財部誠一 HARVEYROAD JAPAN オフィシャルサイト
12月28日(火)

【年賀状の写真について】

財部誠一事務所です。
1年の仕事を終えて、本日が仕事納めです。
今年も財部誠一オフィシャルサイト、ご覧いただきまして誠にありがとうございました。

さて、今年もお世話になった皆様へ年賀状を送らせていただきました。
使用した16枚の写真についてご説明いたします。

右上写真より時計回りでご覧下さい。

@「台北101を背景に」 台湾・台北(3月)
A「日系企業の工場取材」 インドネシア・ジャカルタ(6月)
B「証券会社で個人投資家と」 台湾・台北(6月)
C「取材中に建設現場を撮影」 インド・ニューデリー(6月)
D「色鮮やかな町並み」 シンガポール(6月)
E「マーライオンの前で」 シンガポール(6月)
F「日系企業マンション建設取材」 中国・蘇州(3月)
G「街の電気店の中」 インドネシア・ジャカルタ(6月)
H「商店街の風景」 インド・ニューデリー(6月)
I「スタジアムの太陽光パネル」 台湾・高雄(6月)
J「昔ながらの電気街の風景」 インドネシア・ジャカルタ(6月)
K「高島屋の果物売り場」 シンガポール(6月)
L「観光名所、外灘の風景」 中国・上海(3月)
M「家電混売店の前で」 インド・ニューデリー(6月)
N「日系企業の修理工場」 マレーシア・クアラルンプール(11月)
O「日系企業のコールセンター」 マレーシア・クララルンプール(11月)

2010年、財部誠一は中国以外のアジアを広く取材しその潜在成長性を強く感じました。

「2011年"Asiaの時代"が始まります。Asiaに対する先入観は捨てましょう・・・」と
財部誠一も年賀状で言っております。

2011年はさらに広く深くアジアに入っていきます。
引き続き、財部誠一の活動にご注目下さい!

(財部誠一事務所)

12月21日(火)

【安心・安全な終の棲家選びは可能か】

団塊世代の大量定年時代を迎えたせいか、
最近は「間違いだらけの有料老人ホーム選び方」的な特集を雑誌で良く見かけるようになってきた。

高炉メーカーが提供する老人ホーム

私が初めて有料老人ホームを取材したのは、まったくの偶然からだった。
阪神大震災からちょうど10年が経過した2005年に神戸製鋼所(コベルコ)を取材したことがきっかけだ。
震災で高炉が停止し、一時は倒産まで取りざたされた神戸製鋼所が、その後の10年で新たな電力事業に乗り出すなど、
高炉メーカーとは思えぬ思い切った多角化で見事、復活を遂げた姿をテレビカメラとともに追いかけた。

その際、神戸市の遊休地を活用したコベルコグループの介護施設を、子細に見せてもらう機会があった。
私にとって最も印象的だったことは、介護される側の体調に応じて三段階の受け入れシステムになっていることだった。

体調も良く、単身でも夫婦でも、普通の生活がまだまだできるという人たち は、マンション形式のエリアに入居する。
コベルコグループの病院が隣接し、医師や看護師も常駐しているから入居者は安心だ。体調が悪くなると、病院形式の棟に移動するが、
軽度の介護を必要とするだけなら、プライバシー重視の個屋に入居する。もっと重度の介護を必要とするようになると、
介護士や看護師がスピーディーに対応ができるようにと、同じ個室でもオープン型個室に移っていく。隣接地には幼稚園があり、
お年寄りと小さな子どもたちとの交流が日常的に行われている。お年寄りにとって園児たちは最高の友人に見えた。

しかしなんといってもこの介護施設の圧倒的な魅力はコベルコグループが経営主体になっていることだろう。
有料老人ホーム問題の核心は経営母体のサスティナビリティだからだ。
有料老人ホームはまず入居時に、1000万円単位の高額な入居金の支払いを求められる。
そのうえで毎月、20万円とか30万円といった程度の経費を月々支払うことになる。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

12月13日(月)

【『Voice』での連載が始まりました】

12月10日発売の月刊『Voice』(PHP研究所)で「パナソニック新興国制覇の闘い」の連載を始めました。

勢いづく韓国企業をまえにして日本企業が討ち死にであるかのような報道ばかりが繰り返される中、
パナソニックの新興国戦略には目を見張りました。
大坪文雄社長が今年6月の『文藝春秋』で打倒サムスンをぶちあげていらい、
パナソニックの「本気」が取材をすればするほど伝わってきました。
4回ほど連載をして単行本化の予定ですが、パナソニックVSサムスンの形式をかりながら、
新しいアジアの現実を描き、また日本企業はいかに立ち向かうべきかを描いていきます。
パナソニックの取材では、アジア各地で、久しぶりに素晴らしい日本人に出会った、という思いが残りました。

連載、是非、ご覧ください。

12月08日(水)

【このご時世に国内新工場建設のなぜ?】

2010年の夏、円ドルレートが1ドル80円台に突入して以降、製造業の海外流出が騒がれた。
一面的で、ヒステリックなその論調をあざ笑うかのように、ここにきて国内新工場建設のニュースが続いた。

キヤノンは大分県に新工場を建設

12月2日、キヤノンの内田恒三社長はレーザープリンターのトナーカートリッジの
主要部品を生産する工場を大分県日田市に建設することを明らかにした。
2012年5月の稼働を目指し、300億円を投資するという。

キヤノンについて面白い話がある。
秋葉原の家電量販店で聞いた話だ。
中国人旅行客に人気の高いデジカメはどこの製品かと尋ねてみると、
最高級のデジタル一眼レフなら「キヤノンだ」という。
思わず「ニコンじゃないのか」と問い返すと、若い店員はクビを横に振りながら再び「キヤノンだ」という。
なぜか? 理由は単純明快であった。

「キヤノンの一眼レフは使われている部品がすべて日本製だからだ」

他メーカーには違うのかという疑念も残るが、それはともかく、
金持ち中国人旅行客には「日本製の部品」を使い
「日本国内」で組み立てられることが
至高の価値になっていることは間違いないなさそうだ。

ただし、もとをたどればキヤノンの新工場建設もこのご時世にふっと湧いたわけではもちろんなく、
リーマンショックで一時凍結されていた建設計画が再開されたにすぎない。
しかし日本国内で新工場が動き出すことの経済効果は計り知れない。
雇用創出が地元経済に与える影響がほんの一部でしかないほど、大きな経済効果が生まれる。
住宅建設も刺激されるし、地元での消費も上がるし、ヒトの移動や部品、製品の流れもできる。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

12月06日(月)

【実は景気は良かった!】

ここにきて「じつは景気は良かったんだ」という統計が続々と報じられています。
円高が日本経済を崩壊すると阿鼻叫喚だった7−9月の設備投資は前年同期比で5%も増加。
なんと3年半ぶりに増加に転じたことになります。
2010年のGDP成長率はどの程度になるか、ご存知でしょうか?
2010年(暦年)はじつに3.6%のプラス成長です。
年度ベースでみると2010年度の成長率は低下しますが、それでも2.6%のプラス成長です。
しかしエコミスとはみなダンマリを決めこむか、
来年前半は円高のダメージがでてきて悪化するといった逃げ口調をうっています。
いつものことですが、日本のエコノミストは競馬の予想屋以下ですね。
目の前が悪い時は「悪い」というだけ。
たまには自分で仮説を立てて立証してみろよ、と言いたくなります。

11月29日(月)

【国内生産堅持、マツダの大義に勝算はあるか】

この円高の時代に輸出比率をさらに高めていく日本メーカーがある。
広島の自動車メーカー、マツダだ。

日産自動車、ホンダ、トヨタ自動車などと違い、マツダは海外への事業展開が極めて遅れている。
いや、正確にいえば「遅れている」のではなく、国内生産へのこだわりに尋常ならざる執念を持ち続けてきたからだ。

輸出比率は80%に達する

現在マツダの輸出比率は80%にも達している。
1ドル80円の為替水準は輸出企業にとって致命的である。
だからあらゆる業種で生産の海外移転が続出している。
同じ自動車業界では日産が量産車種のマーチをすべてタイ工場で生産、逆輸入することを決めた。
カルロス・ゴーンらしい合理主義だ。

企業経営者たちは表向き「円高」だけを問題にしているかのごとき言動をしているが、為替レートだけが海外への生産移転を促進しているわけではない。
法人税率やFTA交渉の進展の遅れなども含め、日本には海外メーカーとまともにやり合える競争環境がないからだ。

それにしても、驚いたのは日産がマーチの生産をタイ工場に移したことに対して、異論や反発が少なかったことだ。
多くの日本人が「仕方ない」と現実を受け入れているからだろう。

