパーマーケット、コンビニ各社等々、食品流通に関わる人たちの間では大変に有名な会社です。
長さ100メートルに及ぶ巨大な栽培エリアから、収穫期を迎えたもやしが加工エリアに巨大パレットごと自動搬送され、
洗浄、カット、袋詰め等のプロセスを経て、その日の内に関東地方の小売店に届けられるという仕組みです。
もっとも私が取材したのはもやしではなく、レタスやキャベツなどのカット野菜。
隙のない本格的な土作りから野菜作りを始める富士食品のレタスは驚くほどのシャキシャキ感と甘さ。
それがカット野菜としてコンビニの店舗に並んでいるのです。
コンビニのカット野菜など、品質を求める対象ではないと思い込んでいた私の誤りでした。

5月18日(金)の『報道ステーション』の特集内で富士食品の様子、ご覧いただけると思います。

4月27日(金)

【原発再稼動の前に責任者の総入れ替えを】

30年で脱原発が私の持論である。
しかしこの先、10年、20年原発ゼロで日本の電力需給がバランスしていくとはとうてい思っていない。
火力、原子力、水力、再生可能エネルギーとのベストミックスを探りながら、
原発依存度の低下をはかる以外に現実的な選択肢はないと考えている。
したがって原発再稼働についても現実的な議論を期待する人間の一人だ。

だが福井県の大飯発電所の原発再稼働には賛意の表明などとうていできるものではない。

民主党政府、原子力安全委員会、電力会社、原発の安全に対して責任を負うべき組織が
国民からの信頼を完膚なきまで失ってしまったからだ。
原発それ自体の危うさもさることながら、原発を直接、間接に管理する組織が全く信用を失ってしまった。

これはもう「とりつけ騒ぎ」だ。

銀行が寄って立つ基盤はおどろくほど脆弱で「危ないらしい」という噂ひとつであっという間に倒産してしまう。
銀行の支店には大量の現金が置いているわけではなく、
一刻も早く自分の預金を引き出したいと人々が大挙してやってきただけで、その銀行は破綻だ。

噂の火はまたたく間に広がり、金融庁や日銀が何を言おうが、ましてや当該銀行の経営者が何を訴えようと、
パニックに陥った預金者の耳には、いかなる真実も、いかなる論理も通じない。

「あの銀行がつぶれるはずがない」という曖昧な思い込み。それが信用だ。
実態がないだけに、ひとたび崩れると信用はパニックに変質する。

原発問題はあきらかに「とりつけ騒ぎ」状態に陥っている。
誰が、何を言おうと、一切信用できないというのが今の現実だ。

日経BPnetにも原稿アップしました。
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4月20日(金)

【脱不動産業はなるか、三越伊勢丹が3月決算で全店黒字化へ】

三越伊勢丹ホールディングスはこの3月決算で営業利益が前期比2倍の220億円となり、
08年に経営統合後の最高益になりそうだ。
1%とわずかだが増収となり、売上高予想も210億円上方修正されて1兆2350億円になった。

百貨店はデフレ経済のダメージをもろにこうむった被害者という一面もあるが、
業界全体で15年連続の売り上げ減少に歯止めがかけられなかった本当の背景は、
テナントへの「場所貸し」というカビの生えた不動産業態から抜け出せなかったことに尽きる。
同社の大西洋社長は、この不動産業体質からの脱却なしに百貨店の未来もなしと考えている。

大西社長が百貨店の収益モデルをわかりやすく解説してくれた。
「百貨店の仕入れには4つのパターンがある」

第1はブランドにスペースを貸して家賃をもらうパターン。
仕入れにも在庫にも一切関与しない、まさに場所貸し業。

第2はブランドと協力して店舗展開するが、百貨店は一切在庫負担を負わないパターン。
場所貸しに限りなく近い。

第3は商品の発注にも百貨店が関与するかわりに、商品在庫も百貨店がある程度持つというパターン。
ただし、最終的に残った在庫はブランド持ち。

第4は百貨店がすべて発注、在庫リスクも全部百貨店がもつパターン。

「全国の百貨店はそれぞれに特徴のある経営をしていますが、
全体の8割から9割近くが第1から第3までのパターンになっています」と大西社長は言う。

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4月20日(金)