そのなかでマツダの山内孝社長が下した決定は“異様”であった。
為替レートが1ドル70円になっても、60円になっても、広島で自動車を生産し続けるというのだ。
さらに周囲を驚かせたのは、現時点でもダントツに高い輸出比率を今後さらに引き上げるというのだ。

「現在の輸出比率80%を85%まで伸ばす」

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

11月29日(月)

【「経営者の輪」の対談に行ってきました】

「経営者の輪」の取材で株式会社タカラトミーの富山幹太郎社長にお目にかかりました。

東京葛飾区にある本社ビルには昭和20年代、30年代からの貴重なオモチャが展示してありました。
まったく認識がありませんでしたが、じつは戦後スタートしたトミー(06年にタカラと合併し「タカラトミー」を設立)は
設立当初から輸出がメインだったそうです。
だから設立当初のオモチャは大半が米国の軍用機だったり、スポーツカーだったりします。
もちろんスポーツカーに乗っているドライバーは米国人!
トミーの飛躍は、それ以前のオモチャがブリキ製だったのに対して、あらたにプラスチック素材のオモチャを作ったことでした。
ここで成型の自由度が一気に高まり、ブリキの時代が突然、消え去ったのです。
そしていまオモチャはさらに新たな時代に突入しました。

詳しくは新年早々にアップされる「経営者の輪」で!

11月15日(月)

【守るべき日本の農業とは何か】

TPP(環太平洋経済連携協定)やFTA(自由貿易協定)の議論が起こるたびに、日本では農業関係者から「絶対反対」の気勢があがる。
既得権死守にしがみ付き、国益などおかまいなしで自己保身にだけ走る農業関係者たちのいつもの光景だ。なんの驚きもない。

だが世界中が先を争って貿易自由化による自国産業の競争力強化にしのぎを削っている時代状況になど目もくれず、
ひたすら自己保身にだけ走る農業関係者は醜悪であるばかりか、国益に対してその無責任さは犯罪的ですらある。

 そもそも彼らが言う「守るべき日本の農業」とは何なのか。  

低廉な外国産の農産物の大量流入で農家が立ち行かなくなり、ただでさえ低い食料自給率も急落、
食料安全保障の上からも関税撤廃など断固として受け入れられない、と彼らは主張する。

 

農業の実情に疎ければ、上記の字面を眺めていると、それなりにもっともらしい印象を与えるかもしれない。
だが、これほど中身の無い、古色蒼然とした反論はない。

 

いま日本では米余りで米価が下がり続けている。
かつては1俵(60キログラム)あたり2万円だった米価が、需要の減少から下がり続け、昨年は1万2000円まで下がった。
コメ農家の窮状を見事に「票田」と見た当時の小沢民主党は、「農家への戸別所得補償」で政権交代実現の一助としたが、
米の流通業者はそれを見逃さなかった。
激しい値下げ要求が起こり、今年の米価は1万円を割り込んだ。
地域によっては8000円台まで落ち込んでいる。要するに戸別所得補償分をまるまる値切られたようなものである。

 

減反政策をやらないよりもましなのだろうが、減反政策が米価下落の歯止めとして機能していないことだけは明白だ。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

11月08日(金)

【マレーシア取材に行ってきました】

12年ぶりのマレーシア取材から帰国しました。
人口わずか2800万人の小さな国ですが、この国には新興市場で惨敗続きの日本のエレクトロニクス業界が、
韓国勢を圧倒して、奇跡の逆転につなげる鍵が隠されています。
端的に申し上げましょう。
新興国でサムスン、LGとストリートファイトをしかけた日本企業はただ1社、パナソニックだけです。
インド、インドネシアという人口大国で韓国勢に惨敗を喫している日本勢のなかで、唯一パナソニックだけが韓国勢に宣戦布告をしました。
ここで陣地を取り返せなければ、その先の成長市場である中近東、アフリカでもサムスン、LGの後塵にまみれ続ける他ありません。

そんななかでマレーシアは特異な市場です。
人口2800万人と市場規模が小さいことも無関係とはいいませんが、マレーシアでは30年前から現在にいたるまで
パナソニックが韓国勢を圧倒し続けて今に至っている稀有の市場なのです。
インド、インドネシアでパナソニックが目指す打倒サムスン、打倒LGとはいったいどのような状況を創り出すことなのか。
その具体的なイメージをマレーシアで掴むことができました。

10月25日(金)

【一等米の激減、原因は猛暑だけか!?】

先日、知人の農家の方に連絡をとりました。
彼は米専業ではなく蕎麦など畑作もやっておられる方ですが、今年は猛暑の影響で一等米の比率が激減しているため、
どうされているかと心配になり、電話をかけました。
幸いにしてその方が生産をしている福井県の被害は非常に小さく、彼の水田も影響なしとのことでした。
しかし彼が印象深い発言をしていました。
「猛暑の影響だといわれるが、土作りをちゃんとやっておけば、それほどのダメージはないと思いますよ」
不作の原因を何もかも気候変動のせいするのは大間違いだというわけです。
たしかにこれまでの農業取材を通じて得た私の少しばかりの知見のなかにも、「強い農業は土作りから」というのが
天才農業者たちの口癖でした。
変化の表象にばかり目を奪われていると、物事の本質を見失ってしまうということでしょう。 

10月18日(金)

【技術的な中心者は弱冠30歳の女性!】

14日のウォールストリート・ジャーナルでチリ落盤事故の救出劇に関する記事を読みました。
日本の報道とは比べ物にならない多種多様な切り口と圧倒的な情報量。
じつに興味深いものでした。
記事のタイトルはこうです。
「75% Science,25% Miracle」
パーフェクトな救出劇を支えたのは科学の力が75%、残りの25%は奇跡だというわけです。
救出劇の技術的な中心者は弱冠30歳の女性でした。
彼女によれば700メートルの地下から33人の作業者を救いだすことは「700メートル先の蚊をショットガンで撃ち落とすようなもの」。
しかも炭鉱労働者に信じられている「女は不吉を招く」という迷信とも戦わなければならなかったそうです。
いずれ近いうちに、奇跡の救出劇を陰で仕切ったスーパーウーマンの話が伝わってくると思います。
 

10月08日(金)

【「坂の上の雲ミュージアム」に行ってきました】

先日、愛媛の講演会に行った折、会場となった松山全日空ホテルの向かい側にある「坂の上の雲ミュージアム」に行きました。
NHKのドラマ化で話題になった地域ではよくある話ですから、さしたる期待感もなく、
暇つぶし程度の気持ちで行ったのですが、じつにしっかりと作りこんだミュージアムでした。

秋山兄弟や正岡子規のみならず、「明治」とはいかなる時代であったのか。
さまざまなしつらえで「明治」を表現しているのです。
当時の日本人にもっとも強く“文明開化”を印象づけたものは何であったか?
その問いかけから始まるVTRがありました。
はてさて、何だろう?
それは蒸気機関車でした。
当初計画された東京―大阪間とは程遠く、新橋―横浜間のわずかな鉄道でしたが、
それこそが新しい時代の幕開けを明治の人々に確信させたそうです。

「坂の上の雲ミュージアム」、一見の価値あり、です。

10月04日(月)

【尖閣沖漁船衝突事故、中国政府の事情】

先日、中国政府中枢の事情に精通した人物と話す機会がありました。
中国政府は9月26日の突然の中国人船長釈放に度肝を抜かれたそうです。
日本は法治国家なので、一度拘留延長を決めた以上、船長釈放は最短でも29日。
そして60%の確率で船長は起訴されるというのが中国側の読みだったそうです。
ところが、あにはからんや、まったく法的根拠なしに26日に処分未定のまま釈放!
「日本政府というのはガバナンスがなさすぎだ」と、外交部や国家安全部の幹部たちがあきれ返っていたといいます。
今回、海上保安庁に逮捕された中国人船長は「教育は小学校だけ、酒びたりで、キレやすい性格」だそうです。

知れば知るほど、嫌中感情よりも民主党外交のお粗末ぶりにへこんでしまいます。
詳細は、来週の「HARVEYROAD WEEKLY」で!

※「HARVEYROAD WEEKLY」のお申込みはこちら

09月27日(月)

【日中双方のシナリオか、それともただの弱腰外交か】

尖閣沖漁船衝突事故をめぐる中国の対応は、いつものながらに狡猾、姑息、そしてしたたかなものでした。
まさに菅政権の外交手腕が問われたところでしが、
24日午後、処分保留のまま船長保釈のニュースがいきなり飛び込んできました。
NY訪問中の温家宝首相に「即時、無条件釈放」を迫られ、
日本人ビジネスマン4人が中国軍事関連施設で拘束されたとたんに、このニュースです。
この決着は日中双方のシナリオだったのでしょうか?
それともただの弱腰外交だったのでしょうか?