【組織への宮仕えか自分自身で人生を描くか】

人事の季節を迎え、大企業に勤める友人、知人から「執行役員になった」「理事になった」「常務になった」といった連絡があり、
大いに喜ぶ一方、昇進が適わなかった知人たちからは連絡が途絶えます。
50代半ば、まだまだ人生これからだというのに、サラリーマン人生は最終コーナーです。
複雑な気持ちになります。
一般論としては、いまだに役人の天下り問題が話題になりますが、
定年まで残り6、7年になった知人の外務官僚は、人事をあつかう官房から「再就職先の斡旋はない。
自分の力で探すように」と既に通告されているとのこと。
安定した組織への宮仕えは人生のリスクを軽減してくれますが、遅かれ早かれ「定年」によって強制的に終止符を打たれます。
対照的にオーナー経営者は多大なるリスクにさらされ、苦闘の連続ですが、力さえあれば、自分の人生は自分自身で描けます。
どちらがいいのか。人それぞれなのでしょうね。

4月11日(水)

【ミャンマーの街は日本製中古車だらけ! 激動の国でトヨタ、大和証券が存在感を増す理由】

国際社会に対する米国の影響力はリーマンショック以後、加速度的に低下してきた。
だが腐っても鯛というべきか。
昨年12月のヒラリー・クリントン国務長官の訪問をきっかけに、
過去20年間欧米からの経済制裁を受けてきたミャンマーの国情は一変した。

国際社会における中国の存在が巨大になるなか、中国封じ込めに躍起になる米国と、
中国への過大な経済依存から抜け出したいミャンマーとの利害が一致した。
しかしその背景には、2011年にミャンマー軍事政権が突如として政治改革に舵を切った事実があった。

もちろん多くの日本人にとっては、ミャンマーの軍事政権による自主的な政治改革など、にわかに信じられる話ではない。
日本でミャンマーといえば、カダフィーのリビアとなんらかわらぬ軍事独裁国家としか描かれてこなかったからだ。
軍事政権はやること成すことすべてが悪の所行で、逆にアウン・サン・スー・チー女史は、
思惑一杯の取り巻きも含めてすべてが善として扱われてきた。

たしかに20年前の総選挙で、アウン・サン・スー・チー率いるNDLが大勝した選挙を破棄し、
彼女を軟禁し、その政治活動を封殺してきた軍事政権は民主主義の敵以外の何者でもなかった。
また日本人にとっては、07年に取材中の日本人ジャーナリストが治安部隊に射殺された事件も脳裏を離れない。
多くの日本人がミャンマーを悪逆非道の軍事政権とみなし、忌み嫌ってきたのも仕方のないことだった。

だが、事実としてミャンマーの政治状況に変化は起きている。

東南アジア事情に詳しい米国外交評議会のジョシュア・クランジックによれば、
政治犯釈放や4月の選挙(アウン・サン・スー・チーが当選を果たした補欠選挙)実施など、
その激変ぶりに「ミャンマー国内はもちろん米国政府内でも戸惑いが広がっている」という。

「この急激な変化は(ミャンマー)国内の政治活動家の多くを驚かせている、
アメリカの政府高官たちでさえ、わずか、1年前は、ミャンマーの将軍たちが自発的に権力を手放すことはあり得ないと見ていた」
(『フォーリン・アフェアーズ・レポート』2012年NO.3)

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4月4日(水)

【定時運行への慣れ】

4月4日(水)、11:08発のやまびこ135号で仙台に向かう予定でしたが、
今週日本列島を襲った暴風雨が東北地方に停滞しており、東北新幹線は動いていません。
運行停止の原因は線路上の倒木です。
撤去し13:00には運行再開とのことでしたが、倒木は撤去されたものの、
今度は農業用のビニールが架線に巻き付いていることが発覚。
ただいま13:00ですが、まだ再開のアナウンスはありません。
幸いなことに、今日は時間的に余裕があったため、致命的なことにはなっていませんが、
定時運行に慣れてしまうと、事故に対する耐性がなくなってしまいますね。
ゆっくりランチの弁当を食べ、この財部ジャーナルを書き、大幅遅れのストレスを頭から排除し、のんびりやっています。

3月30日(金)

【シャープ・鴻海提携の内幕を読む、日台協業で韓国勢に一矢報いられるか】

今は亡きスティーブ・ジョブズが誰よりも頼りにし、
iPhoneやiPadの生産を全面的に託した相手は台湾のフォックスコン(富士康)である。
そのフォックスコンを傘下にもち、いまや世界中の電子、電機メーカーから生産委託される世界最大のEMSメーカー、
ホンハイ(鴻海精密工業)がシャープの筆頭株主に躍り出る。

突然のシャープ、ホンハイ資本提携のニュースに株式市場は敏感に反応した。
発表翌日の3月28日、東京証券取引所では取引開始前からシャープ株に買い注文が殺到。
取引終了時に、値幅制限の上限(ストップ高)となる前日比75円高の570円で、
買い注文の株数に応じた比例配分によってようやく売買が成立した。
29日午前中の取引でも、ライバルメーカーの株価が値下がりする中、シャープ株には朝から買い注文が殺到。
わずか2日の間に467円から一時は619円まで暴騰した。

シャープといえば液晶テレビ。
液晶パネルの自社生産にこだわり、パネルからテレビの組み立てまでの一貫生産により
高品質・低価格を実現するのがシャープのビジネスモデルだった。
だが世界的なパネル価格の暴落で、テレビ事業をかかえる日本のエレクトロニクスメーカーは苦杯をなめ続け、
遂に今年度、巨額の赤字決算に追い込まれることになった。
パナソニック、ソニーとならび、シャープも2900億円の最終赤字に転落する見通しだ。

その背景にあるのがサムスン電子やLGなど韓国勢や台湾企業、中国企業が大規模投資を繰り返して続々とパネル工場を建設したことがある。
世界最先端であったはずの日本の技術優位も危うくなり、資本力に劣る日本メーカーは世界のパネル競争から瞬く間に脱落してしまった。

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3月15日(木)

【洪水被害から立ち直りつつあるタイ】

13日からタイへ視察にきています。
タイは大洪水の被害から立ち直りつつあります。
タイに投資をしている知人の経営者によれば「洪水対策を早急に立ち上げたことで、
インラック首相の支持率は急速に上がってきた」とのこと。
アユタヤの工業団地に新工場を建設、4月末には稼動予定だそうですが、
すでにタイ政府により工業団地の周囲には洪水対策として高さ6.5メートルの塀が作られています。
そんな大洪水後のタイのリアルな姿もしっかりと見てきたいと思います。

3月9日(金)

【被災地に必要なのは復旧への成功事例、報道機関はその姿勢を問い直せ】

3.11から1年、被災地に対するメディアの関心が急速に高まっている。
おそらくこれから先何年もメディアは3.11を年中行事に見立て、思い出したように被災者の不幸をこれみよがしに伝え、
しばらしくしたら忘れてしまうということを繰り返していくのだろう。

昨年10月、福島のスパリゾート・ハワイアンズを取材した折に、
地元のフリーカメラマンが仕事の激減ぶりを嘆いていた。

「テレビの仕事が急速に減った。『“震災もの”は数字(視聴率)がとれない』で片付けられてしまう」

“震災もの”という表現自体に怒りを覚えるが、震災からわずか半年で震災報道への関心も、
また関心を高めようという制作サイドの意欲も減退していたというのが実態だった。

だが3.11が近づいてくると、事情は一変。朝から晩まで“震災もの”だ。

被災地の復興は1年、2年ですむ話ではない。
5年、10年という途方もない長い時間をかけながら一歩ずつ積み上げていくほかない。
その過酷な作業にどれだけ親身になって寄り添っていけるのか。

報道に責任というものがあるとすれば、被災地の現実を誇張なく、正確に世の中に伝えていくことではないのか。
震災1年の節目だからといって、悲劇的な映像を繰り返し流し続け、
被災者の不幸を露出することにしか興味を持てない報道姿勢には怒りを禁じえない。

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3月1日(木)

【ファーストステップは常に「株高」】

日銀がインフレ目標を1%と明確に掲げた2月14日を境に、為替は1ドル80円台まで円安になり、
日経平均は9000円前後から9800円台まで急上昇しました。
ある地方銀行の経営者は「3月決算を目前にしたところでの株高、決算が劇的に良くなる」と喜んでいました。
保有株の含み損が一気に激減し、決算内容が大きく好転するからです。
「日銀の金融緩和が2月でなく、決算後の4月あたりだったら事情がまったく違っていました。
本当に決算前によくやってくれました」と安堵の表情を見せていました。
景気回復のファーストステップは常に「株高」です。
先行きの良さを株価が先取りするという考え方もありますが、
株高は企業の決算にも、個人の消費意欲にも、きわめて大きな効果を発揮します。
もちろんこれですべて解決したわけでは当然ありません。
日銀にはさらなる量的緩和に踏み込み、円安―株高の流れを作ってほしいものす。

2月27日(月)