さて10月からTBLの放送枠が変更になります。
従来の木曜22:00〜22:54から土曜23:00〜23:54に替わります。
再放送は従来と同じ日曜9:00〜9:54のままです。
予算にも限りのあるなか、知恵と工夫で情報番組の新境地をTBLは拓きつつあります。
「真実の中から"生きる情熱"を掘り起こす」という番組理念を出演者、スタッフが共有しながら番組を制作しています。
年年歳歳、少しずつですが、発信する内容も充実してきました。
9月30日は上半期の総集編となります。
こちらもぜひご覧ください。

09月22日(金)

【尖閣沖事件、中国国内は静かな反応】

尖閣諸島沖の東シナ海で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突、船長が逮捕された事件は、
中国国内でどのように受け止められているのだろうか。

丹羽宇一郎中国大使を夜中に呼びつけ、閣僚の訪日予定を一方的にキャンセルし、
旅行客1万人の日本ツアーまで中止。9月21日には国連総会出席のためにニューヨークを訪れた温家宝首相が、
中国人船長の「即時、無条件釈放」を日本政府に迫った。
報道される中国政府の対応だけを見ていると、中国国内の反日感情はいまや燎原(りょうげん)の火となり、
中国全土を覆いつくしているかのように思いがちだが、事実はまったく違う。

上海の日本食レストランは若い中国人で店はいっぱい

「上海の日本領事館にペンキや石が投げつけられた2005年の反日デモの当時と比べものになりません。
一般庶民レベルでは反日運動など何も起こっていない。静かなものです」

中国滞在30年の日本人ビジネスマンによれば、少なくとも上海では反日感情の高まりなどまったく見られないという。

「中国人船長の拘留延長が決まった晩に、食べ放題飲み放題の日本食レストランに行きました。
さすがに今日は中国人客がいないだろうとの予想に反し、若い中国人で店はいっぱいでしたよ。
北京の日本大使館前に集まったデモ隊も参加者は100人程度だったうえに、
公安によって完全にコントロールされていたし、05年に起こった反日デモの当時と比べたら無風といってもいい」

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

09月17日(金)

【米の輸出時代到来か】

久しぶりに農業の取材に入りました。
お米の輸出です。
猛暑の結果、今年の稲刈りは例年よりも1週間以上早く始まりました。
風に揺れる稲穂の波は、ただただ美しいばかり。
仕事を忘れて、癒されてしまう瞬間でした。
しかし今年は米価下落で米農家は大変な状況に追い込まれています。
ある農家は「戸別所得保障分がそのまま値下がりで消えてしまった」と嘆いていました。
減反をいくら繰り返しても下落する米価。
少子高齢化で国内需要の拡大も期待できない。
米の輸出は大きなテーマです。
取材した農業経営者は「この円高でもなんとか黒字をだす」と意気込んでいました。
本格的なお米の輸出時代はくるのか、こないのか。
これから本格的な取材です。 

09月13日(月)

【日本の企業数が激減、「新陳代謝」か「衰退」か】

経済構造が変化していくなかで、時代の変化に対応できない企業が姿を消し、
時代のニーズに応えた新しい企業が誕生するのは理にかなった話で、
いつの時代でも企業社会に新陳代謝はつきものです。
ところが日本の現状は「新陳代謝」とは程遠く、ただの「衰退」といわざるを得ない様相を呈してきています。
日本の企業数の変化を総務省が5年に1度調査、発表しているのですが、その数字をみると仰天します。
1981年は528万社、1991年は523万社だったものが2001年には470万社に激減。
そして2006年には421万社です。
このペースで企業数が減少しているとすれば、今年はもう400万社を割り込んでいるかもしれません。
菅vs小沢の舌戦の虚しさは双方ともに経済無策であることです。
このご時勢に「グローバル」への言及が一切ない!
民主党代表選の結果のいかんに関わらず、日本の企業数減少に歯止めはかかりそうにありません。

09月06日(月)

【TBLの放送時間が変更になりました】

10月からBS日テレ「財部ビジネス研究所」の放送時間が変更になります。
従来は木曜日22:00(再放送日曜日9:00)でしたが、10月以降は土曜日23:00(再放送は同じ)になります。
放送枠変更後の第1回目の放送は内田裕子の中国特集ですが、これがなかなか面白いものになりそうです。

上海の外食ビジネスにチャンレジしている日本の若者たちが登場します。
北海道のスープカリー、スウィーツ、イタリアンレストランで奮闘している20代〜30代の姿がとてつもなく新鮮です。

中国で商売することの難しさは今も昔も変わりませんが、中国との向き合い方が若者たちはまったく違います。
なんと彼らはみな、中国語を自在に操りながら、中国人スタッフや仕入先あるいは中国人のお客さんたちとコミュニケーションをしているのです。
内田が発見した対中ビジネス新世代の登場です。

これからは「中国進出の第1条件が『中国語が話せる』日本人がいること」になりそうです。

08月30日(月)

【“星のや”で過ごす夏】

今年の夏休みは久方ぶりに軽井沢へ出かけました。
一度は自分の 目で確かめてみたかった“星のや”。

「谷の集落」を演出しようとの意 図は、宿泊客の滞在スタイルにまで踏み込んできます。
なんと“星のや”にはテレビがありません。
部屋はもちろん、ロビーやライブラリー、 そして和食ダイニングのある「集いの館」にもテレビは置かれていません。
ノートブックPCは家においてきたし、しかたなくiPhoneでラジオを聴こうと思ったら、案の定「圏外」で通信不能。
テレビもラジオもパソコンもない2泊3日。
ならば読書と思ったら、部屋の照明が暗すぎて本も読めない(じつはクローゼットの奥に電気スタンドと延長コードが押し込められており、それを使って本を読みました)。

 

要するに、俗世間と隔絶してくれということなのでしょう。すべての情 報を遮断するというのも、たまにはいいものです。

08月26日(木)

【円高無策がうながす日本企業の難民化】

回復基調の見えてきた日本経済を超高速円高が痛撃している。
日本時間の8月24日深夜、円ドルレートはついに、15年ぶりの83円台に突入。
リーマンショックから立ち直り、景気回復のけん引役を果たしていた輸出産業の経営環境は暗転した。
病を克服して退院、リハビリに精を出していた患者が、突然吐血して再入院しかねない状況だというのに、
菅政権は見て見ぬ振りを続けている。

電話会談に市場は落胆

実際、円高に対する菅政権の鈍さには目まいを覚える。

83円台に突入したその前日、菅直人総理がやったことといえば、
日銀の白川方明総裁とのわずか15分の電話会談だけだった。
しかも電話会談のなかで為替介入には一切触れていないことも明らかになり、
市場関係者は大いに落胆、その気持ちは怒りに転じた。
円高阻止への総理のやる気のなさが露呈してしまったからだ。

そもそも私は電話会談が許せない。

日銀総裁など総理官邸に呼びつければよかったのだ。
国家の危機に際して政府、日銀が一体となってこれ以上の円高は断固阻止するという
強烈なメッセージを発信すれば、間違いなく市場は反応する。

欧米経済の不調を背景としたドル安、ユーロ安の容認姿勢のもとでの円の独歩高に対しては、
日本政府が円売りドル介入をしたところで、さしたる効果など得られるはずがないという主張もある。
だがそれは現実のマーケットを知らない専門家のたわ言である。
マーケットの参加者は相場が一方向に極端に触れることがビックチャンスになる一方で、
「いつ反転するかもしれない」という恐怖をつのらせているものだ。
マーケットは猫の目のようなもので、投機筋がひとたび利益確定後に、
円買いから一転円売りへとポジションを変えたら、流れは一変する。
円買いで儲けた連中が、今度は円売りで儲けるのだ。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

08月23日(月)

【軽井沢で読書三昧】

8月中下旬にかけて夏休みをとりました。
今年前半もアジア中心に海外取材を重ねましたが、
恐ろしいもので世界の経済構造の変化は私の取材先にそのまま直結。欧米の取材が激減しました。
しかし来月下旬、久しぶりに渡米します。
米国の政治経済を肌で感じてくるつもりですが、その後には北京政府高官との意見交換の機会もありそうです。

いずれにしてもやたらと移動の多い日常から離れ、今夏は以前から行ってみたかった軽井沢の「星のや」でのんびりしてきました。
東京から新幹線で軽井沢まではたったの1時間です。
高速道路の渋滞情報とは無縁。それでも軽井沢の朝晩の気温は21度前後。
涼しいなかで読書三昧を満喫しました。

08月09日(木)

【暑中お見舞い申し上げます】

先週の金曜日にはなんと北海道でも気温が35度を超えるとの予報でした。
涼を求めて北海道に渡った旅行者は気の毒な限りです。
じつはかく言う私も「今夏はクルマで北海道旅行を」と一瞬考えただけに、そう思います。

先日、いすゞ自動車の中国総代表の方の話を伺う機会がありました。
中国人の父親と日本人の母親をもつ北京生まれ。
優秀な同級生に恵まれ、彼の友人たちはいま中国共産党の最高幹部となり、
副総理や国家発展改革委員会の幹部となって、中国の意思決定に深く関わっています。
いすゞ自動車の井田義則会長のはからいで、今回、ご紹介をうけました。
中国での人脈作りの要諦は
@語り合える共通言語
A良き友であること
B助け合えること
だそうです。
お金は一切関係ないとも。
人間の本質は変わらないということでしょう。

07月29日(木)

【日本振興銀行事件、木村剛は果たして極悪人なのか?】

日本振興銀行が揺れている。金融庁から一部業務の停止命令を受けたばかりか、
事実上の創業者であり、前会長の木村剛氏、西野達也社長ほか3人の合計5人が逮捕された。
商工ローン大手SFCG(旧商工ファンド)との債券売買に関連するメールを検査前に削除したことが「検査忌避」にあたるとされた。
そんな異常事態のなか、同行の社外取締役を務めていたみずほ銀行の元支店長で作家の江上剛(本名は小畠晴喜)氏が社長に就任。
「再建を目指す」と記者会見で語ったものの、楽観が入りこむ余地はない。

足元の深刻事由は「債権二重譲渡問題」だ。
これはSFCGが自社の貸付債権を日本振興銀行と新生信託銀行やあおぞら信託銀行などに二重譲渡。
債権譲渡条件で他行に劣後するにもかかわらず、振興銀行が先んじて債権回収を実行。
権利が消滅した新生信託などが振興銀行を訴えたものだ。

7月27日、最初に出された東京地裁の判決は振興銀行の敗訴だった。
450万円ほどを不当利得金として新生信託に返還せよという内容。
続けて29日に同地裁であおぞら信託の勝訴が言い渡された。
同種の裁判は今後も続く。
返還請求が相次げば、一部業務停止命令中の振興銀行の経営そのものを揺るがしかねない。

振興銀行に経営上いくつかの問題があったことは間違いない。
だが一連の報道を通じて強い違和感を覚えることがある。
それは木村剛元会長の報道のされ方だ。日本銀行に勤務していた90年代、
日本の金融界で誰よりもバブル崩壊後の不良債権問題処理に力を注ぎ、
小泉政権誕生後は不良債権完全処理へむけて精力を傾注した人物である。

確かに振興銀行の社長、会長就任以降、親族が経営する企業への融資が問題になるなど、
社会的批判を甘受せざるをえない軽率さはあったかもしれない。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

07月26日(火)

【「鉄の町」の地域おこし】

先日「鉄の町」室蘭に行き機会がありました。
かつては新日鉄の城下町として栄えた町も、協力会社いれて2万人いた従業員が現在は5000人にまで減少。
地元商店街はひどく錆びついたシャッターの町と化していましたが、そこにかすかな光明がありました。
地元商店主と美大生のコラボで誕生した「ボルタ」。
無機質なボルトやナットで表情豊かなボルトの人形を創作。
1番目は「考える人」。
そこからボルト人形がさまざまな人間模様を具象化していき、イチローそっくりの野球をする人形がいたり、ふられてがっかりする人形がいたりというストーリーがあります。
そして100番目は「まだ考える人」。
シリーズはさらに続いています。
地元の素材や技能を駆使するにとどまらず、現代アートと呼べるほどの洗練された出来栄えとストーリを語り続けるセンスの良さに感動しました。
地域おこしはかくあるべし、という見本のような取り組みでした。

07月13日(火)

【首相の「税」に対する認識の稚拙さで民主が自滅】

菅直人首相は選挙当日の真夜中に行われた記者会見の場で、
参院選惨敗は「消費増税に対する説明不足」が一番の原因だったという認識を明らかにした。

金権や普天間を避けた菅首相

たしかに菅首相が唐突に持ち出した消費税論議が内閣発足直後には66%もあった高い支持率を一気にしぼませ、
参院選惨敗の直接的な要因となったことは間違いない。
だが「説明不足」という言葉はまったく当を得ていない。

最大の失敗は菅首相が税に対する稚拙な認識しか持たぬまま、
自ら消費税を参院選の争点にすえてしまったことに尽きる。

参院選の半月ほど前に、ある民主党幹部が次のような話をしていた。

「菅代表が、消費税10%を巡る議論を持ち出したのは、今回の参議院選での争点に敢えてしようとして意図的に仕掛けたものだと思う。
党内議論が一切行われていないし、党内での反発も発生しているが、トップダウンで片づけ、着地をはかるつもりらしい。
結果として『政治と金』『普天間』は争点にならなくなった。
かつて『郵政改革』を掲げて他の問題を全て論点からはずして選挙に勝った小泉首相と同じことを菅代表はねらっている」

この代議士は、66%の高支持率だから「59議席獲得は堅かったが、消費税論議でマイナス3議席ほどになったのではないか」と見立てていた。
だが結果は「59-3」議席どころか、44議席という驚くべき大敗を喫してしまった。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

07月12日(月)

【アルピニスト 野口健氏】

先日、「財部ビジネス研究所」の収録でアルピニストの野口健さんの話を伺いました。
外交官の父とエジプト人の母を持ち、小さい頃から中近東諸国を転々としながら育った野口さんは、
自分が何人であるのかに深く悩んだ時期があったと言います。
また一方で、死を覚悟する経験を通じてこそ生きることの意味を考えることができたという野口さんの死生観。
昨年12月18日に富士山で遭難し、二人を残して下山した元F1レーサー片山右京氏にメディアから一斉に非難があがったことを覚えておられるでしょうか。
同じように同伴者を置き去りにせざるを得なかった野口さんの苦悩と冷徹な山の掟。
興味深くもあり、また恐ろしくもありました。

8月5日放送の予定です。
1時間の枠ですが、スタジオ収録は2時間にも及んでしまいました。
ぜひご覧いただきたいと思います。

07月05日(月)

【消費税増税議論の真意】

「菅代表が、消費税10%を巡る議論を持ち出したのは、今回の参議院選での争点に敢えてしようとして意図的に仕掛けたものだと思う。
党内議論が一切行われていないし、党内での反発も発生しているが、トップダウンで片づけ、着地をはかるつもりらしい。
しかし、結果として『政治と金』『普天間問題』は争点にならなくなった」

 いきなり消費税10%発言をぶちあげた菅直人総理の真意は「政治とカネ」「普天間問題」の争点外しが目的だったとある民主党幹部が打ち明けています。
その通りでしょう。
経済政策にはまったくといってリアリティのない菅総理ですが、政局には強い。
ただし、あまりの準備不足から消費税をめぐる発言も二転、三転。
狙い通り、争点外しには成功したものの、今度は消費税発言がアダとなりました。
朝日新聞が3、4日に実施した調査結果によれば内閣支持率は総理就任時の60%から39%へ急落。
「異例の落ち方」とのことです。  

06月25日(金)

【パナソニックの「打倒サムスン」は実現可能か】

『わが「打倒サムスン」の秘策』

上記のタイトルで文藝春秋7月号に掲載されたパナソニックの大坪文雄社長の原稿は衝撃的だった。

大企業の現役経営者が、一般誌にこれほど赤裸々に思いのたけを綴った例を私は知らない。
日本のエレクトロニクスメーカーは束になってもサムスン1社の利益に追いつけず、
白物家電にも強いLGにも新興市場で徹底的にやりこめられている現状に対する危機感からだろう。

インド市場で韓国メーカーに戦いを挑む

新興市場を取材すればするほど、豊富な資金力と強靱な精神力で日本企業を圧倒する韓国勢の凄みに、辟易とさせられてきた。
世界中どこの国にいっても、入国審査を終えた後、真っ先に目に飛び込んでくるのはサムスンのモニターだ。

資金力にものをいわせた大量宣伝、いかなる僻地にも飛び込んでいく行動力、
そしてローコストを背景にした段違いの価格競争力。
もはや日本企業には韓国勢の背中がはるか彼方に霞んでいた。
巻き返しは不可能だろう。そう思うよりほかなかった。

そんな折、パナソニックが全社をあげて韓国勢からアジア市場を奪還しにかかるという話を聞き、
6月中旬に予定していたアジア取材のなかで、パナソニックがいかに韓国勢を追い上げていこうとしているかを見に行くことにした。
実は離日直前に文春にくだんの原稿が掲載されたものだ。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