【労務費高騰で進まぬ被災地の復旧工事、反社会勢力の跋扈も】

被災地の復旧工事が思わぬところで頓挫している。
土木工事業者が初めから入札に参加しなかったり、入札が成立しないことを前提とした低価格で応札したりといった事態となり、
県や市が発注する土木工事の4割前後、所によっては5割が入札不調となり、復旧工事そのものが宙に浮いてしまっている。

臨時作業員の手間賃は3〜5倍に

なぜ、そんな事態に陥っているのか。

一般的な解説は単純だ。
人件費と資材の急騰で、落札して工事をしても、赤字になってしまうから、だという。
確かに被災地では臨時作業員の手間賃が異常に値上がりしている。
石巻の土木工事業者によれば、「通常なら1日1万2000円程度の手間賃が3倍〜5倍になっている」。
3倍なら3万6000円。4倍なら4万8000円。そして5倍ならなんと1日で6万円の手間賃になる。

いくら過酷な仕事とはいえ、こんなに美味しい仕事は滅多にあるものではない。
だから反社会勢力が大挙して被災地に押し寄せている。
人手不足に悩む地元建設業者に他の地域で調達してきた労働者を派遣しようというものだ。
もちろん、手間賃の一部は彼らが吸収してしまう。
その誘いに乗らない限りは工事を実施できないほど、現地では人手不足が深刻化している。

被災地復旧のスピードアップは被災者のみならず、多くの国民が望むところであり、3次補正で巨額の復興予算もついた。
宮城県の2012年度の予算は昨年の2倍にあたる1兆6000億円だ。
復旧工事のペースが加速して当然なのに、工事現場にはあり得ない停滞感が漂っている。

それにしても、なぜ土木工事の手間賃がここまで高騰してしまったのだろうか。
人件費は当然のことながら需給の影響を強く受ける。
人手が不足すれば人件費は上昇し、人手が余れば人件費も下がる。
いま被災地で起きているのは、極度の人手不足だ。
その理由の一つに被災者のマインドがあるという。

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2月24日(金)

【家電メーカー全滅決算の読み方 】

エレクトロニクス業界の決算説明会は日本中の中小企業を震え上がらせた。

自動車とともに日本経済を支える二本柱であるエレクトロニクス業界の12年3月決算は巨額赤字や大規模な人員合理化など、
惨憺たるありさまとなったからだ。
震災、タイの大洪水、そして超円高等々、3月決算が絶望的な数字にならざるをえないことくらい、
製造に関わる人々であれば誰もが覚悟していた。
だが2月に入り、エレクトロニクスメーカー各社が続々と明らかにした2011年度決算は、
彼らの覚悟を切り裂き、恐怖を塗り込むものとなった。

数千億円規模の赤字が続々…
「軽電」と「重電」メーカーで明暗くっきり

ソニーは赤字幅を当初の900億円から2200億円へと大きく下方修正した。
これでソニーはなんと5年連続の赤字決算となる。
しかも2000億円を超える赤字が2年続くことになる。
ソニーの苦境は尋常ではない。

かつて「世界の亀山モデル」とまで言われた液晶テレビの覇者、シャープの落日ぶりも胸を突く。
昨年10月時点では60億円と予想されていたが、一転、2900億円もの赤字計上に追い込まれた。
大幅赤字の原因は言うまでもなく、テレビ事業の低迷と液晶パネル価格の暴落だ。

NECの大規模な人員削減も耳目を集めた。
2012年度の上半期中に、国内外で1万人を削減するという。
削減する1万人のうち正社員が5000人にのぼる。
NECグループの正社員総数11万人のうちの4.5%に相当するという厳しいものだ。
収益が厳しいから人員合理化が不可避となるが、人員合理化に伴う費用急増で収益はさらに下振れする。
NECは1万人削減に伴う費用として400億円の特別損失を計上。
最終利益は当初予想された150億円の黒字から、1000億円の赤字に転落する。

しかしなんといっても衝撃的だったのはパナソニックだ。
尼崎工場(兵庫県尼崎市)の薄型テレビ用パネル生産の一部停止、
人員削減の前倒しなどの構造改革にともなう莫大なコストが発生することを見込んで、
昨年10月末時点で、12年3月期は4300億円を越える巨額赤字になりそうだとの見通しが公けにされていた。
シャープやソニーの赤字を大幅に超える欠損が出るということだった。

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2月9日(木)

【政治センスが無さ過ぎる】

「民主党、鳩山元首相に『外交』、菅前首相に『新エネルギー』の政策を担当させる方針」というFNNのニュースに、
池田信夫氏がツイッターでつぶやいていました。「これブラックジョーク?」。至言ですね。