06月21日(月)

【ニッポン放送の特番『財部経済研究所』】

先ほど、ニッポン放送のラジオの収録をしてきました。
『財部経済研究所』という特番です。
テーマは4つ。「新エネルギー」「農業」「就職活動」そして「日本経済」です。
久しぶりにラジオに出演したのですが、プロのアナウンサーの方が良い聞き手となってくれたこともあり、
楽しくお話させてもらいました。

それにしても、この国はどうしてまっとうな議論が起きないのでしょうか。
今日も驚くべきニュースが飛び込んできて、思わずツイッターでつぶやいてしまいました。
未上場株の詐欺が後を絶たないので、企業は上場前に個人投資家への資金を集めをしてはならないというものです。
あきれ果てます。

ちなみにニッポン放送の特番放送は7月4日(日)の20時からです。 是非、ご視聴ください。

06月14日(月)

【正確な中国経済分析を】

2000年代初め、多くの日本人は中国を格安商品の輸出国としてしか認識していませんでした。
表現を変えれば中国は日本経済にとって「デフレ要因」でしかない厄介な国という認識が一般的でした。
ところが消費力の高まりを背景に、「市場としての中国」という新たな一面が見えてきていました。
デフレ要因であると同時に、中国は日本経済の成長要因にもなりつつあったのです。

いまでは当たり前のことですが、その当時から私と同じ立場で「市場としての中国」に着目し、
それを組織として公にしていたのは野村證券の金融経済研究所と大和総研くらいなものでした。
非常に正確な中国経済分析を継続している数少ない研究機関です。

先日、野村證券金融経済研究所の海津政信チーフリサーチオフィサーにインタビューをしてきました。
昨年『脱ガラバゴス化戦略』を出版し、話題になった方でもありますが、
今回もまた大変興味深いお話をうかがうことができました。

お話の内容は『HARVEYROAD WEEKLY』に書いています。

06月07日(月)

【中国大使に丹羽宇一郎氏(伊藤忠相談役)】

6月6日付の日経新聞によれば、菅新首相が中国大使に伊藤忠の丹羽宇一郎相談役を起用する意向を固めたという。
本当なら英断だ。
総合商社の中でも伊藤忠は中国ビジネス積極派で、辛酸をなめながら人脈、知見を積み上げてきました。
丹羽氏起用は、難しい中国ビジネスの強力なサポーターになり得ます。

現状、大使ポストは事実上、外務省OBの天下りポストになっています。
もちろん優れた外務省OBがいることも事実ですが、的確性に疑問を感じる例も少なくありません。

民間人のなかには、相手国の情勢に精通し、その国にひとかたならぬ愛着を抱き、
かつビジネスマインドあふれる人材が少なくありません。

時代が変われば二国間関係も変質します。
大使人事を民間に開放することで、重層的かつスピーディな外交戦略を展開してほしいものです。

日本人ビジネスマンを平伏させる大使ではなく、彼らとともに働いてくれる大使。
丹羽さんはそんな中国大使になってくれるでしょう。

06月02日(水)

【日本にも真のリーダーを】

4年で4人の総理

「お隣の中国、韓国には世界的にみても素晴らしいリーダーシップ を発揮している政権があるというのに、
日本の体たらくはどうなって いるんだ」

鳩山由紀夫首相が民主党両院議員総会で辞意を表明した前日、
ある財界人は深いため息をついた。

「中国の胡錦濤―温家宝コンビは、賢人政治の象徴です。
国民から信任を得て誕生した政権ではないけれど、
彼らは13億人の民をまとめていくことの難しさをすべて了解したうえで 舵取りをしています。
韓国の李明博大統領はもともと優れた経営者であり、
強いリーダーシップで国をマネージしている。
鳩山さんは辞めないようですね」

ところが周囲の予想を裏切り、6月2日午前、鳩山首相は 小沢一郎幹事長とともに辞任する意向を明らかにした。
ポスト小泉の自民党政権時代、総理大臣は毎年交代した。
3年で3人の総理の誕生だ。
政権内での総理のたらい回しを強烈に批判してきた民主党政権が誕生したというのに、
1年1総理の連続記録はこれで「3」から「4」へと塗り替えられた。
まことにお粗末きわまる、不名誉な記録である。

政治の本質は権力闘争であり、政治家の関心事は政局しかない。
鳩山首相に辞意を促したのは、選挙を目前に控えた民主党の 参院議員たちだった。
先の衆院選で大惨敗を喫した自民党でも強烈な麻生降ろしの嵐が吹き荒れたが、
なんてことはないその理由は「麻生じゃ、選挙は戦えない」だった。
今回もまったく同じ構図だ。

「鳩山じゃ、参院選は戦えない」。

これでいいのか。

国民もマスコミも鳩山首相とその政権の無能ぶりを糾弾する一方となり、
「世論調査」なる“国民の声”が求めてきた通り、
鳩山―小沢ダブル辞任が実現した。民主党参院議員はほくそ笑み、
自民党や新党は深くため息をついて落胆していることだろう。

しかし、1年交代で国権の最高責任者がコロコロと替わる国を いったい誰が信用してくれるだろうか。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

05月31日(月)

【東南アジア17.7%成長】

「07年11月から始まった日本の景気後退局面が09年3月に終わったと
認定する方向で検討に入った」

信じられますか。リアル経済のスピード感とのこれほどのギャップ。
しかも09年3月底打ち宣言ではなく、これから底打ちであったかどうかを
検討にはいるというのですから、驚いてしまいます。
こんな間の抜けた記事が新聞の1面にくる必然性もわかりません。漫画です。

一方、同紙3面に「東南アジア17.7%成長」の見出し。
ASEAN主要5カ国(シンガポール、インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア)の
1−3月期のGDP成長率が年率換算で17.7%に達したという記事。
中国、インド向けの輸出好調が突出した成長の原動力です。

グローバルセンスがますます大切になってきました。 

05月17日(月)

【スマートフォン革命】

13日放送の「財部誠一ビジネス研究所(TBL)」「財部誠一ビジネス研究所(TBL)」でスマートフォンを特集しました。

ソフトバンクから発売しているiPhoneに対抗してドコモもXperiaを発売。
携帯からスマートフォンへと時代は大きく変わってきました。
またiPadやキンドルによる電子書籍化のうねりは新聞、出版、印刷業界を直撃しますが、
その先には、広告のあり方を根底から覆す構造変化も起こってくるでしょう。
さらにタッチパネルの技術革新が未来に与える衝撃、それははかりしれません。

まことにおせっかいな話ではありますが「スマートフォンなど触ったこともない」
「Twitterとはなんのことやら見当もつかない」では、もうすまされない時代状況です。
その水先案内の役割を今週のTBLは果たせていると思います。
まだご覧になっておられないみなさん、どうぞ再放送をご覧になってください。
※5/20(木)22:00〜、 5/23(日)9:00〜 BS日テレにて放送。

05月10日(月)

【ギリシャ危機の実態】

ギリシャ危機から始まった欧州のソブリンリスク。
理解の大枠はリーマンショックをきっかけに顕在化した欧州経済のバブル崩壊です。

しかしギリシャ危機の実態に迫れば迫るほど、そこにはEUという国家連合システムの矛盾や、
通貨ユーロの矛盾に満ち満ちた現実が浮かび上がってきます。
ギリシャ危機がどこまで広がるのか。

事態はきわめて複雑です。近いうちにきちんとレポートをします。

04月26日(月)

【意志を持ち続けているかが別れ道】

先日、京都で講演会があり、晩には堀場製作所の創業者である堀場雅夫さんが塾長をつとめている複数の勉強会のメンバーが集まり、懇親の場がありました。

1日を通じて痛感したことがあります。

年配の経営者は政治の液状化現象を嘆き、景気の先行きを悲観し「出口なしや」と講演前から私に訴えます。
「じゃあ、ご商売止めたらどうですか」と返して、顰蹙をかいました。
しかし50代から40代へと世代が若返るに従って、そうした敗北主義を口にする経営者の姿が消え、
いかにしてアジアの成長を自社の発展につなげるかと考え、すでに行動している経営者ばかりになりました。
もちろん絶対年齢ではありません。

どんな時でも希望と可能性を見出そうとする意志を持ち続けているか、どうか。
そこが別れ道ですね。

04月19日(月)

【肝心なことは日本と同じ!】

先日、中国で面白い話を聞きました。

中国人スタッフにカネを持ち逃げされたり、商品を横流しされたり等々、日本人起業家は上海でさんざんな目にあっています。
そんな上海で苦心惨憺の末に成功した彼らに尋ねてみました。