米軍再編と沖縄の負担軽減は、きわめて微妙なバランスの上で合意され、それでもその履行には困難が伴い続けてきたというのに、
鳩山政権が無根拠、お気軽に「最低でも県外移設」とぶちあげたところから、沖縄県の負担軽減問題は一気にバランスを崩し、
米国政府―日本政府―沖縄県の3者は「相互不信」の泥沼に陥りました。
その責めを全面的に負うべき鳩山氏をこのタイミングで外交政策に当たらせるという野田総理。
政治センスがなさすぎです。

2月2日(木)

【苦しい時に何をするか】

この10年、ライバル企業とは対照的に、思い切った改革が出来ぬまま、ついに1万人の従業員削減をするとNECが発表しました。
また東芝は当初の増益予想から一転、大幅な減益決算に追い込まれ、
業績不振のソニーは社長交代。
事業構造改革に大胆に踏みこむとはいえ、パナソニックも7800億円を超える巨額の赤字決算になります。
キヤノンは御手洗さんが社長復帰の怪。
たしかにメディアがいっせいに報じるように日本のエレクトロニクス業界は、アップルやサムスンとの比較で、惨敗です。
メイド・イン・ジャパン崩壊だとのそしりも免れない有様です。

しかし大切なことは「苦しい時に何をするか」です。
メイド・イン・ジャパンを放棄するのは簡単です。しかし世界で戦うためには、この厳しさのなかで答えを見つけていく以外ありません。

1月12日(木)

【『メイド・イン・ジャパン消滅』1月20日に出版されます】

1月20日、朝日新聞出版から『メイド・イン・ジャパン消滅』が出版されます。

日本における製造業の存在意義がいまほど問われている時代はありません。
日本人は誰もが気軽に自国の技術力を誇り、貿易立国日本を当たり前のものとして受け入れてきましたが、
大規模製造業の経営者の国内生産に対する執着は急速に減退しています。
製造業ではありませんが、日本を代表するグローバルカンパニーのひとつである日本郵船の宮原耕治会長は
「本気で本社の海外移転を考えなければならない時期が来た」と日経新聞の記者に語っていました。
私のオフィシャルサイトの『経営者の輪』にご登場いただいた折も、宮原会長は「シンガポールへの本社移転」に触れています。

ものごとを決められない政治からの脱却が絶望的な今、
自社の雇用をしっかりと守り抜くことを最大の価値と考える企業経営者が急増しています。
メイド・イン・ジャパンは消滅するのか、しないのか。
それを必死に考えなければならない時代の幕開けです。

1月11日(水)

【ローソンが国内外で攻勢、新浪社長「次の5年を第2の成長期」】

「これからの5年間はローソンにとって第2の成長期になる」

新春初のインタビューとなったローソン社長、新浪剛史氏は意気軒高だった。
一般的には猫も杓子も少子高齢化で日本の国内消費減少、小売業に明るい未来など描けるものかと悲観するが、
ローソンはこれから久方ぶりの成長期に突入する、と新浪氏は確信していた。

日本とアジアの両方で成長する

日本国内での成長を諦め、アジアの成長に期待するというわけではない。
日本国内でも、アジアでもローソンは成長期を迎えているというのだ。
たしかにローソンに限らずコンビニ業界の売り上げは好調だ。
2011年度第3四半期、各社は軒並み売上高が史上最高を記録した。
2010年10月にたばこ増税が実施された影響で、売上高の前年比伸び率が大きく出ていることを差し引いても、
売上高の増加は顕著だという。
その背景には、コンビニの姿そのものが大きく変化しているがある。

新浪氏は7年前の1月に、こんなことを言っていた。

「私が社長に就任した時はローソンの危機であった。
しかし今はコンビニ産業の危機である」

三菱商事を辞め、ローソンの社長に就任して4年目だった。
ローソンの経営がようやく軌道に乗り始めたと思っていたところに、
中食や外食など異業種との競合が激しくなり、小さくなっている胃袋の取り合いが始まり、
コンビニ産業全体が危機に直面するに至ったと新浪氏は認識していた。

その危機を打開するために、女性客を狙ったナチュラルローソンの拡大、
生鮮品を扱う「ストア100」の展開など、将来を見据えた事業展開を思い切りよく実行に移していた。
それは時期尚早だったのか、新事業を黒字化するにはそれ相応の時間が必要だったのか、
新浪氏が描いたきれいな絵柄通りには進まなかった。

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