「中国人のどこが問題なのか」。

そこに返ってきた返事が興味深いものでした。
「悪いのは脇の甘い日本人経営者だ」というのです。
上海でフリーペーパーを発行するある企業の経営者によれば「中国人幹部は社長を良く見ている。
この社長について行くのと、会社のカネや商品に手をつけるのと、いったいどっちが得なのか」。
騙される日本人こそが問題なのだという割り切り。

そこに辿りつくまでには人に言えぬ苦労があったようですが、
「要は中国人スタッフに尊敬されるかどうかが肝だ」ということでした。
それって日本でも一緒ですよね。

04月14日(水)

【謎の“未公開株市場”が台湾の未来を創る】

投資は誰でも「お互い様」

「投資は紙くずになるか、5倍、10倍、100倍 になるか。どちらかしかないと、台湾の人たちは割り切っている」

台湾在住のエコノミストが語る台湾人気質だ。
じつはこれが台湾の熱気あふれる新興市場のバックグラウンドである。
ただし、台湾人がただ投資好きという話ではない。

「台湾ではサラリーマンだけではなく、官僚や学者でさえ、いずれは自分の会社を持ちたいと誰もが考えています」

まさに「鶏口なるも牛後となる勿れ」だ。
人生どこかのステージで起業することを多くの台湾人はごく自然に受け止めているようだ。
だから台湾で投資は「お互いさま」感覚で行われる。
「起業するぞ」と手を挙げれば、親戚、知人、友人などが気軽に出資してくれる。
いずれ自分も起業するから、その時は投資を頼むよという暗黙の了解。
まさに「お互いさま」なのだ。

そこでくだんのエコノミストに尋ねてみた。

起業に際して親戚、縁者から出資を受けて事業に失敗した時に大きな問題にならないのか?

お互いさまなどと言っていられるのか?

じつはその答えが冒頭のコメントだった。
投資は紙くずになるか、元本が10倍、100倍になるいずれかだという割り切り。
だから事業の失敗が親戚縁者のコミュニティー崩壊に直結などしない、というのだ。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

04月12日(月)

【Japan Green New Deal Forum 2010】

4月7日、8日とベンチャー支援機構TSUNAMI主催の「Japan Green New Deal Forum 2010」が開催されました。

8日の午前に開かれたパネルディスカッションでは、モデレーターを務めました。パネラーは私が格別に信頼し、頼みとしている方々。
DeNA社長の南場智子氏、リヴァンプ代表の玉塚元一氏、三菱東京UFJ銀行経済調査室長の内田和人氏、ベンチャーキャピタル協会会長の呉雅敏氏。
内閣府副大臣の古川元久氏はまで日程調整いただいたのですが出席かなわず、残念でした。

テクノロジーベンチャーが育たぬ日本社会の問題を指摘しつつ、東アジアから米国にまで視野を広げた意義深い、そして大変楽しいセッションになりました。

記録が残っていますので、何か別の表現手段を使って、再現したいと思っています。         

04月05日(月)

【日本の新興株式市場を改革せよ】

いま私の問題意識のなかで、日に日に存在感を増しているのが日本の新興株式市場の凋落ぶりだ。
いまや日本はテクノロジーベンチャーを生み、育てる市場としてまるで機能していない。
もっと正確にいうなら、過去にも機能したためしがない。

ベンチャーを育てられない日本市場

たしかにITバブル当時「IT企業」と聞けば、業績のいかんにかかわらず、猫も杓子も上場させた時代もあった。
ところが、コアビジネスの脆弱さから、企業買収で連結決算に厚化粧するほか、業績拡大が見込めないというお粗末な企業が続出。
挙句の果てに、ライブドアのように粉飾決算に手を染める新興企業も少なくなかった。

その結果、日本の新興株式市場は証券会社や証券取引所にとって安心安全な企業だけを上場させる、というお粗末な展開に突入した。
たとえば2007年前後、東京の不動産市場は明らかにミニバブル化した。
そのとたんに不動産ベンチャーが続々と株式公開にこぎつけていった。
要するに、日本の証券会社や証券取引所は、ベンチャー企業の将来価値になど一切関心を持たず、
目の前の利益、キャッシュフローだけを基準に上場審査をしているということだ。

新興株式市場が果たすべき社会的意義は、傑出した技術やノウハウを持ちながら、
担保なしを理由に銀行などから設備投資や研究開発費の資金を調達できないベンチャー企業の将来価値への投資を促すことだろう。
ところが日本の新興株式市場は、いま儲かっている企業しか相手にしてもらえないというのが現実だ。
そうあってはならないと様々な取組みがあったことは承知しているが、実態は何も変わっていない。
だから閑古鳥が鳴き続けている。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

03月29日(月)

【サンデープロジェクトの意義】

振り返ると15年間の間に65本の特集を担当しました。
私がサンプロを通して15年間戦ってきた相手は“マス・メディア”でした。
新聞やテレビの集中豪雨的且つ、均質で同じ方向に流れていく報道。
そして「日本はもう駄目だ」という敗北主義的な論調。
それに対して、事実はもっと多様なものであり、
積極的な取り組みもあれば可能性もあるのだということを、
独自の取材を通じて、「事実」として特集で伝えることができたと感じています。
それが私にとっての、サンデープロジェクトの意義でした。

03月26日(金)

【東京藝大、卒業式】

3月25日に東京藝大の卒業式に行ってきました。
もちろん父兄として参加したわけではありません。
残念ながら我が家の家系には芸術の才能が一切見当たりません。
きっかけはTBLで藝大を特集して以来、宮田亮平学長とは親しくお話をさせていただいており、
その縁で卒業式にご招待いただきました。

恒例となった学長の書。畳2畳ほどの巨大な和紙に墨痕鮮やかな一文字を書き、
学生への贈る言葉とするのです。
今年の文字は「忠」。
「忠は人を愛するという意味。
 誇りを持ち、人を愛する気持ちを持つことが、藝大卒業の証明である」。

最後にもうひとつ、印象に残ったフレーズ。
「君たち(の才能)を信じてくれたご両親に感謝してほしい」。

藝大らしいシンプルかつ抜群に洗練された、そして温かいぬくもりに満ちた卒業式でした。
今時、こんなセレモニーが日本にあったことに感動!

03月23日(火)

【生方副幹事長の解任報道の違和感】

生方幸夫副幹事長の解任で民主党のブレ幅がさらに拡大してきました。
たしかに小沢独裁も行き過ぎでしょう。
小沢批判が副幹事長解任に直結したことへの違和感、多くの人たちが感じているに違いありません。
しかし、よりによって民主党批判の急先鋒である新聞社に小沢批判を吐露した生方副幹事長の見識も疑いたくなります。
民主党の支持率低下が危険水域まできている時に、何をやっているんだとあきれ果てます。

それでも民主党政権誕生からわずか半年。
ここで国民が民主党を見放してしまうのは、国家としてあまりにも非効率です。
では民主党はどうすればいいのか。
最良の選択は党大会を開いて、堂々たる議論で小沢問題、政治とカネ問題に決着をつけることではないでしょうか。

03月18日(木)

【危機感の無い民主、東アジア経済圏構想は本気か】

中−ASEANのFTA構想に慌てた台湾

いまや中国と台湾は、経済的にはすでに融合している。
政治的には緊張感が高まった李登輝、陳水扁総統時代でも、
台湾企業は「商売は商売、政治は政治」と割り切ってきた。

中国もまた、台湾企業に対しては税制など最優遇の条件で
台湾企業の対中進出を後押ししてきた。
その結果、中国経済はもはや台湾企業なしにはやっていけないし、
台湾企業もまたもはや中国なしに自社の将来像を描けないところまで
深い仲になっている。

そんな台湾企業経営者たちの顔から血の気が失せる大問題が持ち上がった。

中国とASEANのFTA問題だ。

中国とASEAN諸国との間で関税がゼロとなり、経済障壁が劇的に改善されたら、
台湾企業は致命的な大きな打撃をうける。
なぜなら世界でも屈指の競争力を誇る台湾企業の原動力のひとつが
「コスト低減能力」だからだ。
中国とASEANとのFTAを傍観していたら、
台湾ハイテク産業の空洞化は時間の問題になってしまう。

しかも中国―ASEANの先には、シンガポールの印僑人脈を通じて、
インドが見えてくる。中国−ASEAN−インドという超巨大経済圏が
FTAを通じて一体化に向かっていくだろう。

その流れからはじき出される。台湾経済にとってこれほどの恐怖はない。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

03月12日(金)

【台湾取材に行ってきます】

14日から17日まで台湾取材に行ってきます。

中国における台湾企業の活躍ぶりは目を見張るものがありますが、
この数年、台湾勢の存在感が一段と高まってきました。
台湾企業といえば日本や欧米の大企業ブランドの製品を作る、
OEMの受託企業として成功をおさめてきました。
そのめざましさについては日本国内でも大いに知られるところとなりましたが、
多くの日本人は、台湾企業の競争力の源泉を単純にコスト競争力だと
きめつけてきたのではないでしょうか。

しかし、この数年、台湾企業のビジネスモデルが大きく進化してきました。
決め手は資金調達力です。
新興市場が活発な台湾では、素晴らしい技術があれば、すぐにエンジェルが集まり、
短時間のあいだに株式上場を果たし、そこで得た莫大な資金を再投資。
凄まじいスピード感でビジネス規模の拡大を図っているのです。

その台湾勢がいま日本の中堅・中小企業の買収に本腰を入れ始めました。
一緒に合弁会社を設立して台湾で上場、
メインランドに進出しようという動きも見えてきました。
東アジアは元気です。

03月08日(月)

【『日本の産業を巡る現状と課題』】

経済産業省が先月『日本の産業を巡る現状と課題』というリポートをまとめました。
特別、目新しい情報がふんだんに網羅されているとは思いませんが、
日本の産業界の等身大の姿をコンパクトにまとめあげているという点で、秀逸です。
ぜひご覧になってください。
インターネット上で見られます。
下記アドレスから、どうぞ。
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g100225a06j.pdf

この数年、アレルギー性鼻炎なのか、花粉症なのか、なんとも判然としなかったのですが、
今年、ついに花粉症になったことを自覚しました。
疲れますね、花粉症は。
なんとか薬の力で乗り切っています。

03月03日(水)

【日米の報道姿勢から読み解く「トヨタ問題」の本質】

トヨタの経営者をめぐる日米の報道の違いには驚きを禁じえない。
正直言って、日本の報道は腰が引けすぎだ。
通常は人命に関わる不祥事の露見となれば、事情のいかんに関わらず、
日本のメディアはその企業を倒産させることが正義だといわんばかりに追い込んでいく。
社長の引責辞任など当然とばかりに紙面や画面で突きつける。

日本国内の報道は腰が引けすぎだ

 だが今回のトヨタ報道についてはまるで様相が違う。
トヨタの社長批判はほぼ皆無。日本最大級のスポンサーだからか。
それともに2008年当時、厚労省に対するメディア批判が尋常ではないことに異議を唱えるために、
トヨタの奥田碩相談役(当時)が「スポンサー引き揚げ」に言及したことが、いまなお恐怖となって残っているからか。
日本メディアのトヨタ報道は腰が引けすぎだ。

 対照的だったのは現場取材で定評のある米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙だった。
トヨタ自動車の実質的な創業者である豊田喜一郎氏の孫にあたる豊田章男現社長の“資質”そのものを問題にした。
過保護な取り巻き構造への疑念を遠慮会釈なく書き連ねた。

 章男社長が米国でリコールがアナウンスされた直後にスイスで開催されたダボス会議に出席したこと、
23日に開かれた米国公聴会への出席を当初ためらったこと、
いつも影に隠れているビヘイビアなどを例示しつつ「決断力のある、自信に満ちたリーダーといえるのか疑問が残る」とした。

 2月24日付けのWSJ紙は、さらにこう続けた。
“Toyota president has surrounded himself with a coterie of
Toyota-family loyalists who have trouble delivering tough messages to their top executive.”

 日本語にすればこんな内容だ。
「トヨタ自動車の社長はトヨタファミリーの忠臣たちに囲まれており、
都合の悪い情報は社長になかなかあがらない構造になっている」

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

03月01日(月)

【民主党惨敗の原因は「政治とカネ」だけではない】

2月28日のサンデープロジェクトに民主党の玄葉光一郎議員
(衆議院財務金融委員長)が出演されました。

「長崎、町田の首長選での民主惨敗の原因はとかく
『政治とカネ』と語られますが、
外需を全否定して、まったく具体案のない内需一本やりの
民主党のお粗末な経済運営に対する
商工業者の怒りや将来への恐怖感があるのではないか?」

私の問いかけに玄葉氏は即座に応じました。
「その通り」だと。
小沢一郎幹事長への反発は「政治とカネ」だけではありません。
経済政策にまったく関心をもたぬどころか、
日本経済を人質に権力闘争を繰り返すだけの小沢流に対する、
まっとうな反発が民主党の若手からひろがりつつあります。

小沢氏の進退がどうなるのか。
そんなことはわかりませんが、参院選前の6月に民主党が公表する
「成長戦略」には、相当、リアリティのあるものが盛り込まれるかもしれません。

鳩山政権はダメな政権です。
しかし絶望するには早すぎます。

02月26日(金)

【遅ればせながらTwitter】

遅ればせながらTwitter(ツイッター)を始めました。
きっかけは二人のベンチャー経営者。
ネット広告のトップランナーとなったオプトの鉢嶺登社長と、
不動産業界の常識を打ち破るビジネスモデルを構築したスターマイカの水永政志社長と食事をしました。
「今、最も旬なコミュニケーションツールはTwitterだ」
お二人がそれぞれのiPhoneでTwitterの面白さをプレゼンしてくれました。
何が何だかいまひとつ概念がつかめなかったものの、その価値の大きさだけは得心。
さっそく帰宅後Twitterに新規登録して、開始!
Twitterの全体像はまだまだ把握仕切れていませんが、
140字の字数制限つき"つぶやき"には、リアルタイムに自分の気持ちや考えを伝えられる独特の面白さがあります。
私のTwitterぜひフォローしてみてください。

02月22日(月)

【中国ゴールドラッシュを狙え】

新潮社から新刊『中国ゴールドラッシュを狙え』が出版されました。
大都市圏では17日くらいから書店の店頭に並んでいます。

HARVEYROAD WEEKLYの紙面でも、たびたび中国事情について原稿を書いてきましたが、
リーマンショックを機に、国際社会における影響力、存在感を高めた中国の姿を
私自身の取材にもとづきながらまとめたものです。

もはや「中国がどうなるか」という問題意識は意味を失いました。
私たち自身が「中国とどう向き合っていくのか」が問われる時代になったのです。

好きだ、嫌いだといった情緒を一切廃して、長い時間軸の中で、
多様性に富む中国という国の等身大の姿をしっかりと受け止めることこそが、
いま日本人に求められているのではないでしょうか。
そのニーズに応えるためにこの本を書いたつもりです。
ぜひ、ご一読を!

02月17日(水)

【日本の閉塞感を深めた、キリン・サントリーの破談】

事前に情報が漏えいした合併・統合は、その後立ち消えになることが少なくない。
日本の閉塞感を切り裂く役割を期待されたキリン・サントリー統合も、
なんのことはない、その例に漏れなかった。

つまずいた第1回目の交渉

三菱グループの名門企業であるキリンとオーナーシップの強みを最大限に発揮してきた未公開企業のサントリー。
水と油ほどにも企業文化が異なる両社の統合などいったい誰が予想できただろうか。
統合のゴールまでに越えなければならない急峻が屹立していることは誰もが承知のことだった。

 それでもキリンホールディングスの加藤壹康社長とサントリーホールディングスの佐治信忠社長が統合を目指した。
その背景は、成長著しい東アジア市場をめぐるグローバル競争の激烈化に他ならない。
欧米のビッグビジネスと企業規模を比べると日本最大の飲料メーカーであるキリンですら大きく見劣りする。
しかし業界二位のサントリーと統合すれば両社の売上規模は3兆8000億円を上回り、
世界のトップグループに伍していける。

 越えなければならないハードルは凄まじく高いが、キリン、サントリー統合がもたらす可能性の大きさには身震いする。
中間所得層の広がりによって、中国を中心に東アジアでは急速にメード・イン・ジャパンの再評価が進んでいる。
キリン・サントリーによる日の丸連合への期待は膨らむばかりだった。

 だが交渉は、昨年11月24日に行われた第1回目の交渉で、つまずいていた。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

02月08日(月)

【14日のサンプロでも、特集を担当します】

昨日のサンデープロジェクトで放送した特集
「農協再生 〜日本と地方の未来を救え〜」に対して、
多くの反響がありました。

今回は「農業」をテーマにしつつも、
今日本社会が抱え込んでいる閉塞感の元凶は企業や地域における
「コミュニティの崩壊」であることを意識しつつ、
地域の農協がそれを阻止し、コミュニティ再生のカギを握る存在になりうる
可能性を伝えることができました。
なかでも農協と農民が運命共同体となってコミュニティを支えている姿には、
強く心が動かされました。

2月14日のサンデープロジェクトでも私の特集が放送されることになりました。
広島県福山市の常石造船を特集します。
テーマの本質は「農協再生 〜日本と地方の未来を救え〜」と一緒ですが、
民間企業が地域のコミュニティを必死に守りぬいていこうとする姿からは、
多くの学びがあると思います。ご期待ください。

02月04日(水)

【JALはもう一度、倒産する】

日本航空の経営問題ばかりが話題になるが、
じつは全日空もこの3月決算で500億円近くもの巨額赤字を計上する。
日本航空の倒産を横目で見ながら、
全日空幹部は1月28日に急逝した山元峯生前社長への思いを新たにしている。

「山元前社長の時代に、当社は思い切ってANAホテルの売却に踏み切った。
 その時に得た2300億円のキャッシュフローがなかったらと思うと、
 ぞっとする。JALは他人事ではない」

全日空も債券市場からの資金調達が困難に

絵空事ではない。
日本航空の法的整理は必然の判断だったが、
そこから派生する航空業界全体への影響について政府はあまりにも鈍感だ。
全日空幹部は、もう既に債券市場からの資金調達が困難になっている。
これは由々しい事態だ。
日本航空とは比較にならぬほど全日空の財務体質はいい。
だがその全日空も、リーマンショック後の需要激減のなか、
今期の決算で500億近くもの赤字を計上する。
マーケットの先行き不安は日本航空も全日空も一緒だ。

しかし全日空がリーマンショックにも耐え、公的資金にも依存せず、
自力で運航ができている直接的な背景は
ホテル売却で得た2300億円のキャッシュフローのおかげだ。
山元前社長と親しかった全日空幹部が思い起こす山元の言葉がある。

「日本航空の後ろを追いかけるのはもうやめる」

米国の9.11以降、世界の航空会社はどこもみな苦しみ続けた。
燃料価格の高騰もあった。
そんななか山元前社長は全日空の体質改善に奔走したが、
その際、山元が貫徹した信念は日本航空の呪縛をかなぐり捨てること。
ANAホテル売却はそれを象徴する経営判断だった。
全日空は自社で出来ることを、確実にやっていく以外に生き残る道はないと割り切った。
日本航空へのライバル心を捨て去り、
全日空は細い道だが将来への活路を見出してきたという経緯がある。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

02月01日(月)

【新刊が発売となります】

長らく苦労した単行本がようやく出版の運びとなります。
タイトルは『中国ゴールドラッシュを狙え』です。
2月18日に新潮社から発刊となります。

日本社会の中国に対する認識は、常に間違え続けてきています。
中国という国家、それを支える漢民族への理解不足から、
あまりにも早いその変化の速度に、日本社会はまったくついていけていません。
世界における中国の存在感は、政治的にも経済的にも、
リーマンショックをはさんで劇的な変化をとげています。
それを敏感にとらえた香港、台湾企業の対応の速さには驚くばかりです。

今年は単行本に力をいれていきます。
流通、グリーンテクノロジー、
そして中国関連ものをもう1冊と、考えています。

01月20日(水)

【国家戦略無き政府のJAL再生は難しい】

2010年1月19日に日本航空(JAL)が会社更生法の適用を申請したのは最良の選択だった。
腐ったりんごは、冷凍しても解凍しても腐ったままだ。
日本航空という“企業”の腐りぶりは、
もはや私的整理で再生できるレベルをはるかに超えていた。
事実上の倒産にJALを追い込んだ再生機構の判断は正鵠を射ている。

政府は航空行政を改められるのか

社員やOBが年金支給額の減額に応じさせられ、
株主は上場廃止で保有株式の価値をゼロとさせられるなど、
多くのステークホルダーがJAL倒産の痛み分けをしいられた。
最終的には1兆円ともいわれる巨額の税金投入で再生を目指すのだから、
当事者は辛いだろうが、当然の措置といわざるを得ない。

しかし会社更生法を申請すれば自動的に会社が蘇生するわけではない。
会社更生法の申請によってJALの事実上の倒産が確定したまでだ。
ここまで国がコミットした以上、数カ月後に再び資金繰り破綻などという
事態に陥るとは考えにくいが、JAL再倒産のリスクが消えたわけではない。

すべてはこの先、どのような再生プランが実行されていくのかにかかっている。
民主党政権の屋台骨である組合の利害が先行し、
思い切った外科手術ができないようなら、
数年後に再び、同じような事態に陥らないとも限らない。

しかもJALの再生はきわめて特殊な環境下で行われることを認識しなくてはならない。
端的にいえば、自力で合理化努力を続けてきた
全日空との競争条件をいかにして公平に保つかだ。
国土交通省は世界の常識を逸脱した高額の着陸料の引き下げや
空港経営そのものの見直しなど、従来の航空行政を抜本的に改めていくなかで、
JAL再生の道筋を描いているようだ。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

01月18日(月)

【流通業界、知られざる姿】

14日にオール日本スーパーマーケット協会(AJS)の
新年トップ経営研修会に参加して、取材をしてきました。
次は「流通業界」を本格的に取材し、単行本にまとめます。

常々、世の中に流布している情報は信用に値しないことが多いと申し上げていますが、
私たちの生活にこれほど近しく、大きな影響力をもっている「流通業界」についても
正しい姿はまったくといっていいほど伝えられていないことを痛感する取材となりました。

私たちは「スーパーマーケット」と聞くと、
すぐにイオンやイトーヨーカドーといった巨大スーパー(「GMS」と呼ばれる)を
思い浮かべてしまいます。
地域密着の食品専門スーパーマーケットは
地元密着の中小企業といった印象が強いようですが、じつは違います。
数百億円規模の売上げを誇る食品専門スーパーマーケット(SM)が
じつは全国にごろごろいます。

ざっくりした数字を申し上げましょう。
全国の百貨店の売上は7兆円を切るかというところまで落ちてきました。
巨大なGMSの売上もじつは7兆円台です。
それに対して全国のSMの売上は、なんと17兆円!
しかし地域の食品専門スーパーマーケットの実情はさっぱりわかりません。
ただし、明らかなことがひとつあります。
GMSとSMはまったく違う業態だということです。

俄然、面白くなってきました。ご期待ください。

01月12日(水)

【2010年はINNOVATIONを!】

昨年暮れの会員さん向けの勉強会終了後の懇親会では、
会員のみなさんと直接お話しをすることができ、
ハーベイロード・ジャパンに対してみなさんがいかなるご要望をお持ちであるか、
率直に感じ、受け止めることができました。

懇親会の最後にも申し上げたことですが、今、私たちに求められているのは
「IMPROVEMENT(改善)」ではありません。
「INNOVATION(革新・革命)」です。
従来からやってきたビジネスモデルすべてを革新する知恵と勇気が
将来の明暗を分ける時代になりました。

口だけではなくハーベイロード・ジャパン自身も今年は、
そのあり方をINNOVATIONしていきます。
何が出てくるのか。どう変わるのか。わくわくしてきました。
この1年でハーベイロード・ジャパンがどれだけ変われるか。
どうぞ、楽しみにしていてください。

01月06日(水)

【芸術で日本に「ときめき」を!】

民主党政権の評判は、政権中枢に近づけば近づくほど、悪くなる。
「鳩山政権は空っぽです」
「国家戦略室は参院選での票集めにしか関心がない」
「自民党は腐りきっていたが、民主党政権の出来の悪さはそれを上回る」

センスが悪すぎる「新成長戦略」

政権幹部の番記者や内閣府の役人たちからはため息しか聞こえてこない。
新政権誕生から日も浅く、人材不足、経験不足でスムースな政権運営ができないことは当然だ。
だが、そうした事情を差し引いても、民主党政権からは「ときめき」がいっこうに伝わってこない。

確かに「事業仕分け」は予算編成プロセスを公開したという意義や、
必殺仕分け人ぶりがマスコミ受けして、大盛り上がりはした。
しかし仕分けの成果である無駄削減は目標金額に遠く及ばず、
刹那的な「どよめき」を喚起したものの、
日本の将来に「ときめき」を感じさせるようなしろものではまるでなかった。

そこで突出してきたのが成長戦略欠落批判だった。
「司令塔不在」
「成長戦略なし」
国家戦略室もさすがに放置できないと思ったのか、年末ぎりぎりの12月30日に
『新成長戦略(基本方針)〜輝きのある日本へ〜』を公表した(詳細はこちら)。

はっきりいってセンスが悪すぎる。
今時の話題、課題を単に羅列しただけで、民主党議員のなかからも
「新鮮味がなさすぎる」という声がすぐにあがったほどだった。
自分の目で確かめてほしい。
一体誰がこれを見て「ときめき」を感じることができるのだろうか。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

 ■バックナンバーはこちらから!

2016 2015 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000